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知ってる?農業キーワード〜CSA〜

知ってる?農業キーワード〜CSA〜

最終更新日:2018年09月27日

農業はその年の作物の収穫量や売れ行きによって、収益が大きく変動してしまう、というイメージを持っている人が多いのではないのでしょうか? ひょっとすると、農業をこれから始めようという人にとっては、大きな不安要素の一つになっているかもしれません。しかし実は、消費者が前もって生産者に作物の購入費を支払う「CSA」という取り組みがあります。
CSAは国内ではまだなじみが薄いかもしれませんが、生産者にも消費者にとってもいろいろなメリットがあります。導入事例などを踏まえてご紹介します。

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「CSA」とは?

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CSAは「Community Supported Agriculture」の略称で、日本では「地域支援型農業」と呼ばれています。これは、消費者が生産者に代金を前払いして、定期的に作物を受け取る契約を結ぶ農業のことを言います。例えば、1年の前払い契約をし、その農家の会員となった消費者が、生産者より月2回、季節の野菜セットを受け取ることができる、などの例が挙げられます。

CSAのメリットは

生産者にとっては、悪天候などで収穫量が例年より減ってしまっても安定的に収入を得ることができる、少量多品目生産にも対応できる、規格外や売れ残りの野菜がなくなる、また、消費者との交流が生まれることから信頼関係を築くことができるなどのメリットがあります。一方消費者にとっても、地域で作られたばかりの新鮮な野菜を手に入れることができる、作り手の顔が見えるので安心できるなどのメリットがあります。また、農業体験ができるプログラムもあるため、子どもの学習や食育にも役立たせることができるでしょう。

CSAを行う上での注意点

日本ではまだあまり普及していないCSA。知名度が低いことも参加者が少ない理由の一つとなっているため、日本で広げるためには、まず、その取り組みをより多くの人に知ってもらうことが重要です。また、買いたい物をいつでも買えることに慣れている日本の消費者に対して、“不作時には届く作物の量が減ってしまうかもしれない”というリスクを共有してもらい、理解を得ることも必要になります。

世界の動向と普及の背景

農業

CSAは近年、アメリカやヨーロッパを中心に世界の都市に広がっています。特にCSA発祥の地と言われるアメリカで普及が進んでおり、他にも世界各地で30カ国以上がCSAの活動を展開しています。

欧米での普及の背景としては、CSAの支援組織が発達していることが大きいと考えられます。生産者と消費者の両方に対して啓蒙活動を行ったり、契約の仲介や認証などの実務をサポートしたりするなど、CSAに取り組みやすい環境づくりが進んでいることが、日本との違いと言えるでしょう。

日本のCSA事例

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最後に、日本のCSAの事例を紹介します。国内のCSA第1号として1996年に誕生した「メノビレッジ長沼」(北海道夕張郡長沼町)は、約80軒の会員を持ち、米や野菜、豆類など何十種類もの作物の中からいくつかを組み合わせて提供しています。別途注文で、パンなどの加工品も取り扱っています。

また、「鳴子の米プロジェクト」(宮城県大崎市)は、農家の米作りを支えるため、「支え手」となった消費者がNPO法人に前払い金を払い、NPO法人が「作り手」である農家に、前払い金から事務経費や若手就農者の支援などに必要な資金を引いた額を定額支給するというもの。消費者が地元産の米を高く買うことで、地元産の米を支え、地域活性化に結び付いています。

 
「地域支援型農業」という名の通り、消費者の「地元の農業を支えたい」という気持ちもCSA普及のためのカギとなりそうです。地域のコミュニティを形成し、日本の農業を元気にする取り組みの一つとして、注目を集めるCSA。気になった人はさまざまな取り組みをインターネットなどで調べてみましょう。

 
参考
「農」を支える多様な連携軸の構築(PDF):農林水産省 p.5「地域支援型農業」(CSA)の概要
CSA(地域支援型農業)導入の手引き:農研機構
事例調査にみるCSAと農業・農村の機能・価値との関係性(PDF):農林水産政策研究所

上記の情報は2018年9月6日現在のものです。

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