ついに野菜が大収穫!?
野菜がとれにとれて困っています。
いえ、妄想でも自虐ネタでもなくリアルな話です。待ちに待った野菜の収穫となれば喜びしかないはずですが、なぜ困っているのか。それは、ラディッシュばかりが次々に収穫を迎えてしまったからなんです。
徒長したラディッシュの行く末
秋シーズンの手始めに、2つのプランターにラディッシュの種をまきました。その際、一方のプランターからは発芽せず、もう一方は芽が出たものの徒長してしまった経緯がありました。
発芽しなかった方は仕方がないので種をまき直したのですが、徒長した方はじつは迷った末にそのまま育ててきました。徒長しても根が太るのか行く末を確かめてみよう思ったからです。
その徒長したラディッシュが、どんどん大きくなって、こんもりと葉を茂らせました。
二十日大根ならぬ“五十八日大根”
もしや、と思って根元を確認した時には、すでに実が割れ始めている様子。一般的に裂根の原因は、収穫の遅れや急激な土壌水分の変化などと言われていますので、この場合は収穫の時期が過ぎていたのではないか思われます。 せっかく育ったものを無駄にはできません。十分な大きさのものからいくつか収穫しました。
なんとも個性的なラディッシュが並びました。「紅白二十日大根」という少し長細い種類の種もまいたのですが、それにしてもラディッシュからイメージされる丸い形とは似ても似つかぬものばかり。一つとして同じものはなく、不格好で、なぜかずっと眺めていたくなる。それが種まきから58日目にようやく対面したラディッシュの姿でした。
収穫に次ぐ収穫
収穫の喜びに浸るのも束の間、2週間もすると再び“こんもり”状態に。葉をかき分けて「収穫待ったナシ!」のものから引き抜いていきます。
さらに1週間後には、種をまき直した方のプランターや、ニンジンと混植した2つのプランターにも、よく育ったラディッシュがあちこちに待機していているではありませんか。一気に引き抜きました。
大・収・穫!
自分って栽培上手なんじゃないかと勘違いしそうです。さすが、ラディッシュ。「子どもでも育てられる」と言われるだけのことがあります。
ラディッシュを余すことなく味わう方法
生のまま“根”を食す!
もちろん収穫した端から食べました。
最初は採れたての新鮮さを味わおうと、スライスしてサラダに加えました。
次に、生のまま食べられるバーニャカウダにしました。
葉をどうする?
そこで気になり始めたのが葉っぱです。小さな実一つに立派な葉がついてくるのです。調べてみたところ、ラディッシュの葉は緑黄色野菜でビタミン、鉄、カルシウムやβカロチンが豊富だとか。しかも、採れたて新鮮で無農薬の自家栽培。捨ててしまうのは惜しい気がします。
ただ、自分で育ててみて初めて気が付いたのですが、ラディッシュの葉って意外にも小さなトゲがいっぱい生えているのです。生で食べるには若干チクチクして痛い。ならば、とゆでてお浸しにして食べました。ほうれん草よりは歯ごたえがあり、クセのない味でした。葉だけが残ってしまった場合には、グリーンスムージーに加えて飲んだりもしました。
葉も余すことなく丸ごと食すなら、味噌汁の具にするのが簡単でした。煮込むとカブに似た味や食感になり、苦味がなくなるので子どもにとっては一番食べやすかったよう。
今度は焼いてみたらどうかと思い、バターで焼いて醤油を絡めてみたりもしました。バターで焼くと実の部分は甘みが増し、葉は苦味が増したように感じました。
“作り置き”に活用
収穫したものを使い切れなかったときには、ピクルスや浅漬けにしておきました。翌日以降の食事の際に、ちょっとした箸休めになって重宝しました。
ラディッシュの保存方法は?
カットして生のまま保存
その日に調理できる分にはいいのですが、収穫したラディッシュは放置するとすぐにしおれてきてしまいます。だからこそ、土に植わった状態で保存するのが鮮度を保つのに一番いい方法なのですが、それにも限界があります。収穫適期を逃すと、前に書いたように裂根したり、“す”が入ったりして味が落ちてしまうのです。
収穫したものを翌日以降に繰り越す場合はやはり冷蔵庫ですが、保存の仕方には少しコツがあるようです。
まず、葉や根っこの細い“ヒゲ”。これは切り落とし、ジッパー付き保存袋に入れて野菜室に保存します。実際にやってみたところ、カットした方が1週間経っても葉が元気なまま保てました。水で濡らしたペーパータオルなどで覆うと、より鮮度を保てるようです。
冷凍や干し野菜は?
葉は下茹でしてラップに包み、保存袋に入れれば冷凍も可能ですが、根の方は冷凍保存に向かないと言われているよう。
試しにスライスして冷凍し、自然解凍してみましたが、何も味付けしていない状態で、漬物のような食感と味になった気がしました。ならば、と浅漬けにしてみると普通においしかったので、漬物には向いているかもしれません。
また、切り干し大根があるのだから、切り干し二十日大根もイケるのではないかと考えて残りは干してみました。スライスしてザルに広げると2日後にはカラカラの状態に。後日、水で戻して サラダにしました。小さい根を切る手間を除けば、切り干し大根と同様に活用できると感じました。
あの手この手でラディッシュと戯れてみました。何はともあれ収穫物を得たという結果はこの先のベランダ菜園ライフを生き延びるための自信につながりそうです。一方で、収穫の喜びは中毒性を帯びているような気がしなくもないのですが……それはまた別の話ということで。
◆次回、 ベランダの大掃除をして衝撃を受けたこととは?
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