100%三原産のワイン発売

瀬戸内醸造所は、穏やかな気候と風光明媚(めいび)な瀬戸内らしい、爽やかな飲み口のワイン造りを目指し、コンサルティング事業の株式会社フォーシー(東京都)などが立ち上げました。2021年春には、同社代表の太田祐也(おおた・ゆうや)さんの出身地である三原市内に、醸造拠点となるワイナリーを設立予定です。
拠点設立に先駆け2018年10月、贈答用ブドウの産地でもある三原市高坂町の4軒の農家から収穫した計約1.3トンのブドウ(ニューベーリーA、種無し処理されたマスカット・ベーリーAのこと)を、石川県輪島市の「ハイディワイナリー」で委託醸造し、100%三原産の赤ワイン「ACE (No.1)」(エース)を最初の商品として発売しました(税込3,780円)。
広島県三原市高坂町は、標高270メートルの山間部に位置しています。一日の寒暖差があり、ミネラル分の多い水が流れる花崗岩地質の土壌というワイン用ブドウにとって良好な環境で、高品質の栽培を盛んに行っています。
ブドウをワイン原料用として出荷するメリットは、生食用栽培・出荷に必要な「摘粒」や「箱詰」など手間がかかる作業を削減できることだといいます。同醸造所に出荷した農家は、「これまでは廃棄していた、色付きや大きさが生食用の基準を満たさないブドウの販路として活用できている」と話しました。
瀬戸内全体をワイナリーに見立て、風土(テロワール)の魅力を発信
広島県三原市は広島空港や新幹線駅を擁する利便性の高いロケーションですが、隣接する尾道市などと比べて観光客数は多くありません。
単にワインを造るだけではなく、ワイナリーを魅力ある観光拠点にし、多くの人に三原市に訪れてもらうことも目標としています。瀬戸内海に面したロケーションに、地元産の素材を活かした料理とワインのペアリングや美しい眺望を楽しめるレストランなどを含む施設を建設予定です。
太田さんは、「瀬戸内醸造所の目的は、ワインという世界共通の嗜好品を“媒体”として地域の魅力を伝え、地域を訪れるきっかけを作ること。瀬戸内全体をワイナリーとして捉え、各地域でこだわりの農産物を作られている農家さんと積極的にパートナーシップを結びたいと考えています。現在募集している作目は、生食・加工用のブドウだけでなく、2019年より醸造予定のシードルの原料になるリンゴなどもあります。興味を持って頂いた農家さんには、ぜひご応募頂きたいです」と呼び掛けました。
2018年から同醸造所にニューベーリーAを出荷している、三原市高坂町のブドウ農家・大番尉志(おおばん・やすし)さんは、「県外や海外の人など多くの人に足を運んでもらって、三原の良さを知ってもらいたい。太田さんら若い人の企画力や発信力は非常に優れていて、とても期待している。自分たちは良いブドウ作りを通して地域の発展を支えられれば」と話しました。
募集要項
[募集エリア]
瀬戸内7県(兵庫県・岡山県・広島県・山口県・愛媛県・香川県・徳島県)
[契約から納品・支払いまでの流れ]
1. 弊社スタッフによる訪問(栽培面積・品種などをヒアリング)
2. 品種・収穫予定時期・買い取り価格(重量×㎏単価)を決定
3. 弊社スタッフによる定期的な農地訪問
4. 収穫・弊社指定の場所へ納品(収穫時期などは生産者様のご都合に合わせます)
5. 生産者様へ代金のお支払い
※糖度や品質によって価格は変動します(弊社規定による)。
※継続取引が可能な方には、ワイン用葡萄の苗木を渡すことも可。
★ご興味のある農家様、農業法人様はお気軽にこちらよりお問合せください。