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あの味をもう一度 熊本県西原村の落花生を絶滅から守る(3/3)

あの味をもう一度 熊本県西原村の落花生を絶滅から守る

落花生と言えば千葉県の名産品として有名ですが、かつては熊本県西原村でも「小粒」と呼ばれる在来種の落花生が特産物として栽培されていました。しかし、安価な中国産の落花生が出回ったことや、生産者の高齢化などにより村の落花生農家は激減。今では数軒を残すのみとなってしまいました。現在、地元の若者たちが中心となり、幼い頃から慣れ親しんだ落花生を絶やすことなく継承していく活動に挑んでいます。その取り組みについて話をうかがいました。

西原村の落花生に新たな魅力を吹き込む

2017年に西原村在住の青年たちが集い、新たなプロジェクトを立ち上げました。その名も「にしはら福幸協議会」。メンバーは生産者、災害支援をきっかけに県外から村に移住した青年、西原村の農業支援を行うPR企画会社代表など、30代〜40代の方たちです。小城さんはこの協議会の代表を務めています。

「地震でダメージを受けた西原村の農業の復活」をテーマにミーティングを重ねる中で、キリンホールディングス株式会社の「復興応援キリン絆プロジェクト」を知ります。

これは、熊本地震で被災した地域に対して「食産業復興支援」「地域の活性化支援」を推進するプロジェクトで、協議会は「西原村 農業から土・水・風を感じようプロジェクト」という企画を応募して採択。800万円の助成を受けることができました。

小城さんたちは、この事業のなかで、農業体験などと並行して西原村の特産物である小粒落花生と、ブルーベリーの商品開発と地域ブランド化にも取り組んでいます。

2017年8月には福岡県のテレビ局の依頼を受け、協議会とミシュラン1つ星の北九州市の「日本料理店まつ山」のコラボ企画が実現。西原村産の落花生とブルーベリーを使った2種類のプレミアム限定アイスが完成しました。

「嬉しいことに、まつ山さんからは『こんなに甘みが強い落花生は初めて』と高評価をいただきました。1個500円とアイスにしては高価ですが、1時間で600個が瞬く間に売り切れました。現在も、まつ山さんが経営する『氷菓子屋KOMARU』で販売されていて、とても評判が良いそうです」。

自慢の落花生を全国の消費者に届けたい

小城さん(左)と坂口さん(右)

今後は、落花生栽培用の機械を購入し、生産者に貸し出せるような仕組み作りも検討していきたいと小城さんは語っています。

「作業の効率化で生産者の負担を軽減し、若手就農者の参入にも取り組んでいきたい」と話すのは、協議会で事務局を担当する坂口奉弘(さかぐちともひろ)さんです。

日本国内に出回っている国産落花生は市場の20%ほど。価格は中国産の約4倍と高値で取引され、ほとんどが高級料亭などで使われています。

「就農者を増やして作付け面積を広げることができれば、価格を抑えることも可能です。私は、たくさんの消費者に西原村産の落花生を食べてほしいのです。だって抜群においしいから!」と、坂口さん。

とはいえ、落花生もブルーベリーも安売りする気は全くないと言い切ります。
「やはり労力と味に見合った価格を前面に押し出していきたい。まず熊本市、福岡市など都市部をターゲットにして、将来的には関西や関東にもマーケットを広げていきたい」と、熱い思いは止まりません。

絶滅寸前の特産物に新たな付加価値をプラスし、次世代へ繋いでいこうとしている若者たちの挑戦。今後の展開が大いに期待されます。

にしはら福幸協議会

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