逃げずに向き合う会計とファイナンス〜お金と数字を味方につけよう〜【農家のお悩み解決!おすすめビジネス書#07】

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逃げずに向き合う会計とファイナンス〜お金と数字を味方につけよう〜【農家のお悩み解決!おすすめビジネス書#07】

連載企画:農家のお悩み解決!おすすめビジネス書

逃げずに向き合う会計とファイナンス〜お金と数字を味方につけよう〜【農家のお悩み解決!おすすめビジネス書#07】
最終更新日:2019年09月18日

「農業経営の裾野を広げる、業界外の知恵」という視点で、佐川友彦さんにお気に入りのビジネス書を紹介してもらう連載第7弾。今回のテーマは「逃げずに向き合う会計とファイナンス」です。「会計」「ファイナンス」というと苦手意識を感じている方も多いのではないかと想像しますが、今回紹介する2冊は、ビジネスに必要なお金の話を親しみやすく気軽に学べます。仕事の合間や寝る前などに、読み進めてみてください。

避けては通れないお金と数字に向き合って味方につけよう

「おいしいものを作りたくて農業をしているだけなのに、何で経理や資金繰りに頭を使わなきゃいけないんだ……」と、会計や資金の問題を後回しにしてしまっている生産者さんは多くいらっしゃるのではないでしょうか。農業経営も事業である以上、そこから利益を出して所得を確保するなら、お金の話を避けては通れません。見て見ぬ振りを続けて、フタを開けてみたら盛大に赤字だったり、黒字なのに資金がショートしてしまうという話もよく耳にします。苦手でも嫌いでも、少しずつ勉強して、正しい会計と資金計画を身につけていきましょう。

「女騎士、経理になる。」から学ぶ経理の初歩

女騎士、経理になる。

女騎士「くっ…殺せ!!」
オーク「今日から貴様はウチの会社の経理のお姉さんだ」
女騎士「け…経理の…お姉さん?」

みなさんは、「経理」と聞いて何を思い浮かべますか。おそらく、「簿記」ではないかと思います。取引を正しく記録して会計帳簿に反映させるのが、経理であり簿記です。簿記といえば日商簿記や農業簿記検定を受験したり、問題集を解いたりすることから手を付けるのが一般的ですが、これがとにかく無味乾燥です。たんたんと仕訳したり、試算表を作ったりする作業が単調で、飽きたり挫折したりしてしまった方も多いのではないかと推察します。結果的に「数字嫌い」「確定申告嫌い」となり、会計と疎遠になってしまいがちです。

そんな簿記アレルギーの皆さんには今回、「女騎士、経理になる。」という漫画を紹介します。ライトノベルやロールプレイングゲームのようなファンタジー物で、一見して経理とは無縁の世界観です。ところが、主人公の女性騎士は敵である魔国のオークに捕らえられ、こともあろうに無理やり、経理担当にさせられてしまいます。魔国で簿記検定2級を強制的に取らされた主人公が人間国に戻ってみると、魔国では一般的に活用されていた詳細な財政状況を把握するための「複式簿記」という概念が、そこにはありませんでした。そこで今度は人間国を複式簿記で救うという、破天荒というかギャグ仕立てな展開です。

人間国に複式簿記が導入されていく過程に立ち合いながら、読者である私たちも自然と簿記についての知識が身につきます。しかも、勇者がドラゴンを討伐した際の報酬が源泉徴収されていたりするなど、我々の現実世界よりもわかりやすい題材が多数登場します。判断に迷うような題材が多い分、参考書や問題集以上に実用的かもしれません。

この上なくカジュアルに会計を学べる本書は、簿記に関する一般書の副読本に最適です。漫画の内容と参考書の理論を往復しながら照らし合わせれば、格段に早く理解が深まるでしょう。

女騎士、経理になる。(1)
著者:三ツ矢彰(画)、Rootport(作)
出版:幻冬舎コミックス

Webマンガサイト「comicブースト」にて連載中

「ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務」から学ぶファイナンスの原理

ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務

農業経営も法人化や大規模化が推進されており、規模が大きくなれば求められる会計レベルやファイナンスの重要性が高くなります。大ざっぱに言うと、会計は「過去の取引から損益を管理すること」であり、ファイナンスは「資金の調達や運用から将来の資金計画を作ること」です。事業は融資を受けたり、投資をしたりしながら膨らませていくものですから、「資金」を扱うファイナンスについての基礎知識は必要です。今は生産と販売だけを考えていても成り立つかもしれませんが、いずれ事業の中でファイナンスが存在感を増してきますから、今のうちに学んでおきましょう。

ファイナンスについての書籍は無数に出版されていますが、本書はわかりやすい入門書として定評があります。「会計とファイナンスはどう違う?」という定義の確認から入り、投資のリターンと評価、将来価値と現在価値、事業価値と企業価値など、経済の基本から企業のファイナンスに必要な概念を紹介しています。将来的に法人化や規模拡大を検討している生産者さんこそ、法人レベルのファイナンスの重要性について予習してみてください。

ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務
著者:石野雄一
出版:光文社

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