乳和食の特長とは?
おいしく減塩できる「乳和食」の主な特長は3つです。
- 調味料を減らしても、牛乳のコクや旨みのおかげで薄味にならないので減塩になる
- 見た目も味も「和食」なので、牛乳が苦手な人も自然に食べられる
- 牛乳を「だし」や「調味料」として使う新しい調理法
「乳和食」なら薄味で我慢する必要はなく、おいしく減塩が可能。また塩分を減らすだけでなく、日本人のカルシウム不足の改善や、特に高齢者が不足しがちな動物性たんぱく質を補うことができるというメリットもあります。
それでは早速、おすすめの乳和食レシピ4つを見てみましょう。
1.【筑前煮】の作り方 -ミルクで出汁をとり、味に深みを
干ししいたけを牛乳でもどして、そのまま煮汁に使う「ミルクだし」がポイント。
刻んだ昆布を使ってもOKです。
【材料】(4人分)
- 牛乳 300ml<A>
- めんつゆ(3倍濃縮) 大さじ2<A>
- 干ししいたけ 4枚
- 鶏もも肉(2cm角) 150g
- 料理酒 小さじ2
- 赤とうがらし 1本(種を除く)<B>
- ごま油 大さじ1<B>
- れんこん(輪切り)100g<C>
- ごぼう(斜め切り)1/2本<C>
- こんにゃく(手綱)1/2枚<C>
- にんじん(乱切り)1/2本
- ゆでたけのこ(半月切り)1/4本
- さやいんげん(斜め切り)4本
作り方
- 干ししいたけを手で割り、合わせたAに入れて戻しておく。
- 鶏肉はペーパータオルで水分をふき、酒をもみ込んでおく。
- フライパンにBを入れて加熱し、Cを加えて表面を焼く。にんじん、たけのこを入れて炒め、2を加えてサッと火を通したら1を戻し汁ごと入れ、クッキングシートで落とし蓋をして強火にする。
- フツフツとしてきたら中火にし、時々底から混ぜながら15~20分煮含める。
- 仕上げにいんげんを加えて、火を通す。
(1人分222kcal)
作った感想
食塩相当量は1人分1.0gと、一般的なレシピの半量程度ですが、ミルクだしのコクが「物足りなさ」を感じさせません。
また、牛乳のやさしい味わいとピリッとした唐辛子の組み合わせが絶妙で、特に根菜類との相性が抜群だと思いました。牛乳嫌いの家族に食べてもらったところ、「牛乳の臭みは全く感じない。むしろほかの調味料では出せないような、『煮詰まってしょっぱい感じ』とは違うコクが出ている気がする」と、興奮気味に語っていました。
牛乳嫌いの人にこそおすすめしたいレシピです。

始めは乳白色ですが、だんだん煮汁が透明に……
2.【カッテージチーズ】と3.【乳清(ホエイ)】の作り方 – レパートリーの底上げ役
たった2つの食材で手作りできる、カッテージチーズと栄養たっぷりのホエイ。和食だけではなく洋食やエスニック、デザートにと幅広く活用できます。
【材料】(カッテージチーズ:約40g、乳清:約150ml分)
- 牛乳 200ml
- 米酢 大さじ1
- 鍋に牛乳を入れて火にかけ、80~90℃ (鍋肌にプツプツと泡が出てくるのが目安)になるまで温める。
- 1のタイミングを逃さずに、火をとろ火にして米酢を全体に回し入れ、木ベらで静かに3~5回混ぜ、火を止める。
- すぐに牛乳が分離して、濁りの少ないきれいな乳清とカッテージチーズに分離するので、人肌になるまでそのまま冷ます。
- ザルにふきんまたは厚手のクッキングペーパーを敷いてボウルの上におき、3を流し込み、漉してチーズを取り出す。
(カッテージチーズ100g:208kcal、乳清100g:24kcal)
作った感想
レシピにもあるように、米酢を入れるタイミングにさえ気を付ければ簡単です。
さまざまなレシピに応用できるので、ぜひマスターしておきたいところ。
4.【乳清(ホエイ)ごはん】の作り方 – カルシウム約10倍!
乳清を使って炊くご飯は、通常のごはんと比べて約10倍のカルシウムを含み、ミネラルが豊富、さらに低GIと、栄養面でも優秀です。
【材料】(1人分)
- 米 1合
- 乳清 ※約100ml
作り方
- 米は洗って30分浸水させ、ザルに上げて水気を切ってから炊飯器に入れ、乳清と水で炊飯器の目盛りまでしっかりと水加減をして炊く。
(1人分281kcal)
作った感想
ふたを開けてみてまず、炊きあがりのツヤの良さにびっくり。見ためは若干黄味掛かっているので、気になる場合は爽やかな酸味を活かして、酢飯として使ってみてください。
温かいうちにお酢を加えて作った、鮭の減塩ちらし寿司もおいしかったです。
まとめ:牛乳=洋食だけじゃない!
おすすめレシピを教えてくれた、Jミルク マーケティンググループのラフォリ裕子さんは「牛乳料理といえば洋食をイメージすることが多いですが、「乳和食」は和食に牛乳を違和感なく使える調理法です。ぜひ体験してみてください!」と、消費者に呼び掛けました。
おいしく、必要な栄養素が効果的にとれる乳和食レシピを、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。