ビジネスモデルを知って事業計画を立てよう〜決算書アレルギーの処方箋〜【農家のお悩み解決!おすすめビジネス書#06】

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ビジネスモデルを知って事業計画を立てよう〜決算書アレルギーの処方箋〜【農家のお悩み解決!おすすめビジネス書#06】

連載企画:農家のお悩み解決!おすすめビジネス書

ビジネスモデルを知って事業計画を立てよう〜決算書アレルギーの処方箋〜【農家のお悩み解決!おすすめビジネス書#06】
最終更新日:2019年07月09日

「農業経営の裾野を広げる、業界外の知恵」という視点で、佐川友彦さんにお気に入りのビジネス書を紹介してもらう連載第6弾。今回のテーマは「事業計画」です。つい後回しになりがちな事業計画づくりですが、無味乾燥でつまらないものだと思っていませんか。楽しいビジネスモデルの図解で、収益化のアイデアとコツを学びましょう。さらにワークシートを活用すれば、現実的かつ魅力的な事業計画になること間違いなしです。

事業計画に対する苦手意識を克服しよう

事業計画が必要だとわかっていても、計画づくりに重たい腰が上がらず、成り行き任せの経営になってしまっている方はいらっしゃらないでしょうか。事業計画を立てたことがある方でも、作って以来ずっと放置してしまっていたり、現実の経営に反映されていなかったりするかもしれません。事業計画が安定経営に不可欠なのは周知の事実です。それでも、作り方や活用方法がわからなかったり、数字が苦手だったり、とかく敬遠されがちな存在でもあります。

一方、安定的に利益を確保するために必要なのがビジネスモデルです。ビジネスモデルとは、誰にどのような価値を提供して、対価として得た収益からどのような費用を差し引いていくら利益を確保するかという、収益構造のことを言います。ビジネスモデルが明確化されていないと、いくら資金や労働力を投じても、いつまでも利益につながらないということは起こり得ます。過剰な設備投資で収支が悪化したり、売れない6次産業化商品を作ったりしてしまうケースは、ビジネスモデルの欠損が原因と言っても過言ではありません。ビジネスモデルは事業計画の重要な一部でもあります。

みなさんの農業はどのようなビジネスモデルでしょうか。高品質路線、大規模路線、直売、組合出荷、観光農園、6次産業化、それぞれビジネスモデルが異なります。どのプロセスが収益や競合優位性を生んでいるかを知ることは、事業の方向性を強化し、利益をもたらしてくれます。今回は、ビジネスモデルや事業計画を改めて考えるときの助けになる2冊を紹介します。

「ビジネスモデル2.0図鑑」から学ぶ収益化の勘所

ビジネスモデル2.0図鑑

「ビジネスモデル2.0図鑑」は国内外の最新のビジネスモデルが100件紹介されている、まさにビジネスモデルの百科全書です。Amazon Go やライザップのように一世を風靡(ふうび)した新鋭のサービスから、サイゼリヤや横浜DeNAベイスターズといったおなじみの企業も登場します。農や食に近い分野で言えば、オイシックスやサカナバッカなどのサービスも取り上げられています。

本書の特徴は、ビジネスモデルを図でわかりやすく解説している点です。ステークホルダー(登場人物)やモノ・カネ・情報・サービスの流れが、無駄なくシンプルにまとめられています。100件全てが同じデザインで図解されているので、読み進めるうちにパターンをつかめるようになります。漫画レベルでわかりやすいと言っても過言ではありません。

ご自身の事業計画を立てる前にまず、本書を読んで、世のサービスのビジネスモデルを気軽に研究してみましょう。利益を確保するためにはモデル(仕組み)が必要です。

次に、みなさんの実現したいことを図に書き起こしてモデル化してみてください。「作る→売る」だけではないはずです。どこで利益が出ているか、どこで利益を出すべきか見えてくると思います。
最後に、あなたなりに工夫できることを書き加えてみてください。永遠に通用するモデルが存在しない栄枯盛衰の現代だからこそ、これからのビジネスモデルには、常識を覆す「逆説性」が大切だと本書は語ります。新しい価値提案を付け加えれば、ビジネスモデルをより確実にすることができるでしょう。

あらゆるビジネスには、それを継続させるビジネスモデルが存在します。本書を読み終える頃には、紹介されている100件に限らず、どんなビジネスやサービスを題材にしてもビジネスモデルを想像できるはずです。そうなれば「われ以外みなわが師」で、ビジネスモデルをより身近なものにできるでしょう。

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ビジネスモデル2.0図鑑
著者:近藤哲朗
出版:KADOKAWA

「新規事業ワークブック」から学ぶ事業計画策定のいろは

ビジネスモデル2.0図鑑

事業計画以前に、「事業」とは一体なんでしょうか。この「新規事業ワークブック」によると、事業とは「“不”の解消」であるとのことです。不平、不満、不安、不足、不便、不都合、不幸、不快……など、誰かの“不”を解消するために価値を提供することが事業です。そして、誰のどんな“不”をどのように解消してどんな対価を得るかが、事業計画です。

事業計画作成はハードルが高く、気乗りがしないという方にオススメなのが本書です。本書は新規事業の事業計画づくりに必要なことを網羅しています。しかも、事業計画に必要な4ステップを、「国語・算数・理科・社会」に例えてわかり易く説明しています。

  • 国語:“不”の気持ちを洗い出す
  • 算数:“不”の大きさを立体的に量る
  • 理科:“不”が生じている理由を探す
  • 社会:“不”が存在する背景を理解する

ワークブックという書名だけあって、ワークシートに書き込むだけで事業計画が作れてしまいます。カスタマージャーニーマップやバリューチェーンなどの、マーケティングで必須の考え方もカバーされているので、応用も利きます。新規事業の着想から戦略立案、そして承認や理解を得るところまで、本書一冊で十分なほど充実した内容です。
事業計画に複雑さやカッコよさは不要です。むしろ、シンプルで明快な事業計画こそが、現実の経営では役に立ちます。事業計画が苦手な方こそ、本書の胸を借りてみてください。楽しく事業計画を作成し、事業に不足していた視点を補完できるでしょう。

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新規事業ワークブック
著者:石川明
出版:総合法令出版

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