「家族の農業」から「法人の農業」へ 現代の農業の形に合わせた経営管理
収穫物の低価格化や輸入農産物の拡大などにより、農業を取り巻く環境は大きく変化しています。もともと家族単位で行われることも多い業界ですが、効率的に安定して収益を上げるための法人化に乗り出す農家も増えています。
とはいえ、法人化したからといってすぐに経営が軌道にのるわけではありません。目標達成のためには、しっかりとした経営ビジョンを描き、日々のコストや売上を管理していく必要があります。その際役立つのが農業簿記への記帳です。
農業簿記と商業簿記はどう違う? 農業だから必要なこととは
農業は保有する資産や生産物の種類が多く、一般的には商業よりも複雑な構造だといわれています。そのため、経営を正確に分析し、改善していくには、商業簿記のように商品の購入・販売などの記録だけでなく、生産業務の記録などの多角的な管理が必要です。
また、資金の借り入れや土地の拡大など、長期の計画を立てなければならない場面も多いため、農業に特化した農業簿記の知識を持つことは、今や農業経営を行っていくには必要不可欠といえます。
しかし、「日々の農作業のかたわら簿記の知識を付けていくのは大変」と感じる方もいるでしょう。そんな方にオススメしたいのが「農業簿記検定」の受験です。
受けるだけで終わりじゃない! 経営に役立つ知識を得られる農業簿記検定
農業簿記検定は、一般財団法人日本ビジネス技能検定協会が実施している検定です。これを監修する全国農業経営コンサルタント協会は、日本の農業に寄与すべく集まった税理士・公認会計士の税務専門スペシャリスト集団です。農業経営の指導や、税務対策に関する専門コンサルタントの養成、農業経営コンサルタントに対する事業活動支援を中心に、平成5年から活動しています。
農業簿記検定の試験は単なる簿記の知識だけでなく、それぞれの時代において農業が抱えている問題や実態についても問われる内容となっています。検定のために学習することで、まさに今自分たちが直面している課題に関する知識を得ることができるというわけです。
農業簿記を用いて経営を進める上で、必ずしも検定の受験が必要というわけではありません。しかし、この検定を通して改めて現代の農業を取り巻く実情や、日々更新されていく知識を学ぶことで、大きなヒントが得られるはず。
「なんだか最近資金繰りが厳しいな」「自己流で記帳してきたから、改めてしっかり学びたい」という農家の方は、ぜひ農業簿記検定の受験を検討してみてくださいね。
<参考URL>
一般財団法人 日本ビジネス技能検定協会