疲れの原因は耕うん機? 振動や跳ねを抑え、畑作業を快適にする“常識破り”な耕うん機を使ってみた!

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疲れの原因は耕うん機? 振動や跳ねを抑え、畑作業を快適にする“常識破り”な耕うん機を使ってみた!

疲れの原因は耕うん機? 振動や跳ねを抑え、畑作業を快適にする“常識破り”な耕うん機を使ってみた!
最終更新日:2020年09月29日

家庭菜園や市民農園での野菜づくり。小さな畑でふかふかの土をつくる時に便利な小型耕うん機ですが、実際は、振動で手がしびれるだけでなく、土が固いと耕うん機が跳ねるため、女性や初心者が安定して操縦するのは結構大変です。そんな状況を見て、静岡のバイク部品メーカー「デイトナ」が、バイクづくりで培ったノウハウを生かした耕うん機を開発。バイク用のサスペンションが振動や衝撃を緩和し、ハンドルを下に押し付ける力を効果的に増幅することで、少ない力で深く掘り起こすことができると評判です。早速、農作業初心者で小型耕うん機を初めて使うという女性に『デイトナ耕うん機』を試してもらいました。

耕うん機を使った土づくり。機械の振動も疲労の原因に

家庭菜園や市民農園で野菜づくりを楽しむ人が増えています。市街地にもレンタル畑が増え、小さなスペースで、隙間時間を使って農業ができる手軽さも魅力です。

畑で作物が育つためには、土を耕すことが肝心です。「土を柔らかくしなければ作物は根を張ることができず、栄養分や微生物も動きません。土をふかふかにするというのは、空気を混ぜてあげること。耕すとは土をつくりあげる作業です」と教えてくれたのは、株式会社マイファームの田村征士さん。同社で野菜づくり事業の運営をしています。

根菜を育てるとなるとかなり深くまで掘る必要があり、一苦労

固い土では作物が育ってくれません。根菜を例にすると、大根が育つためには大根のサイズと同じ深さまで土を掘り起こします。しかし、小さな畑でも、鍬を担いで固い土を耕すのはかなりの重労働。耕した後には同じ要領で土に肥料を混ぜ込む作業も控えています。

ここで活躍するのが各社から出ている小型耕うん機です。

しかし、これらの多くは耕うんの際に手に伝わる振動が大きく、挙動を抑え込みながら操縦するため結局は体力が必要。そこへ新たな耕うん機が登場しました。

畑のグリーンに映えるオレンジ色のボディ、重量約25kg、ハンドルを折りたたんで軽自動車に積めるコンパクトさは、レンタル畑にも最適です。その最大の特長は、地面からの振動と衝撃を吸収するサスペンション。開発したのは、農業とは畑違いのバイク部品メーカーでした。

サスペンションがふかふかの土づくりをアシスト

デイトナの小型耕うん機「DC2S」

株式会社デイトナは、静岡県に本社を置くバイク部品メーカー。その企画・開発力をいかして生み出されたのが、バイク用サスペンションを装備した小型耕うん機「DC2S」(以下、『デイトナ耕うん機』)です。サスペンションは、路面からの振動や衝撃を吸収する装置で、車両の乗り心地や操作性を向上させる機能があります。

オレンジ色のばねのような部品がサスペンションです

同社の織田哲司社長は開発部の出身。自家菜園で使っていた小型耕うん機を改造してサスペンションを付けると固い土でも感触がよかったことから、『デイトナ耕うん機』の開発が始まりました。

当初、組み立てを委託する岡山県のオカネツ工業からは、「サスペンション付き小型耕うん機などこれまでに見たことがない」と戸惑いの声が。耕うん機の老舗メーカーである同社にしてみれば、つくったところで市場に受け入れられるとは思えません。しかし、初心者や女性をターゲットに設定すると、サスペンションの利点が見えてきました。

「サスペンションの力を使うことで固い土でもより深く耕すことができます。地面からくる衝撃をサスペンションが吸収してくれるので、手に伝わる振動もまったくありません。耕うんの疲労を軽減することで、慣れていない方や女性の方でも快適に作業できるようになります」と同社GMDグループの伊藤博之さんは話します。

