“ジャガイモゴロゴロ”は実らぬ夢? イモが大きくならない原因とは【脱枯れ専のベランダ畑】

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“ジャガイモゴロゴロ”は実らぬ夢? イモが大きくならない原因とは【脱枯れ専のベランダ畑】

連載企画:脱枯れ専のベランダ畑

“ジャガイモゴロゴロ”は実らぬ夢? イモが大きくならない原因とは【脱枯れ専のベランダ畑】
最終更新日:2019年07月30日

野菜を自分で育ててみたいけれど、植物は枯らしてしまうばかりの“枯れ専”だった──。そんな世話下手が始めたベランダ菜園2年目。1年目の終わりにジャガイモを植えつけました。初夏にゴロゴロと取れたらいいなあと期待を膨らませて育ててきたのですが、いざ収穫時期になってみると、なんだか様子がおかしいのです。「初心者でも簡単」「放っておいても育つ」とも言われるジャガイモ栽培ですが、大きく育たないというのも意外とよくある悩みのようで……。今回はイモが育たない原因を専門家と共に探ります。

ジャガイモが大きくならない!

根菜との距離の取り方を計りかねています。

葉菜は付き合いやすいのです。種をまいて、芽が出て、目に見えて大きくなったら収穫。単純明快。果菜も、ヘソを曲げて実をつけてくれないことはありますが、できたかどうかは一目瞭然です。けれども根菜は、ひっこ抜いてみるまで分からない。葉が茂っているから根も太っているかと思えば、そうでもなかったりする。で、我慢できずに軽く掘ってみたりして……。

ジャガイモがまさにそうでした。しかし、ちょっと掘ってみても全くイモの気配がありません。でもって、葉が枯れてきて、いざ本格的に掘り返してみると、なんと親指サイズほどのイモがわずかに出てくるだけ。全然大きくなっていないのです。

「種イモの量>収穫量」という残念な結果に

“ジャガイモゴロゴロ”を期待していただけに何がなんだか……と呆然。そーやん師匠のコメントを交えつつ原因を探ります。

ジャガイモの植え付けの様子はコチラ!
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うまく育たない原因を5点から検証

原因1:植え付けの間隔が狭かった?

我が家で育てていたジャガイモは以前に記事で書いた2つのプランターと、後から追加した1つの計3つあり、どれも同じような結果でした。

プランター①②は2月上旬に植え付け。男爵とメークインの種イモを半分に切って切り口に草木灰をつけ、下に向けて植えました。追加したプランター③は小さめのキタアカリを分割せずに植え付けました。こちらは3月半ばごろです。

男爵とメークインを半分ずつ植えたプランター①(左)と②(右)

植え付けの間隔は30センチ空けると指南する本もあるので、この間隔はやはり狭かったかなと考えました。

そーやん

間隔が狭いことは狭いですね。日当たりが良ければこれでもできなくはないですが、この環境では難しそうです。

原因2:プランターや土が合っていなかった?

そもそもプランターや土の選択は間違っていなかったのでしょうか?

①はフェルトプランターに使い古しの培養土(ココヤシを含む)をかき集めて混ぜた適当な土を入れました。②は①と同じフェルトプランターにほぼ新品の培養土。③はジュートでできたプランターに②と同じ培養土を入れました。

栄養分の多寡や原材料の違いがあると育ち方に影響するかもしれないと考えて2種類の土を使ってみたのですが、結果はどれも振るわず。一方、土を少し掘るとわりといつもしっとりしている感じだったので、水はけはどうだろうかとも気になりました。

そーやん

土自体の水はけは良さそうに思います。また、土による差もあまりなさそうですね。

原因3:芽かきが充分ではなかった?

4月中旬、やっと芽が出てきた③のキタアカリ

最初に芽が出たのは、最後にキタアカリを植えたプランター③です。それから1週間もしないうちに他の2つのプランターからも芽が出てきました。芽が出たと思ったらあっという間に伸びてきたので、1週間後に芽かきと増し土、追肥を行いました。

芽が出始めて1週間後、芽かきをして増し土

このとき、分割した種イモ一つにつき2本くらい残すつもりで芽かきしたのですが、後から伸びてきたものもあったりして、茎の数はプランター一つにつき5、6本になりました。そもそも狭い間隔で植えていたので芽の数はもっと減らしても良かったのかなと迷いました。その後、もう一回増し土をしました。

そーやん

一株で3本くらいの芽を残すのがセオリーなので、芽かきが足りなかったということはそんなになさそう。ただ、プランターの軽い土の場合は芽を取るときに土が動きやすいので要注意です。

原因4:日照が足りなかった?

芽かき後もグングン伸びてきたジャガイモの芽。よく育っていると思ったのもつかの間、茎が倒れるくらいに徒長してしまいました。ベランダの奥(室内に近いところ)にプランターを置いていたので、直射日光が当たらない状況でした。

5月上旬ごろ

上から2週間後くらい

仕方がないので支柱を立てて支えてみたり、もう諦めて倒れるままにしてみたりしたのですが、どちらにしても「日光が欲しい〜」という叫びが聞こえてくるよう。結局、茎ばかりやたらと伸びて根っこに養分がいかないまま力尽きたという気がします。

そーやん

明らかに徒長していますね。ジャガイモはもともと赤道直下の山の上の植物なので、日光がないのは致命的と言えます。これが決定的な失敗原因ではないかと思います。

原因5:害虫被害があった?

アブラムシが大量発生したという話を前回書きましたが、ジャガイモにもアブラムシやコナジラミのような虫がいっぱい付いていました。しかもジャガイモはナスなどに比べると小さい葉がたくさん付いているので対処しにくい。対策が追いつかない間にウイルス病を持ち込まれた可能性もあるのかなと考えました。

ただ、葉が枯れてきたのは6月下旬。病気にかかっていなかったとしても葉が枯れてくる時期でした。

そーやん

枯れる途中の様子がわからないのでなんとも言えませんが、日光が当たっていなければ病気でなくても、これくらいの収量はあり得るのかなと思います。ウイルス病というよりは、単純にアブラムシなどにも養分を吸われて、さらに生育が鈍ったということはありそうです。

6月下旬ごろ

野菜の育ちに大きく影響するもの

失敗の原因を考え始めると、あれもこれもダメだったのではないかと、どんどん自信がなくなってくるものですが、ジャガイモに関しては、育て方に問題があったというより単に日光が足りなかったことが大きな原因だったよう。

そーやん師匠の畑でも、ちょっとした条件の違いでよく太るときもあれば、そうでないときもあるそうで、「野菜は結局、環境に大きく左右されるもの」と言います。「育てたい野菜」や「育てやすい野菜」を選ぶのもいいけれど、環境に合う野菜を選ぶことも大事。栽培上手への近道はその辺にあったのではないかと改めて考えさせられた次第です。
 
◆この環境に合わなそうな野菜の代表格……⁈ 今年のキュウリについて、次回報告。

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