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サカタのタネおすすめ!豪雨、台風、酷暑…“環境対応性”に優れた品種3選【野菜編】

サカタのタネおすすめ!豪雨、台風、酷暑…“環境対応性”に優れた品種3選【野菜編】

新しい品種を増やしたい、でもどんな品種にチャレジしていいかわからない。育てづらいのも困るし、手に入りづらいのも困る、おいしくないのはもっと困る。今、どんな品種がおすすめなのでしょうか? さまざまな品種の開発・販売を行う種苗会社大手・株式会社サカタのタネに聞きました。トレンドキーワードとして出てきたのは「環境対応性」。四季折々の厳しい環境でも育てやすい品種とは。特に、4月以降に注目したい、農家へおすすめの野菜をピックアップして紹介します。

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お薦めは安定出荷を実現させるための「環境対応性」がある品種

おすすめは安定出荷を実現させるための環境対応性がある品種

「天候に左右されないことが一番大事」と話すのは、株式会社サカタのタネ広報宣伝部の大無田龍一(おおむた・りょういち)さんです。
4月以降は、だんだんと気温が上がるため、暑さに強いことが大切。また、台風も来るため、強風への対策も無視できません。毎年、悩まされている農家も多いことでしょう。
「例えば安定して収穫・出荷ができなかったり、出荷時期がずれるなどして、収入が不安定になると、困りますよね。また、悪天候に影響されれば作業効率も落ちます。これらを避け、安定出荷を実現させるためには、環境対応性のある品種がおすすめです」
こうした視点から、サカタのタネがすすめる3つの品種を紹介します。

強風でも倒れにくいスイートコーン「ゴールドラッシュ90」

甘みもバッチリ、育てやすくおいしい

一つ目の品種はスイートコーンの「ゴールドラッシュ90」。
これからの時期に播種(はしゅ)できる品種であり、さらに夏の定番野菜として人気があります。
何よりの特徴が、「ゴールドラッシュ90」独自のタコ足状の根。土をつかむように根が張るため、台風などの強風があっても、倒れにくくなっています。
また、耐暑性にも優れているため、夏まきで秋に出荷する抑制栽培にも対応できるそうです。
さらに、「ゴールドラッシュ90」は味も良し。糖度は15~19度(同社研究センター調べ)と強い甘みを持っています。
もともと同社で高い人気を誇った「ゴールドラッシュ」シリーズの一つとして、高い環境対応性と、評判の食味でおすすめです。

ワンポイント「プロに限らず重宝される倒れにくさ」

そもそもの開発経緯が、育種担当者が産地巡回の際に台風やゲリラ豪雨で倒れたコーンを見て、解決したいと考えたこと。倒れて枯れることはなくても、作業性が悪くなったり、土がついて商品価値がなくなるなどの弊害が出る。実際に台風の後に、ほかの品種が倒れている中で、「ゴールドラッシュ90」だけが、立っていたという報告をよく聞きます。プロに限らず重宝する品種だと思います。

豪雨による傷みが少ない肉厚な結球レタス「ブルラッシュ」

耐病性と結球に優れ、安定供給に適した性質

近年、レタスは夏場の栽培では高温や豪雨に苦しめられています。そのため、サラダなど一定の需要があり、作付面積が年々増加しているにもかかわらず、値段の乱高下があるなど、安定供給が望まれる野菜の一つです。
「ブルラッシュ」は、同社が従来品種より耐病性、形状、出荷安定に優れた結球レタスをまとめた「セレブレーション」シリーズの最新ラインアップ。特に豪雨に強い品種です。
豪雨に強い理由は2つ。
1つ目は、葉が肉厚であること。これにより輸送性にも長けています。2つ目は、外葉が立ち上がる性質。立ち上がった外葉が日よけの役割を果たし、長雨後の急な日射による葉の日焼けやしおれが起きづらくなると言います。
優れた性質を多く持ち、作業のしやすいレタスと言えるでしょう。

ワンポイント「好評の『セレブレーション』シリーズのレタス」

「ブルラッシュ」は病気にも強いですし、肥大性にも優れています。高冷地の夏~秋どり向きですね。「セレブレーション」シリーズは、2014年に立ち上げて以来、好評を得ています。同シリーズの、夏場の乾燥に強い「インターセプト」もおすすめの一つですよ。

バラエティー豊かで食味も良いミニトマト「メイクスイーツ」

色や形が違うミニトマトを1つのシリーズで揃えられる

赤くて丸いだけでなく、赤、黄、オレンジなどさまざまな色や形で、目を楽しませてくれるのが、ミニトマトの「メイクスイーツ」。
これまでは、バリエーションをつけようとして、国内外の異なるメーカーの品種のものを集めて育てていた場合も少なくないでしょう。しかし、メーカーが違うと特性が異なり、味や収穫時期を揃えることが難しくなります。
「メイクスイーツ」は、同社が「食味と作りやすさにこだわって開発した」とうたう今年発売されたばかりの新品種。
同社が開発し、日本国内で育成された品種のため、従来品種と比較して国内の気候条件への適応性が高く、安定した栽培と味が期待できます。

ワンポイント「甘さと酸味のバランスが良く、育てやすい」

これだけいろいろな色と形の品種を同じように育てられるミニトマトのシリーズは、これまでにほとんどありませんでした。どの色もばらつきなくおいしく、さらに育てやすいことが特長です。どれも裂果が生じることは少なく、甘さと酸味のバランスが良い味も特徴です。

新品種にチャレンジして収入アップを目指す

そのほか、ブロッコリーは栄養価が高く、健康志向などを背景に人気が高まっている野菜の1つです。
ヨーロッパでは茎ブロッコリー(日本向けの品種は「スティックセニョール」)が「食べやすくて、おいしい」と大人気です。
また、通常のタイプでは、「ウィンタードーム」は、厳しい寒さでも安定して成長するほか、べと病への耐病性を持つなど、やはり環境対応性のある品種です。

こうした、環境対応性を持つ品種を育てることで、安定出荷が見込めることでしょう。また、厳しい環境にも強いということは、ケアをする手間も減らせて、作業性にも優れるということ。チャレンジへのハードルも低く、試しやすいと言えるかもしれません。
新品種の導入は、収入アップへとつながることも期待できます。この春、新品種へのチャレンジを考えてみるのはいかがでしょうか。
株式会社サカタのタネ

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