若手農家・新規就農者の技術指導を支援
家族経営が一般的な農業においては、技術や知識は親から子へと体で継承され、その多くが暗黙知や経験則のままです。そのため、技術の習得には長い時間を要し、完全に習得しきることは容易ではありません。農協合併に伴い、栽培技術を指導する役割を担う営農指導員1人あたりの業務量は増加傾向にあります。また、営農指導員の技術指導力に対するニーズは多様化・高度化しており、農家のニーズに十分に応えるには営農指導員の負担が大きすぎるという現状があります。
AGRIs for Teamでは、生産者、JA 、同社でプロジェクトチームを発足させ、協力して動画の企画を作り上げます。産地のプロ農家や技術指導員の栽培技術を動画で撮影・編集し、 実際の運用におけるマニュアル作成までをサポートします。この一連の過程 は科学的知見に基づき、利用目的ごとにパターン分けも行いながら産地独自の栽培技術を動画にまとめます。また、個別具体的な事象を含め、日々現場で発生する疑問点に対する指導員とのQ&Aも、今後蓄積していく考えです 。産地ごとに技術を体系的に蓄積し、その継承を容易にすることで、技術指導の負担軽減や、技術レベルの底上げを図ります。若手農家や新規就農者への技術指導はもちろん、営農指導員の後継者育成や、生産の背景まで理解した販売促進などにも活用でき、多方面から、産地での高品質な農作物の生産を持続可能にしていきます。

JA蒲郡市専用「AGRIs for Team」の画面イメージ
今回、このサービスを全国で初めてJA蒲郡市に導入することが決定しました。蒲郡市は、愛知県にある全国有数の柑橘(かんきつ)産地です。JA蒲郡市の農作物取扱高のうち4分の3にあたる約30億円を占める柑橘類からまずは運用を開始し、産地の技術をつなぐ基盤を整えていきます。今後、AGRIs for Teamはさまざまな産地や品目で展開していく予定です。
合計4,000万円の資金調達を実施
JA蒲郡市でのサービス構築、および他産地、多品目向けに展開していくため、下記記載の引受先に対する第三者割当増資により合計4,000万円の資金調達を実施しました。同社の中道貴也代表は、「今後システムの構築・展開と人材採用を行い、AGRI SMILEの『農をつないでいく』というミッションに全力で取り組んでいきます」と、話しました。
引受先
・ザシードキャピタル株式会社(本社:東京都渋谷区/代表:廣澤 太紀)
・マネックスベンチャーズ株式会社(本社:東京都港区/代表:和田 誠一郎)
・本田 謙(株式会社フリークアウト・ホールディングス 代表)
・西尾 健太郎(株式会社ゲームエイト 代表)
・長谷川 祐太(株式会社Evrika 代表)
・高野 秀敏(株式会社キープレイヤーズ 代表)