デイトナの伊藤博之さん

試作機をマイファームで使用してもらいフィードバックを受けながら、オカネツ工業との共同テストによって商品開発を推進。2019年5月、満を持して発売を開始し、農園などでデモンストレーションを行っています。

振動少なく安定操舵。農作業初心者、女子にも安心

女性でも軽々持ち上げられる重さ。車の乗せ降ろしもスムーズにできます

小田急電鉄の座間駅から徒歩1分のホシノタニ団地内。マイファームが運営する菜園「ハタムスビ」で、農作業初心者の水口歌織さんに『デイトナ耕うん機』を使ってもらいました。

水口さんは菜園に隣接する喫茶ランドリーのスタッフです。
「畑仕事はたいへんだなと思って見ていました。もし畑をやるならお菓子やジャムの材料になるものを育てたいですね」と話します。

菜園「ハタムスビ」の奥に見えるのが喫茶ランドリー

早速、エンジン始動。排気量50ccですが原付バイクよりもはるかに静音で会話や音楽も聞こえます。スロットルで出力を調整し、バイクさながらのグリップを握ってレバーを引くと耕うん開始。ハンドルを下げると機械は深く掘ろうとし、上げると前へ進みます。

「すごい、抵抗感がぜんぜんない。こんなに簡単に掘れるんですね」と、水口さんから驚きの声。操作を教わりながらゆっくりと、広さ6㎡の畑を10分足らずで耕すことができました。

機体の跳ねがなく、初心者の水口さんも安定して掘り進められました

「すごくふわふわの土になって感動です。これを手作業でやろうと思ったら腰が痛くなるし、こんなにきれいに耕せないですよね。試す前は振動で手が取られるんじゃないかと心配していましたが、ぜんぜんそんなことはなく、自分の思った通りに動きます。自転車に乗っている感覚でした」と、耕うんを終えた水口さん。サスペンションがいい仕事をしてくれました。

『デイトナ耕うん機』のもう一つの特長が抵抗棒です。ボディ後部にある抵抗棒は、立てると抵抗がかかってゆっくり進んで固い土を深く耕し、寝かすと抵抗がなくなり柔らかい土を浅く掘ることができます。

6段階で耕す深さを調整できます

「オレンジのカラーもかっこいいし、遊び心がありますね」と水口さん。サスペンションのコイルスプリングもデイトナカラーのオレンジでキメています。

農業のあるライフスタイルを動力で支える

家庭菜園とバイクは一見畑違いですが、どちらも趣味の世界であることは共通。人生を充実させるライフスタイルの一部です。

「畑仕事をすべて手作業でやろうとするのは、もちろんそれが好きでやり続ける方はいますが、時間や体力がないと難しい。1日のスケジュールの中で、明日に疲れを残さず成果を出すことを考えると、『デイトナ耕うん機』は、野菜づくりを楽しむライフスタイルにはまると思います」と田村さん。

『自産自消する社会をつくる』を理念とするマイファームは、農業界を盛り上げることが一つの大きなテーマです。

「農業人口を増やすには、野菜づくりが楽しいものでなければなりません。農作業が辛くて離脱する人をなくすために機械も必要です」と田村さんは言葉を続けます。

マイファームの田村征士さん

「私たちはバイク業界の人間なので農業は素人ですが、エンジンやモーターの動力を仕事に変えて、作業を楽にしてあげる開発能力を持っています。私たちの仕事で一人でも多く農業に携わる人が増えたらうれしいです」と話す伊藤さん。デイトナでのミッションは、世界に通じる商品の開発。海外の畑を耕す日は遠くないかもしれません。

オプションパーツとして、畝立て、整地、草刈り用ローター、移動用ホイール、スマートフォンホルダーなどがそろい、一台で用途は多岐にわたります。

『デイトナ耕うん機』が、農業をより楽しく快適にするエンジンになってくれることでしょう。

(取材協力)
菜園「ハタムスビ」
〒252-0028 神奈川県座間市入谷5丁目ホシノタニ団地
喫茶ランドリー
〒252-0028 神奈川県座間市入谷東3-59-3 ホシノタニ団地3号棟1階

耕うんの様子は動画でチェックできます!

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株式会社デイトナ
〒437-0226 静岡県周智郡森町一宮4805

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