実りの秋の新顔野菜は「金時草」「マコモダケ」「落葉きのこ」

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実りの秋の新顔野菜は「金時草」「マコモダケ」「落葉きのこ」

連載企画:レシピ検索で知る!旬の食材とメニュー

実りの秋の新顔野菜は「金時草」「マコモダケ」「落葉きのこ」
最終更新日:2020年08月04日

定番の野菜の食べ方は、変化しているのでしょうか。また、「パクチー」のように特定の野菜が新たにヒットする兆しは見えるのでしょうか。料理レシピ投稿・検索サービス「クックパッド」では、利⽤者の検索・アクセスログを活⽤した「たべみる」 というビッグデータサービスを通して、レシピだけではなく食のトレンド情報を提供しています。本稿ではレシピ検索を通して食卓の実態を探るべく、担当者がクックパッドに日々蓄積されるレシピ検索ビッグデータを用いて、生活者の真のニーズを可視化し「旬の食材とメニューの関係」を分析します。第2回は、9月から10月に旬を迎える野菜や果物にフォーカスし、分析した結果をお伝えします。

「栗」「かぼちゃ」「れんこん」の検索ピークは?

実りの秋。お米、野菜、果物、魚類……秋は多くの食材が旬を迎える時期です。
ここでは、9月から10月に旬を迎え、検索頻度(SI値 ※)が最も高くなる「栗」「かぼちゃ」「れんこん」をとりあげます。

※ SI値:クックパッドでの検索1000回あたりのキーワードの検索回数

秋の果物の代表格「栗」は、9月から10月が出回りの最盛期です。クックパッドでは、9月下旬から10月初旬が検索のピークとなります。

新物が出回る8月から最盛期にかけて、栗と一緒に組み合わせて検索されるキーワードは「茹(ゆ)で方」「むき方」が上位になります。またメニューキーワードでは、渋皮を傷つけないよう鬼皮のみむいて作る「渋皮煮」の検索頻度が上昇します。丁寧な作業の多い「渋皮煮」や「甘露煮」は、近年関心の高まっている手仕事料理(※)であり、「秋の手仕事」として注目度の高いメニューではないでしょうか。さらにこの時期「栗×保存」の組み合わせ検索も多く、旬の時期に下処理や調理した栗を保存し、使いたい時に使えるようにしておく人が増えているようです。

※ 手仕事料理:梅干しやみそ作り、らっきょう漬けなど、手のかかる作業や工程の多い料理のこと。旬の食材を使ったものが多く、季節ごとの手仕事があるのは日本的な文化。

※ マッチ度:「栗×むき方」など材料とメニューなどを組み合わせて検索される割合


「栗」の組み合わせ分析(2019年)

かぼちゃ

貯蔵性が高く輸入物も多いかぼちゃは、通年手に入りますが、一般的な国産かぼちゃ(※)は7月頃から収穫が始まり、2、3カ月後の9月から冬にかけて食べ頃となります。クックパッドでの検索も9月から10月にかけてがピークとなっています。週別でみると、ハロウィーンの10月31日週が最も高くなり、「ハロウィーン=かぼちゃ」のイメージが定着していることがわかります。

かぼちゃと組み合わせて検索されるメニューキーワードでは「煮物」「サラダ」「スープ」が定番となっていますが、主菜、副菜、お菓子などバリエーション豊かに検索されています。特にハロウィーンのある10月には「グラタン」「シチュー」「ケーキ」など、おもてなしのメニュー検索が増えます。

※ 一般的な国産かぼちゃ:現在広く流通しているかぼちゃは「黒皮栗南瓜」という総称で呼ばれている品種群で、表皮の色が緑や濃い緑で、果肉はオレンジ色。


「かぼちゃ」の組み合わせ分析(2009~2019年)

れんこん

れんこんもかぼちゃ同様通年出荷されていますが、クックパッドの検索では、旬である9月から正月のお節料理として需要のある冬にかけて検索頻度が高くなります。

れんこんと組み合わせて検索されるメニューキーワードでは「きんぴら」が王道です。その他にも、副菜メニューが多く検索されています。近年では「れんこん×はさみ焼き」や「れんこん×さつま芋」の組み合わせ検索が上昇傾向にあり、投稿レシピをみると「デパ地下風」「デリ風」の副菜レシピが人気となっています。また、「れんこん×作り置き」の組み合わせ検索が増えており、濃いめに味付けしたおかずを作り置きすることで、お弁当や常備菜としてのニーズが高くなっていることがわかります。


