福島県富岡町ってどんなところ?
福島県浜通りのほぼ中央に位置し、平均気温12〜13℃と一年を通して温暖な気候の富岡町。
西に阿武隈山地、東に太平洋が広がる総面積68.39㎢の小さな町です。
東日本大震災により全町避難となりましたが、2017年4月には避難指示が解除(帰還困難地域を除く)され、第一次産業も徐々にではありますが、着実に復興してきています。
避難指示解除から4年目を迎え、農地は除染した後、再荒廃を防ぐために町農業復興組合が中心となって保全管理に努めてきました。
鉄道やバスなど交通インフラも着実に整備され、不自由なく生活できる環境となっています。
郡山市へは車で1.5時間、いわき市へは車で約1時間、仙台市へは車で約2時間、JR富岡駅とJR品川駅を約3時間で結ぶ「ひたち号」も運行しています。
春には約1200本の桜並木のトンネルが創り出す圧巻の美しさ「桜まつり」、盆踊りや花火大会でにぎわう夏祭り、秋の「富岡えびす講市」などのイベントも復活し、町ににぎわいや活気が戻ってきました。
![福島県富岡町のシンボル「桜のトンネル」](https://agri.mynavi.jp/wp-content/uploads/2020/07/17a33a1cde7e975db80ff26975027905.jpg)
富岡町の象徴ともいえる、見事な桜のトンネル。約1200本の桜が織りなす見事な景観美
住居については転入者向けの賃貸物件も多く、町外からの新規就農者や移住者を温かく迎えられる環境が整っています。
設立2年目を迎える『株式会社富岡アグリファーム』の今
2019年9月に設立した『株式会社富岡アグリファーム』。
福島県のオリジナル品種『天のつぶ』2.1ha、コシヒカリ0.3ha、タマネギ1.7haの栽培を行っています。
取材に訪れたのは2020年8月上旬。
ちょうど、昨年秋に植えたタマネギ収穫の真っ只中でした。
![福島県富岡町の『株式会社富岡アグリファーム』代表取締役佐藤清隆さん](https://agri.mynavi.jp/wp-content/uploads/2020/08/3a0b4f17b7fda2c578887bd6d2649082.jpg)
設立2年目を迎える『株式会社富岡アグリファーム』代表取締役佐藤清隆さん
「長雨で1ヶ月ほどタマネギの収穫作業が遅れましたが、まずまずの出来栄えです。10a当たり約5tと標準的な収量になりそうです」と代表取締役の佐藤清隆(さとう・きよたか)さんは話します。
今年から作付けを始めた水稲も、病気の発生もなく順調に生育しているそうです。
「初めての試みですが、町内の企業に委託して、いもち病とカメムシの同時防除をドローンでやります」と佐藤さん。
体力的にハードな作業にはスマート農機を活用するなど、高齢者でも長く農業を続けられる工夫がなされています。
設立から2年目を迎えようとしている現在の心境を尋ねたところ、「震災後の9年間、農業と離れた生活を送る中、農業の再開は難しいのではないかと考えたこともありました。一人では何もできなかったと思いますが、同じ使命感を持つ仲間がいたからこそ、立ち上がることができました」と佐藤さんは仲間への感謝を語ってくれました。
![福島県富岡町の『株式会社富岡アグリファーム』のみなさん](https://agri.mynavi.jp/wp-content/uploads/2020/07/adc1ad5a7360ea37bd019fe9f086bed9.jpg)
同じ思いを抱く『株式会社富岡アグリファーム』のみなさん
避難先から富岡町に通い、地元の仲間たちと話すうちに、誰からともなく「農業は職業ではなく生業、ふるさとを守るために誰かがやらなければならない」と意見が出て来て、同志5人で会社の設立に至りました。
今後の展望や取組について尋ねると、「タマネギの作付けを増やし、水稲も30ha規模まで拡大する計画です。新たな農業機械や育苗施設の整備に向けて準備も進めていますよ。メンバーと話し合い、新たにそばの栽培を始めます」と、佐藤さんは笑顔で答えてくれました。
![『株式会社富岡アグリファーム』のタマネギのほ場](https://agri.mynavi.jp/wp-content/uploads/2020/08/ccbb4c0bcabdf5faa234100a1b9467c0.jpg)
『株式会社富岡アグリファーム』のタマネギのほ場。今後、もっと作付けを増やす計画を進めています
汎用コンバインや平型乾燥機を導入して、そばを栽培から収穫、さらには栽培したそばを提供する店舗運営など佐藤さんはさまざまなビジョンを描いています。
法人化することで規模を拡大し、一人ではできなかった夢を同志と一緒に実現しようとしています。
農業ってどんなことをやっているの?まず見ることから始めませんか
