コンテナの選び方
収穫作業には、通気性に優れた網目形状のコンテナを使用します。サンテナー、採集コンテナ、メッシュコンテナといった名称で販売されています。運搬、保管などにも使いますので、サイズはもちろん、持ちやすさ、強度、積み重ねた時の安定性など、あらゆる観点から作物に最適なコンテナを選びましょう。
サイズ
小型から大型まで豊富なサイズが揃う収穫用コンテナ。メーカーや小売業者のホームページ・カタログには、外寸・内寸・容量が記載されています。作物の大きさや重さを考慮して選んでください。段積みを想定し、統一メーカーで揃えると使いやすいです。軽トラックの荷台や保管スペースにぴったり収まるサイズを計算しておくのも良いでしょう。
網目の形状
細かい、粗い、斜めなど、網目の形状もさまざまです。底面は網目、網目のないベタ目のほか、水抜き穴がついているものもあります。
持ち手穴の有無
持ち手穴の有無も確認しましょう。持ち手穴は4面についているもの、2面についているものがあります。
未使用時の積み方
コンテナは、使わない時でも場所をとるのが悩みどころです。収納スペースにどう納めるか考えておきましょう。未使用時の積み方は、中身が入っていてもそのまま積み上げられるスタッキングタイプ、買い物カゴのように下のコンテナに重ねられるネスティングタイプ、折りたたみ式などがあります。
定番のコンテナ
1. あらゆる作物に使える「基本のコンテナ」
収穫作業で最もよく使われるのは、耐久性のあるスタッキングタイプのコンテナです。段積みした時の安定性が高いのが特徴で、イモ類、カボチャといった重い作物にもしっかり耐えてくれます。
2. ミニトマト・イチゴなどには「浅型・細かい網目」
ミニトマトやイチゴ、ブルーベリーといった小さな作物には、浅型で網目が細かいコンテナが適しています。網目が細かいと果実の表面に網目の痕がつきにくく、品質保持につながります。
3. タマネギ・ジャガイモなどには「底面が粗い網目」
タマネギやジャガイモなどのイモ類には、底面が粗い網目のコンテナが向いています。底の穴から土が落ちて湿気がたまりにくく、鮮度を保つのに一役買います。
4. ネギ・ピーマンなど、軽めの野菜に「ネスティングタイプ」
比較的軽めの野菜を入れる場合は、ネスティングタイプのコンテナがおすすめです。スーパーマーケットの買い物カゴのような形で、未使用時は重ねてまとめられるのでスペースを取りません。ハンドルを内側に倒せばスタッキングタイプのように段積みもできます。
特殊なコンテナ・カゴ・キャリー
5. レタス・大根など、大物野菜に「折りたたみ式」
たくさんのコンテナが必要になる大物野菜の収穫。レタスや白菜、大根などには折りたたみ式のコンテナが役立ちます。頑丈で重い野菜を入れても段積みできる上、未使用時は最もコンパクトになってくれる優等生です。
6. 米パックなどに「コンパレッター」
米パック(ポリなどの袋に入った米)や大量の大物野菜を扱う場合は、コンパレッターが便利です。コンパレッターはコンテナとパレットを合体させた、リフトを使った作業もできる大型のコンテナです。従来は鉄製が主流でしたが、最近はプラスチック製コンパレッターの導入が増えています。サビが野菜に付着する心配がなく、鉄製より軽量で運搬もしやすくなります。
7. オクラなどに「野菜カゴ」
メッシュ状の四角いカゴはオクラカゴとも呼ばれ、主にオクラ出荷の際に包装容器として使用されています。これが、オクラ以外でも何かと役立つマルチアイテム。女性が片手で持てる軽さが魅力で、豆類を収穫する時、大葉やバジルなどを摘む時など、あらゆる場面で重宝します。
付属キャリー
運搬時の負担を減らしたい人には、キャリーの活用がおすすめです。メーカーによっては、各種コンテナに対応した専用キャリーを扱っているところもあるので、チェックしてみては。あらかじめキャスターが付いているコンテナもあります。
さて、あなたの作物に適したコンテナは見つかりましたか? 使いやすいコンテナをそろえて、手際よく収穫を頑張りましょう!
取材協力・画像提供:
三甲株式会社(サンコー)
サンコーのコンテナには必ずサンコーマークが入っています