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品川ビジネス街は肉から開発 芝浦と場・食肉市場のあゆみ昭和・平成史(2/3)

品川ビジネス街は肉から開発 芝浦と場・食肉市場のあゆみ昭和・平成史

農林水産省発表の食糧消費に関するデータ(食糧需給表)によると、前回の東京オリンピック(1964年=昭和34年)の頃で、日本人が食べる肉の量は年間一人当たり約5キロでした。それから半世紀経ち、東京で2回目のオリンピックを開催しようとしている今、それは30キロを超えています。
巨大ターミナル・品川駅のすぐそば。首都・東京の食肉流通拠点である芝浦と場・食肉市場は、この消費量の増加と比例する形で発展してきました。
食肉市場センタービル6階「お肉の情報館」展示の「東京食肉市場のあゆみ」に基づいて、昭和から平成にかけての施設の歴史をたどっていきましょう。

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近代化とともに美味しさも衛生状態も向上

肉の味をおいしくする技術

その後、時代が進むごとに設備も次々と改修され、と畜解体は、最初から最後まで床に下ろさず、すべてレール上で衛生的に処理するオンレール方式に。運ばれてきた牛やブタは、高度な職人技と近代的システムの協働によって、瞬く間に食肉に加工されます。動物に苦痛を与えない技術は、ストレスを与えずに加工して肉の味をおいしくする技術でもあります。
食肉市場水処理センターができたことで汚水処理能力も飛躍的に高まり、もちろん匂いや騒音などが外部に漏れることはまったくありません。

衛生管理された安全な肉の流通

また、1996(平成8)年の病原性大腸菌O157による食中毒死発生、さらに2001(平成13)年のBSE(狂牛病)発生の問題をきっかけとして衛生対策もより強化。納入されるすべての牛に対してBSE検査が行われ、厳密に衛生管理された安全な肉が流通するように努めていました。※BSE検査は2017(平成29)年4月から健康牛については不要になった。

食肉センタービル完成

2002(平成14)年3月には新設した食肉センタービル(地上9階、地下1階、延べ床面積49,561平方メートル)での業務が始まり、同年12月に「お肉の情報館」もオープン。食肉処理に関心を持つ多くの人たちに情報を開示しています。

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