家庭菜園初心者に最適! 3月に植える野菜5選【畑は小さな大自然vol.72】

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家庭菜園初心者に最適! 3月に植える野菜5選【畑は小さな大自然vol.72】

連載企画:畑は小さな大自然

家庭菜園初心者に最適! 3月に植える野菜5選【畑は小さな大自然vol.72】
最終更新日:2020年05月19日

こんにちは、暮らしの畑屋そーやんです。3月になり春の種まきシーズンが始まりました。さまざまな野菜が種まき可能になってきますが、3月はまだ気温の低い日や霜が降りる日も地域によってはありますので、比較的寒さに強い野菜や品種を選んで栽培しましょう。今回はそんな寒さに強く、家庭菜園初心者にもオススメな野菜を5つ選びました。プランターで栽培する場合のポイントも書いていますので、ぜひ参考にしてみてください。

3月になるとさまざまな野菜が栽培可能になりますが、一方でどんな野菜を選ぶべきか悩むものです。そこで今回は3月に植えられる野菜の中でも、家庭菜園初心者に特にオススメな野菜を5つ選んでみました。それぞれ栽培のポイントとともにご紹介していきます。種まき時期としては関東以南の温暖地を基準にしていますので、地域によって最適な種まき時期は多少前後します。

ニンジン

ニンジンは虫にもやられにくく、発芽さえしてしまえば、あとは比較的簡単に育ちます。寒さには強いですが、春に栽培する場合はトウ立ちしにくい品種を選んで栽培しましょう。

適地:水はけの良い畑
種まきの方法:0.5〜1センチ間隔を目安に筋まき
植え付け時期:3〜4月
収穫時期:6〜7月

堆肥(たいひ)の量や入れるタイミングに注意

ニンジンは肥料が多すぎたり、未熟な堆肥を入れていると根分かれの原因になったり、根が大きくならなかったりします。ある程度土が肥えているところであれば、肥料は極力入れない方が根が太ってまっすぐなものができます。土づくりが進んでいない痩せた場所であれば、種まきを行う1カ月前に堆肥を入れて耕し、土になじませておきましょう。

発芽のポイントは光と水

ニンジンを栽培するときの失敗のほとんどは、うまく発芽してくれないというものです。人参の発芽を成功させるために押さえておきたいポイントは2つあります。まずニンジンは好光性種子と言って、発芽するときに光を必要とします。そのため種まきの後に被せる土は、うっすらと種が隠れる程度にします。そしてさらにもう一点。セリ科のニンジンは発芽までに十分な水分がなければ発芽しません。そのため種に土を被せた後に足で踏む、板で押さえるなどして、土と種を密着させて、種が乾かないようにします。さらにその上にもみ殻くん炭などを土が見えなくなる程度に被せるとなお良いです。ここで注意してほしいのは、発芽時に水分が必要なのですが、極力水やりは控えてください。水やりをすると根が深くまで伸びずに、弱いニンジンになってしまいます。発芽してから一週間以上雨が降らないなど、土が乾燥しそうな場合にのみ水やりをします。水やりをする時は水の勢いで土を動かさないようにしながら、土の深くにまで水が浸透するように、たっぷりとあげてください。

間引き菜を楽しむ

家庭菜園でニンジンを栽培するときにぜひ試していただきたいのが、ニンジンの間引き菜です。葉まで柔らかく香りが良いので、ぜひ丸ごと炒めたり、刻んでサラダに入れるなどして楽しんでみてください。芽が出てすぐの頃はできるだけ密集していた方が、隣同士競い合って大きくなるので、葉の高さが10センチほどになった頃から間引きは行います。隣同士の葉が重ならないような間隔で、太くて丈夫そうなものを残しながら間引きましょう。最終的には隣同士が10センチ間隔になるくらいまで間引きます。春の場合は成長が早いですが、そのぶんトウ立ちも早く、硬くなるのも早いので、あまりもったいぶらずに、小さめな頃からどんどん収穫して楽しむのがオススメです。

