派遣社員として最大3カ月従事 給料付き!
農業の世界をじっくり体験したい、いくつかの農家を回ってみたいという方には数カ月コースのお試し就農がよいかもしれません。
例えば宮崎県は人材派遣会社と連携し、お試し就農を実施しています。2017年度のメニューでは、農業の基礎知識などを学ぶ事前研修を経て、県内の農業生産法人80社以上で最大3カ月農業に従事することができました。
派遣社員として登録するので、社会保険や雇用保険へ加入できたり、月収がもらえたりするという利点があります。希望すれば1カ月ごとに就農先を変更できるため、自分により合った農業分野や就農スタイルを探ることができます。3カ月経過した後、本格的に就農することも可能です。
ちょっとした旅気分? 2泊3日の農体験
農作業の現場の雰囲気を少し体験してみたい方は、数日間のお試し就農に参加してはいかがでしょうか。
例えば、新潟県上越市は、市外在住の満50歳未満のかたを対象に、2泊3日の就農体験を実施しています。水稲、トマトやナスなどの園芸、果樹の3つから、希望する分野を選ぶことができます。
上越市の場合、給与は発生しませんが、宿泊費やレンタカー利用料金の補助があります。昼食は受け入れ先で用意してくれます。
北海道大空町でも農業体験を中心とした「お試し暮らし」が行われています。大空町は単身者用3棟、世帯用2棟の住居を用意。ロフトなどが設置されたモダンな設計で、冷蔵庫などの家電も備え付けられています。単身者だけではなく、世帯ごと参加できる施設が整っているので、家族みんなで今後の就農について考えることができます。体験する農業の具体的な内容は、参加者と町が話し合って決めるとのこと。
千葉県いすみ市では、市から受託した事業者による「いすみ市の農業と暮らしやすさを体験 移住・就農希望者向けツアー」が開催されました。1泊2日のツアーでは、市内の農家を訪問したり、夜は農家を交えた交流会で情報を交換したりしました。訪問予定の農家も牧場や酒造、新規就農した有機農家など多岐にわたっており、様々な様子を見ることができたそうです。
お試し就農は日常から離れ、ちょっとした旅気分で出かけ、農家の方からやりがいや苦労など貴重な生の声を聞くことができるのが魅力です。
将来の就農イメージを描く参考に
お試し就農は主に自治体などが主催しています。従事する期間や給料の有無など条件はさまざまなので、ご自身のライフスタイルに合ったものを探しましょう。
いずれのお試し就農も、実際に現場を見ることができ、将来みなさんがどのような分野の農業に就きたいか、イメージを作るための参考にできるメリットがあります。
以上、お試し就農の具体例をご紹介しました。気になった方はインターネットで自治体のホームページなど関連サイトを検索し、ぴったりのものを見つけてください。
上記の情報は2018年2月20日現在のものです。
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