「農業を人が集まる産業に」 作物を生み、人を育む千の取り組み

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「農業を人が集まる産業に」 作物を生み、人を育む千の取り組み(2/3)

「農業を人が集まる産業に」 作物を生み、人を育む千の取り組み
最終更新日:2020年02月10日

愛知県阿久比町に「千姓(せんしょう)」という名の農業生産法人があります。「魅力ある農業を創り、未来へつなぐ」という企業理念を掲げ、独自ブランドの「つづき農場」を運営する法人は、地域米「れんげちゃん」をはじめ、食卓を彩る多種多様な野菜を生産しています。代表の都築興治(つづき こうじ)さんは32歳の若きリーダー。「農業を盛り上げたい」という強い信念を持って、自身に続く農業者の育成にも力を入れます。地域農業の活性化を目指す都築さんと、彼の下に集う若者たちは、環境の変化よりも早い成長スピードで「地域になくてはならない存在」という位置を築き上げています。

預かりものの農地を大切に未来につなぐ

都築さんが就農して以来7年の間、耕作面積が増え続けた理由は2つあります。
1つは、品質にこだわった野菜の生産に尽力したこと。初めは地元の直売所からスタートした野菜の販売は、評判が評判を呼び、「つづき農場」産の野菜は知多半島のほとんどのスーパーに並ぶようになりました。飲食店からの納品リクエストや、学校給食でも使用される機会も増え、「まさに、丹精込めて作った野菜そのものが営業してくれた」と話します。消費者のニーズに応えるため、年を追うごとに生産量を増やしてきました。
こだわりの野菜づくりは、土づくりがポイント。「れんげちゃん」のもみ殻と米ぬかを使ったボカシ肥料や、緑肥、知多半島で肥育されている牛や鶏のフンを用いた土は、「食味の良さ」を最大限に引き出す役割を担っています。地域でできた肥料で野菜をつくる「地元循環型農業」は「つづき農場」ならではのスタイル。

もう1つは、耕作を止めた農地を引き受けたこと。日本の農業人口の減少や、高齢化は阿久比町も例外ではなく、農家が耕作を止める土地が年を追うごとに増えています。都築さんの下には耕作を諦めた土地を使ってほしいという話がひっきりなしに舞い込みます。つづき農場はそれらの土地を預かって野菜を生産しています。
また、耕作を放棄しないまでも、耕起、田植え、稲刈り、草刈りなどの高齢農家にとって負担が大きい農作業を、彼らに代わって行う農作業受託も行っています。

耕作放棄地で野菜をつくり、農作業を受託する。それは「先祖や地域の方々から農地を預かり、大切に管理することと、その農地を未来へつないで行くことは自分たちの使命」という考えの現れです。

千姓が取り組む就農・独立支援

「農業を盛り上げたい」という思いを抱いて農業の世界に飛び込んだ都築さん。そのために「農業を人が集まる産業にしたい。農業を魅力的な産業にしたい」。自らが抱くビジョンを実現するために、千姓(つづき農場)は新規就農者の独立支援に力を入れています。都築さん自身が「サラダボウル」で経験したように、農業に関心を持つ若者に、そのきっかけを提供する取り組みは「法人への就職」と、「将来的な独立」という2つの選択肢を用意しています。
就農希望者は、千姓(つづき農場)の農場見学と一週間程度のインターンシップを経験。その後に、本人の意思で、法人への就職希望者と、独立志望者に分かれます。独立志望者には2年間に渡る独自の研修プログラムを提供し、農業者としての独立を支援。独立後は、農地の紹介や、共同出荷体制を構築するなど、パートナーとして連携していくサポート体制を整備。ここ2年間でも実際に独立し、愛知県内外で活躍するOBが8名誕生しています。
「人が集まる産業にするためには、環境の変化に対応し、協力しながら様々な壁を乗り越えていかなければなりません。一緒に働く仲間のパワーも、独立するパートナーのエネルギーもすべて集めて、農業の発展に貢献していきたい」。都築さんの考えに共感し、農業を志す若者からの連絡が絶えません。

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