プランター栽培のポイント

プランターでニンジンを栽培する場合は、できるだけ土を多めに入れて、深さが出るようにします。小さいプランターではミニニンジンを選ぶと良いでしょう。日当たりがとても大事になりますので、朝日が早めに入る場所を選んで設置します。プランターの場合は畑よりもさらに土が乾燥しやすいので、注意します。特に種まき後は土が乾燥しないように、たっぷりと水をかけ、日光を適度に通すような不織布などをかぶせておくと良いでしょう。

カブ

カブはあまり肥えていない土地でも育ちやすく、成長も早いので、初心者にはオススメの野菜です。カブもニンジンと同様に、春まきする場合はトウ立ちの遅い品種を選びましょう。

適地:水はけがよく適度に湿り気のある畑
種まきの方法:1〜2センチ間隔で筋まき
種まきの時期:3月中旬〜4月
収穫時期:5月中旬〜6月ごろ

カブは好光性タイプ

種は1〜2センチ間隔で筋まきしていきます。カブの種はニンジンと同様に発芽するときに光が必要なタイプのため、土を被せすぎると発芽しません。うっすらと種が隠れる程度に土を被せ、土と種が密着するように土を手でしっかりと押さえます。またニンジン同様に種まき後の水やりはしない方が、根を深く張り、丈夫に育ちます。水やりをしない理由について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

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防虫ネットをしておこう

カブの失敗で一番多いのは、10センチ未満の苗が小さい時期に虫に葉を食べられてしまうことです。特に青虫が来やすいので、種まき直後に防虫ネットを張り、チョウが卵を産み付けるのを防ぎましょう。寒冷紗(かんれいしゃ)や不織布などをカブの上からそのまま被せておくだけでも良いです。

間引きは早めに行おう

春の野菜づくりにおいて、共通して大事になるのが間引きです。春は野菜の成長が早く、間引きが遅れるとヒョロヒョロで弱い苗になり、その後の生育に大きく響きます。弱い苗だと大きくならないだけでなく、病害虫にもやられやすくなります。隣同士の葉が重ならないように間隔をあけながら、太くて丈夫そうなものを残しましょう。

プランター栽培のポイント

カブをプランターで栽培する場合は、場所を取らず、作りやすい小カブを選ぶと良いでしょう。種まき後はたっぷりと水をかけ、発芽まで土が乾燥しないように、適度に光と空気を通す不織布などでカバーしてあげてください。

ニラ

適地:土壌はあまり選ばないが酸性土壌は苦手。pH6〜7が良い
種まきの方法:0.5〜1センチ間隔で筋まきして苗を作る
種まきの時期:3月中旬〜4月
苗の植え付け時期:5〜7月
収穫時期:1年目9~10月ごろ、2年目4〜10月ごろ

苗づくりはセルポットがオススメ

ニラはまず苗を育て、大きくなったら移し替えます。苗を作るのは畑でもできますが、草取りが大変なので、オススメなのはセルトレイです。セルトレイに育苗用の培土を入れて、一つの穴に5~6粒ほど種を入れて育てます。苗づくりが難しそうという方は、苗を買って来て、それを増やすのも簡単でオススメです。

1年目の収穫は少なめに

ニラは根元を3〜4センチ残して、葉の部分だけを刈り取ることで、何回も繰り返し収穫ができます。ただし1年目はまだ根が広がりきっておらず再生力が低いので、極力収穫は控えた方が翌年以降に元気になります。収穫するとしても9〜10月ごろに1~2回ほどの収穫にとどめておきましょう。2年目以降は4〜10月の間に繰り返し収穫ができます。

他の野菜の病気予防にもオススメ

ニラの根に共生する微生物は、さまざまな野菜の病原体となる微生物を殺す力があります。この特性を利用し、他の野菜と一緒に植えることで、その野菜の病気を防ぐ目的でも使うことができます。特に相性が良いと言われているのが、ナスやトマト、キュウリなどで、これらの根元にニラを数本植えておくことで、病気予防の効果が期待できます。畑にニラを常時植えておくと、このような時にも使えて重宝します。

プランター栽培のポイント

ニラはプランターでも栽培可能で、一度植えると繰り返し使えて大変便利です。ただし2〜3年そのままにしておくと、葉が密集しすぎて、一本一本が細くなってしまうので、株分けしていくと良いでしょう。

