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雇用は?住居は? 地域おこし協力隊を目指す方のお悩み、宮城県角田市なら無用です

雇用は?住居は? 地域おこし協力隊を目指す方のお悩み、宮城県角田市なら無用です

人口減少や高齢化が著しい地域に移住し、地域貢献活動などを行う地域おこし協力隊が、全国的に増えています。一方で、任期満了後は働き口や住居がないことなどを理由に、定住に至らなかったケースも少なくありません。協力隊を経て定住するという双方にとっての理想を達成するためには、隊員のキャリアサポートはもちろん、募集時の“入り口”と任期満了後の“出口”をどう整備するかが喫緊の課題。宮城県角田市では官民の連携によって地域おこし協力隊をサポートし、円滑かつ有意義な活動とキャリア形成を支援しています。

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角田市での生活

日本有数の大河・阿武隈川が緩やかに流れる宮城県の南部に、角田市はあります。人口はおよそ2万9000人。環境保全地域の指定を受けている深山や斗蔵山などの自然資源を有するほか、県内有数の米どころとしても有名な地方都市です。近年は首都圏の企業の誘致も盛んに行われており、これに伴う地域の雇用も充実しています。

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角田市スペースタワーコスモハウス

「角田市は田園が広がる自然の豊かさが特徴です。古くから農業を基幹産業として、先人たちが豊かな土地を作るべく努力を重ねてきました」。協力隊活動支援団体(注1)の一つである『産直広場 あぐりっと』の堀米荘一代表は、地元角田市をこう紹介します。

地域では農業の振興を通じた更なる発展を目指す住民が多く、堀米さんは「地域では一体的な農業が形成されており、まとまりがあるのも特徴です」と話します。

協力隊の呼び込みも、同氏を中心とした地域振興を目指す地域住民の嘆願がきっかけ。これまでの地域振興に関する道のりをたどると、協力隊を中心とした地域振興活動の幅広さ、官民の強固な連携が見えてきました。

醍醐味は、地域一体となっての活動

取材を通じて最も印象深かったのは、隊員に与えられた裁量の大きさと、隊員のアイディアを地域一体となってバックアップする姿勢です。

象徴的なのが、2007年から市内の西根地区で細々と行われていた「田んぼアート」の拡充発展。年々尻すぼみになっていた同作品ですが、近年では地域おこし協力隊のアイデアが発端となり、地元測量会社の参画、地域住民の協力もあって、高度で精密な作品へと変貌を遂げました。

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牟宇姫をモチーフにした「田んぼアート」

2017、18年は伊達政宗公の次女で角田市にゆかりのある牟宇姫(むうひめ)がモチーフ。
2019年は宮城県出身のフィギアスケーター・羽生結弦選手が、約50aの水田に描かれました。

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羽生選手の雄姿を描いた「田んぼアート」

稲のリンクを優雅に舞うデザインは羽生ファンの心をがっちりとつかみ、国内外からおよそ3万5000人を動員するなど、普段は静かな地域に大きな賑わいをもたらしました。

地域おこし協力隊としての活動とは

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『産直広場 あぐりっと』の堀米荘一代表

地域おこし協力隊は情報発信等の活動等と並行して、活動支援団体に所属し勤務することになります。活動拠点としては、どんなところがあるのでしょう。

『産直広場 あぐりっと』では、地元農産物を使ったオリジナル商品の企画や販売(マーケティング)などが主な業務となります。「角田市の農業に関心を持つ人、角田市に住んでみたいと考える人を増やしていくことが組織のミッション。農業に軸を置いた活動を通して、販促などの幅広い知識がつけられる環境だと思います」と堀米代表。

地域振興に興味がある方はもちろん、ゆくゆくは農業をやりたいと考えている方にとっても、得られるものは大きいことでしょう。

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『あぐりっと』のオリジナル商品

2019年4月にオープンした『道の駅 かくだ』での活動も実り多きものとなりそうです。街の情報発信の拠点でもある同駅では今年から、首都圏などに向けたセールスプロモーションやマーケティングにも力を入れていく方針で、ここでは農産物の販売に関する業務が主となります。
駅長の今井惠一さんは、「販売以外にも、情報発信の方法論など、さまざまな知識が広がる環境と言えます。個々のアイデアを生かせるのも魅力の一つです」と語ります。

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『道の駅 かくだ』では、管内や周辺の生産者が丹精込めて作った農産物が販売されています

雇用がある。サポートがある。ありたい姿を目指せる環境がある

全国的に広がっている地域おこし協力隊の活動ですが、最大3年の任期満了後に定住したのはこのうち約6割。見方を変えれば、残る4割の協力隊はなじみのない地域で人脈や信頼関係を築きながらも、何らかの理由で地域を後にせざるを得なかったといえます。その理由は、地域に就業する場がないなどさまざま。角田市内においてはどうなのでしょうか。

「角田市では団体での業務やPR活動の内容を明確化しており、隊員がやりたいことなどを踏まえてサポートしています」とは、角田市まちづくり交流課の中畑義巳さん。充実した雇用と住居の斡旋をはじめとした自治体の支援も強みの一つであると話します。

今井さん、堀米さんも「地域にはさまざまな雇用があります。任期満了後は継続して勤務するもよし、蓄積したノウハウを生かして起業するもよし。選択肢は広いです」と声を揃えます。

両氏は必要があれば、公私のサポートも任せてほしいと語気を強めます。広島県から角田市へ移住した経験を持つ今井さんは「同じく県外から来た人間として、気持ちを理解して寄り添うことができると思います。何でも相談してほしい」と語り、取材を締めくくりました。

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『道の駅 かくだ』の今井駅長(右)と角田市まちづくり交流課の中畑さん

角田市では2019年、2人の地域おこし協力隊が3年の任期満了を迎えましたが、どちらも定住というゴールを果たし、次なるステップへ向けて歩みを進めています。
自身の進むべき道を模索している方、農業や地域振興に興味がある方-。地域おこし協力隊としての活動を通じて、“自分のありたい姿”を実現させてみませんか。角田市、活動支援団体があなたの挑戦を応援します。

なお、角田市は2020年2月15日、宮城県仙台市で開催されるマイナビ就農FESTに参加します。ぜひ、お気軽にお立ち寄りください。
詳細はこちら

(注1)
角田市地域おこし協力隊活動支援団体とは

角田市では、2020年度採用の地域おこし協力隊員の募集にあたり、隊員の生活や地域協力活動そして任期後の定住への準備など全面的にサポートし、隊員の活動拠点となる「地域おこし協力隊活動支援団体」を公募。2020年1月末現在で4団体が登録されています。
支援団体は、本記事で紹介されている「道の駅かくだ」、「産直広場あぐりっと」のほか、㈱veeell(ゲストハウス運営、観光情報発信業務など)、仙南中央森林組合があります。


角田市地域おこし協力隊の募集要項はこちら

【問い合わせ】
角田市総務部まちづくり交流課
〒981-1592 宮城県角田市角田字大坊41
TEL:0224-63-2112
FAX:0224-62-4829
E-mail:machidukuri@city.kakuda.lg.jp

【取材協力】
道の駅 かくだ
(株式会社まちづくり角田)
〒981-1504
宮城県角田市枝野字北島81-1
TEL:0224-61-2850
ホームページはこちら

産直広場 あぐりっと
(合同会社 あぐりっとかくだ)
〒981‐1517
宮城県角田市毛萱字舘下11-4
TEL:0224-65-3887
ホームページはこちら

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