「れんこん」の組み合わせ分析(2009~2019年)

9~10月が旬の新顔野菜 「金時草」「マコモダケ」「落葉きのこ」

次に、9月から10月に旬を迎える注目の新顔野菜をご紹介します。
今回は、「金時草(きんじそう)」「マコモダケ」「落葉(らくよう)きのこ」をとりあげます。3品とも、クックパッドでの検索頻度は高くはありませんが、近年上昇傾向にあります。

※ 2020年は6月24日時点のSI値

金時草

金時草は「式部草(しきぶそう)」や「水前寺菜(すいぜんじな)」とも呼ばれ、東南アジア原産のキク科の多年草です。葉の部分と若い茎を食用とし、葉の裏が鮮やかな紫色で、金時芋の色によく似ていることから加賀地方では金時草と呼ばれるようになったそうです。葉はゆでるとぬめりが出るのが特徴です。近年では、伝統野菜(※)として人気が出ているようです。

金時草の旬は夏から初秋にかけてで、クックパッドの検索のピークは9月となっています。

金時草と組み合わせて検索されているメニューキーワードは、「おひたし」「サラダ」「炒めもの」が多くなっています。主な調理法はゆでたり火を通したりしますが、生食も可能です。火を通すと、葉の紫色が緑になってしまいますが、生食ですと見た目も奇麗な一品になります。

※ 伝統野菜:各地で古くから栽培・利用されてきた野菜の在来品種。地方野菜(ご当地野菜)とも呼ばれる。「金時草」は石川県金沢市の伝統野菜とされている。

「金時草」の組み合わせ分析(2009~2019年)

マコモダケ

マコモダケはマコモの根元にできる肥大した茎の部分を指します。マコモはイネ科マコモ属の多年草で、東アジアや東南アジアに広く分布し、日本でも河川や湖沼の水辺に群生しています。マコモには、黒穂(くろぼ)菌が寄生しやすく、寄生した黒穂菌の影響で根元の部分の茎が肥大し食用部分「マコモダケ」となります。
東南アジアでは古くから食用や薬用として身近な植物です。日本では古書に登場しているようですが、食材としてはあまり知られていません。近年、その食感や食味が注目され営農栽培の動きが見られるようになっています。

マコモダケの旬は短く、9月下旬頃から10月中旬です。クックパッドでは10月が検索のピークとなっています。

マコモダケと組み合わせて検索されるメニューキーワードは「きんぴら」「てんぷら」「炒めもの」「炊き込みごはん」などが多くなっています。クセがなくタケノコのような食感から、タケノコと似た検索傾向がみられます。

「マコモダケ」の組み合わせ分析(2009~2019年)

落葉きのこ

落葉きのこは、ハナイグチというキノコの一種です。「落葉きのこ」という呼び名は、主に北海道や東北で呼ばれている地方名になります。カラマツ(落葉松)の樹下に生息するため、カラマツが分布する北方にみられ、9月から10月頃が最盛期となっています。栽培種ではないため、スーパーなどで出回る機会は少なく、クックパッドでの検索頻度も高くありませんが、北海道や東北では、きのこ狩りの対象として人気が高いそうです。

落葉きのこと組み合わせて検索されているキーワードは「下処理」が最も多くなっています。天然物のため、虫やゴミを取り除く必要があり、濃い塩水に漬けておく方法が一般的です。メニューでは「みそ汁」が最も多く、その他「めんつゆ」や「醤油(しょうゆ)漬け」など、ご飯や麺類のお供にぴったりなメニューが多くなっています。

「落葉きのこ」の組み合わせ分析(2009~2019年)

【クックパッド】
クックパッドは、“毎⽇の料理を楽しみにする”というミッションのもと1998年3⽉に開始した料理レシピ投稿・検索サービスです。現在の投稿レシピ数は320万品を超え、国内では⽉間約5800万⼈に利⽤されています。また、世界74カ国・地域、32⾔語でもサービスを展開しています。(2020年3⽉31⽇時点)

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