生まれ故郷で覚える栽培のコツ〜ピーマン編〜【畑は小さな大自然vol.35】

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生まれ故郷で覚える栽培のコツ〜ピーマン編〜【畑は小さな大自然vol.35】

連載企画:畑は小さな大自然

生まれ故郷で覚える栽培のコツ〜ピーマン編〜【畑は小さな大自然vol.35】
最終更新日:2019年04月04日

こんにちは、暮らしの畑屋そーやんです。家庭菜園で作られる夏野菜として人気のあるピーマン。そこまで肥えた畑でなくとも実がなるので、割と栽培しやすい野菜の一つなのですが、実は水分管理が意外と難しいのが難点。水はけの悪い土壌が苦手なのに、土が乾燥しすぎると水分不足で枯れてしまいやすいというワガママな一面を持っています。なぜそんな性質を持っているのか、どうすればそこを解決できるのか。そのヒントは、ピーマンの生まれ故郷にありました。一体どんな国、どんな環境で生まれたのか、その起源に迫って行きましょう。

ピーマンの起源はトウガラシにあり

トウガラシの原種に近いと思われるメキシコのトウガラシ。もとは実が小さく、品種改良によって大型化が進んだ

ピーマンの起源はトウガラシにあります。コロンブスが南アメリカ大陸からヨーロッパにトウガラシを持ち込み、その中からより大型で辛味のない品種としてピーマンが作られました。さらに大型・肉厚に改良されたのがパプリカです。
コロンブスはもともと香辛料を求めてインドを目指しており、カリブ諸島でトウガラシと出会います。コロンブスはそこが目的地のインドだと思い込み、そこの原住民をインディアン(インド人)、トウガラシをペッパー(コショウ)と呼びました。その名残で今でもピーマンはグリーンペッパーと呼ばれています。

トウガラシの生まれ故郷は?

ピーマンの起源であるトウガラシの原産地は中南米の乾燥地帯であると言われ、ボリビア付近には今でも野生種が存在しています。原産地の気候は、年間を通して気温が20度〜30度と温暖です。ただし朝晩は冷え込むことが多く、昼夜の寒暖差が大きいことが特徴です。基本的には砂質土壌なので、冬場の雨の降らない時期にはとても乾燥しますが、夏場は雨季に入るため降水量が増えます。

ピーマンの生まれ故郷や原種の特徴

○20〜30度の温暖な気候だが、昼夜の寒暖差は大きい
○水はけの良い砂質土壌
○雨季は降水量が多い

ピーマンの生まれ故郷から考える栽培のコツ

20〜30度の温暖な気候だが、昼夜の寒暖差は大きい

原産地は20〜30度の温暖な気候ということからもわかるように、十分に気温が上がった4~5月に種まきや植え付けを行う必要があります。寒さや霜には弱いので、遅霜には十分な注意が必要です。
昼夜の寒暖差があり、暑くなりすぎない春の時期が一番原産地の気候に近くなるため、この時期にできるだけ大きくさせておくと収穫量も増えます。そのためにタネで植えるよりも、すでにハウス内で育苗を行なった苗を植え付けると良いでしょう。

水はけの良い砂質土壌

原産地は砂質土壌なので、水はけの良い土壌が得意です。水たまりができるような水はけの悪い土壌の場合は、畝を高めにしたり、バーミキュライトやモミガラくん炭などを土に混ぜて、水はけをよくします。

雨季は降水量が多い

根を深く張らないため、雨の少ない時期は水分不足になりやすい。しっかりマルチングをして土が乾燥しないように注意

原産地では水はけの良い砂質土壌ということで、水分がほとんど要らないかというと、決してそうではありません。ピーマンは地下に深く根を張って水を吸い上げるというよりも、浅く広く張ることで表層の水分を集めるような習性を持っています。そのため雨が降らない日が続いて、土の表層が乾燥すると途端に弱ってしまいます。おそらく中南米の夏は降水量の多い雨季に当たるため、水はけの良い砂質土壌であっても、頻繁に降る雨の水分によってピーマンが成長するために必要な水分を補えているのではないでしょうか。
日本においても梅雨時期は降水量が多いので問題ないのですが、梅雨明け以降は降水量が急に減り、土が乾燥しやすくなるため注意が必要になります。土が乾燥しないようにビニールマルチや雑草・落ち葉マルチなどでしっかりと覆いましょう。

しっかりとマルチングを行っていれば、基本的には水やりの必要ありませんが、1週間以上雨が降らず、かなり土が乾燥するような時は行います。中途半端にかけてもすぐに蒸発してしまって効果がないので、夕方の時間帯にたっぷりと時間をかけて水やりしましょう。

ナスとピーマンは似ているようで違う

夏場は乾燥しやすいため、ビニールマルチなどで土が裸にならないように注意

ピーマンの栽培方法は基本的には同じナス科であるナスと似ています。しかし、ナスはインドの樹林帯、ピーマンは中南米の砂漠のような場所と、全く異なる環境で生まれています。同じように手入れしていると、どちらかがうまく育たないということも。特に地下深くまで根を伸ばすナスと違い、ピーマンは浅くしか張らないので、夏場の乾燥には注意しましょう。

 
カラーピーマンと緑色との違いとは?ピーマンの栄養と保存法【野菜と果物ガイド】

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