ゴボウ

ゴボウの葉はこんな形。これからまだまだ大きくなります

お店に売っているような長いゴボウを栽培することは土壌を選ぶので難しいですが、短い品種を選び、畝を高めにすることでどんな畑でも栽培できるので家庭菜園でもオススメです。

適地:水はけがよく深くまで柔らかい畑
種まきの方法:15〜20センチ間隔で3〜4粒ずつ点まき
種まきの時期(短根種):3月中旬〜7月
収穫時期(短根種):6月〜12月

短い品種を選ぼう

僕がよく栽培するのは大浦太(おおうらふと)ゴボウという品種で短くて太いゴボウです。あとはサラダゴボウやミニゴボウも家庭菜園では栽培しやすいのでオススメです。

早めに種をまこう

15〜20センチ間隔で3〜4粒ずつ点まきし、好光性種子なので覆土は薄めにして、しっかりと土を押さえます。ゴボウは丈夫な野菜ですが、まだ背丈が小さい段階だと雑草に負けやすいため、できるだけ雑草の勢いのない早い時期に植えるのが大切になります。また周囲の雑草はこまめに取り除くようにしましょう。

間引きをして丈夫な株を残そう

本葉が出てきた頃に丈夫そうなものを2本残して間引きます。次に本葉が3〜4枚に増えた頃にさらに間引いて1本立ちにします。この間引き菜も火を通せば、炒め物やおひたしなどで食べられます。

プランター栽培のポイント

ミニゴボウを選べばプランターでも栽培可能です。欲張りすぎず間引きをきちんとして、少数精鋭で育てるのが大切です。

ルッコラ

僕が運営している野菜づくり教室で、初心者にオススメしている葉物がルッコラです。ルッコラはなじみがなくてあまり食べたことがないという人もいますが、成長も早くてアブラナ科野菜の中でも虫にやられにくいので、とても育てやすい野菜です。独特の香味があり、新鮮なものは特に香りが良くて、サラダやお肉と合わせて炒めたりするとおいしく、クセになるという人も多いです。

適地:水はけが良い畑
種まきの方法:1〜2センチ間隔で筋まき
種まきの時期:3月中旬〜6月
収穫時期:5〜7月ごろ

2〜3回に分けて種をまこう

ルッコラは成長が早いので、一度にたくさん種をまくと、収穫の時期が被ってしまい、食べきれずに終わってしまうことも多々あります。3〜4月の間に2週間ほどずらして少しずつ種まきしておくと、収穫の時期が少しずつずれて、長い間収穫が楽しめるのでオススメです。

大きくなるまで待たずに収穫していこう

春の葉物栽培のポイントは、大きくなるまで待たないことです。春から夏に近づくにつれ、加速度的に野菜の成長が早くなりますので、気がつくと大きくなりすぎて筋張ったり、トウ立ちしてしまうということもよくあります。スーパーなどで売っているような大きさになるまで待つのではなく、間引きしながらどんどん収穫していきましょう。5〜20センチごろまでは小さいものを間引いて大きいものを残し、20センチ以上に大きくなったら、今度は大きいものを残すのではなく、大きいものから収穫していきます。こうするとまた次回収穫する時には小さかったルッコラがちょうど良い大きさに育っているはずです。

プランター栽培のポイント

ルッコラはプランターでも簡単に栽培できます。多めにまいて小さい間引き菜から楽しみましょう。

失敗を見越して早めに種をまこう

3月以降は5月ごろまでいろんな野菜の種まきや苗の植え付けが可能になりますが、いざ種まきをするとうまく発芽しなかったり、虫に食べられたり、予想外の長雨でやられたりと、さまざまなトラブルが起こります。特に野菜づくりに慣れていないうちは、失敗を重ねながら少しずつ野菜づくりを学ぶことが大切になりますので、初めからこのようなトラブルが起こることを想定して、早めに種まきを始めましょう。早めに種まきをしておけば、その反省を生かしてまた種をまき直すなどのリカバリーがききます。野菜づくりが上手な人はこのようなリカバリーの仕方もうまいです。ぜひ失敗を恐れず、早めの時期から種まきしていきましょう。

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