スモモの紹介
スモモは、バラ科サクラ属の果物で、夏が旬のフルーツとして人気があり、贈答品としても重宝されています。
モモよりも酸っぱいことで、スモモと名付けられましたが、植物学的にはモモよりもアンズに近いフルーツで、実がしっかりしているのが特徴です。
品種は大きく分けて、日本スモモ(プラム)と、西洋スモモ(プルーン)の二つです。そのうち、生で食べられるのは大石早生(オオイシワセ)やソルダム、月光(げっこう)といった日本スモモの系統です。日本スモモには沢山の品種が存在しており、果実の大きさも様々、果皮の色一つとっても、赤や黄色、赤紫、オレンジ、緑などがあります。
鮮度が良いおいしいスモモの見分け方
鮮度が良いおいしいスモモは、皮にハリがあり、色が濃いのが特徴です。ずっしりと重量感のあるものを選びましょう。表面の白い粉はブルームと呼ばれるもので、新鮮なスモモのしるしです。
スモモの保存方法
スモモは乾燥に非常に弱いので、風の当たらない場所で保管するようにしましょう。しっかり熟したものは、紙袋に入れて冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。スモモは日光にも弱いので、直射日光が当たらないように注意しましょう。
スモモの豆知識
酸味が強い場所は
スモモは皮の近くと種の周りが一番酸味が強いので、酸味が苦手な方は取り除くようにしましょう。
スモモについている白い粉の正体は
スモモの表面についている白い粉、砂や汚れと勘違いされやすいですが、これはブルームと呼ばれるもので、スモモ自体から出る自然の成分です。そのまま食べても問題ありません。
プレミアム感のあるフルーツ
スモモは出回る時期が非常に短いためプレミアム感があり、初夏から夏の季節を感じさせる贈り物として、大変喜ばれます。
スモモのおいしい食べ方
皮ごと楽しめる
スモモは皮が柔らかいので、皮ごとスライスして、種を取り除いて食べることができます。ただし、小さな子どもや高齢者など、噛む力が弱い人が食べる場合は、皮をむいてから食べる方がいいでしょう。
スモモシロップ
スモモをカットして砂糖をふり、2日ほどおくと赤い汁が出てきます。これを煮詰めると、シロップができ、カクテルやジュースの香りづけに利用できます。残った実はジャムにしたり、果実酒にしたり、手作りの保存食作りに最適です。
スモモシャーベット
カットしたスモモを冷凍庫で凍らせると、簡単にシャーベット感覚のおやつになります。ヨーグルトなどにトッピングして楽しめます。
スモモのコンポート
スモモは酸味が強いので、酸味のあるジャムやコンポートにしてもおいしく食べられます。
スモモの果実酒
小さなスモモは、皮ごと好みのアルコールにつけて果実酒にすると、見た目も華やかで、おいしい手作りリキュールが完成します。
スモモの種類
大石早生(オオイシワセ)
早生で大果の品種です。果肉は淡い黄色で、完熟すると皮が鮮やかな紅色に染まります。旬は5~7月頃です。
貴陽(きよう)
酸味が少なく糖度が高いため、とても甘い大果のスモモです。日持ちが良いのが特徴で、果皮の表面にヒビ模様が入ると食べごろのしるし。旬は7月下旬です。
ソルダム
黄緑色に赤い斑点が入った皮が特徴で、果肉は濃赤色をしています。甘みが強めで、旬の時期は7月下旬です。
太陽
皮が巨峰のような濃い赤紫色の大果で、果肉が乳白をしています。日持ちがよく、贈答品として人気が高い品種です。8月上旬に旬を迎えます。
イエロープラム
皮も果肉も鮮やかな黄色をしている大果です。シャキっとした歯ごたえで、熟すにつれ酸味が抜け甘みが増し、皮を剥きやすくなります。旬は9~10月上旬です。
月光
大果で、洋梨のようにやや頭が尖った形になるスモモです。皮は赤ですが、果肉が黄金色をしていることから月光と名付けられました。旬は7月です。
サマービュート
大果で甘みが強く濃厚なのが特徴です。果肉は淡黄色をしており、種が離れやすく食べやすい品種です。山梨県で生産されており、旬は7月中旬です。
サマーエンジェル
甘くて酸味が強くジューシーな品種です。皮が黄色から赤のグラデーションになっているのが特徴です。山梨県で生産されており、旬は7月頃です。
スモモといってもたくさんの品種が存在して、それぞれ色も形も味もさまざまで個性が豊かです。手土産やご自宅用に、スモモを選ぶときは品種にもこだわって選んでみてはいかがでしょうか。
参考:「野菜と果物の品目ガイド~野菜ソムリエEDITION」(農経新聞社)