「都会で暮らす方が、農業への具体的なイメージができないのは当然です。まずは富岡町に来てみて、実際に畑や水田を見て農作業を体験して、その後で農業が好きかどうか判断してほしいですね」と話すのは、富岡町 産業振興課 農業振興係の深谷広次(ふかや・ひろつぐ)さん。
![『福島県富岡町 産業振興課 農業振興係』の深谷広次さん](https://agri.mynavi.jp/wp-content/uploads/2020/08/34dcfcc2d2b5a9ba80771a40e05cb934.jpg)
福島県富岡町 産業振興課 農業振興係の深谷広次さん。まずは富岡町を知って頂き、農業がどんなものなのか体験してみてほしいと語ってくれました。
『株式会社富岡アグリファーム』の体験メニューをご紹介
・9月下旬から10月中旬頃:稲刈り
・10月中:タマネギの定植
・11月から翌2月までは農閑期のため受入は一時休止
・3月上旬から下旬頃:タマネギの除草剤・肥料散布などの管理作業※1
・3月下旬:水稲の種まきなどの作付け準備※1
※1:インターン受入期間によって変動あり
「稲刈りの時期には、インターンシップ参加者の方もコンバインに乗って稲刈り体験ができますよ。機械を使ったダイナミックな作業体験も、農業の楽しさを知るきっかけになれば嬉しいですね」と佐藤さんは話してくれました。
インターンシップから就農へとつながる町独自の新たな支援制度がスタート
インターン終了後、農業に興味を持ち、就農を前向きに考えたいという方のために、富岡町では独自の支援制度「新規担い手確保・育成事業」をスタートさせました。
(1)とみおか「新たな担い手」応援事業
町内で独立して営農を目指す方に対し最大で2年間、一定の生活費助成と家賃補助を行います。
対象:町内で年間150日以上農業に従事する満18歳~満50歳の方で認定新規就農者の認定を受ける方
(支援内容)
・経営安定化助成金100,000円/月
・家賃支援70,000円/月
(2)とみおか「農業研修」応援事業
▶研修を受ける方
町内の農業法人、農業団体、認定農業者等から農業技術の指導を受けながら農業を始めようとする方に対し最大で2年間、生活費助成と家賃補助を行います。
対象者:町内で年間150日以上農業に従事する満18歳~満50歳の方
(研修生への支援内容)
・支援60,000円/月
・家賃支援50,000円/月
▶研修を受け入れる農業法人、農業団体、認定農業者等
研修を受け入れる負担額を最大で2年間、補助。
対象者:町内で営農する農業法人、農業団体、認定農業者等
(受入団体への支援内容)
・50,000円/1名/月
(3)とみおか「農業法人」応援事業
町外の農業法人の町内進出を支援
対象者:設立から5年以上経過、又はそれに値する実績のある農業法人
(支援内容)
町内に取得する社屋、事業用地、農業用倉庫、農地の取得に対して1/2以内で1,000万円の補助となっています。
『新規担い手確保・育成事業』についての詳しい内容はコチラから
(4)富岡町の「農業」を「繋ぎ」そして「育む」農業地域おこし協力隊
富岡町では農業振興に関する活動を行う『農業地域おこし協力隊』の募集を開始しました。
(1)基本的活動
1:就農に向けた活動(農業活動)。農作業従事、農業技術、就農に向けた知識の習得など
2:地域農業の情報発信に関する活動
富岡町の農業活性化に熱意がある方、ご興味がある方は以下のサイトもご覧ください。
インターンシップの詳細・お問い合わせはコチラ
富岡町農業インターンシップの詳細は準備中ですのでお待ちください
相双地域の農業インターンシップ関連記事はコチラ
農業インターンシップ関連記事:福島県南相馬市
農業インターンシップ関連記事:福島県相馬市
農業インターンシップ関連記事:福島県川内村
相双地域農業インターンシップ:福島県浪江町
福島県相双地域就農支援ポータルサイトもご覧ください
★相双地域の就農アンケートにご協力ください★
相双地域での就農に関するアンケート調査を実施中です。
アンケートにご回答いただいた方の中から抽選で30名様に
福島県大熊町産のいちごを使った『いちごジャム』をプレゼント♪
応募期間・応募方法
2020年11月1日~2021年2月28日
アンケートはこちらから
注意事項
・応募にかかる通信料などは応募者の自己負担になります。
・お一人様一回の応募とさせていただきます。
・当選者は締め切り後、抽選にて決定いたします。
・当選者の発表は賞品の発送をもって替えさせていただきます。
・キャンペーンに関するトラブル(配送事故など)について、
当社および関係者は一切の責任を負わないものといたします。
・応募者の個人情報はプレゼントの発送業務以外での目的では使用いたしません。