高知のショウガについて
今回コバマツが訪れたのは、高知県の四万十町。日本最後の清流があることで有名な地域で、川の水がとにかく奇麗というのが印象的です。
そんな四万十町はショウガの生産量全国1位(2018年産)を誇るショウガの名産地でもあります。
生産量が日本で一番多いということは、生産技術も発達していて、ショウガ栽培の機械化や効率化も進んでいるに違いない。今まで見たことがない農機具が見られるんだろうな!
そんなワクワクした気持ちで、今回ショウガの収穫バイトをすることになった佐竹ファームさんにお邪魔しました。
■株式会社佐竹ファーム
高知県四万十町の約4ヘクタールの畑で、国内で最も流通している品種である土佐一ショウガの栽培を行っている。繁忙期には、近所の人たちや漁師、大学生等が畑に来て収穫作業を行っている。現在はショウガ茶の商品開発や、社長自らトラックでショウガを九州、関西まで卸しに行くなど、より良い農業を作っていくために試行錯誤しながら挑戦を続けている。
小葉松
佐竹巌社長
小葉松
佐竹巌社長
ショウガの間にはみっしりとわらが敷き詰められていました。人の手で一カ所づつ、敷き詰めていくそうです。人手がいりますね。
佐竹巌社長
こちらが実際の収穫の様子。
3~4列を一直線で真っすぐ掘っていきます。
主にショウガを土から取り出す組は男性、ショウガの葉を切る組は女性と、二手に分かれて作業をします。
小葉松
佐竹巌社長
小葉松
佐竹巌社長
機械等の発達で効率化が進み、生産量が日本一なのだろうと考えていたコバマツでしたが、まさかの人海戦術による収穫風景に、驚きを隠せませんでした。
こんなに手間と時間と人手がかかっていることを知らず、スーパーでショウガを見つけて、「高い!」とは言っていられないなと感じました。これからは手間ひまをかみ締めていただこうと思います。
コバマツもショウガ収穫体験をやってみた
それでは、早速ですが、私もショウガの収穫作業を行ってみたいと思います!
通常は男性がショウガを掘り、女性が葉を切る作業と分担していますが、今回は両方体験させてもらうことに。
使う道具はこちら!!
収穫した後は、株の下に必ず、「親」と呼ばれるショウガの種が埋まっています。来年のショウガ栽培をする際の大事な種ですので、こちらも忘れずに掘り起こします。
お次は、ハサミで、ショウガの葉を切ります。
これで、ようやく、ショウガの収穫が完了です!
そのまま収穫作業のお手伝いを続けたコバマツ。女性の担当である葉切り作業をしました。
葉を切る作業を続けること6時間
私の手が……!!
超痛い!!硬い葉を延々とハサミでちょきちょきしていると、手に力が入らなくなります。初日の後半は手に力が入らなくて両手でハサミを使っていました・・・。
(2日目からはコツをつかみ、全然痛くなくなりました。慣れですね!)
人手不足はショウガ栽培にとって深刻な問題
機械化が進んでいると思い込んでいた、ショウガの生産現場はまさかの人海戦術。人手がないと本当にできない作業だということを痛感しました。
しかもショウガの収穫時期は10月下旬~11月下旬という冷え込む時期。一気に収穫しきらなければショウガが寒さにやられ駄目になってしまうそうです。
人手不足はショウガ栽培にとって深刻な問題になってくるといえます。
小葉松
佐竹巌社長
地域の人たちによって支えられているショウガ栽培。
一体、どんな人が収穫のお手伝いに来ているのでしょうか。
休憩中のスタッフの皆さんに直接話を聞いてみました。
小葉松
農場スタッフ
小葉松
農場スタッフ
他の人たちも、農場の従業員の同級生や、近所の人がほとんどでした。コバマツのように他府県から援農に来る人はごくまれのようです。
しかし、ご近所の皆さんの力だけでは足りていない現状があり、今後どのように人手を集めていくかは課題でもあるようです。
高知県のショウガ収穫バイトは、相場時給1000~1300円ほどで、中には住み込みできる農場もあります。
高知の人々のショウガ愛に触れて
収穫のお手伝いをして2週間、
「もうずっとおればええのに」としきりに言われ、
もうずっと高知におろうかなとすら思ってしまうほどの人々の温かさ。
地域一丸となって農業を支えている姿。
更に、おいしいショウガ料理もいただき、ショウガと地域の魅力を体感した2週間でした。
今度は仲間を引き連れて、収穫のお手伝いに来たい、そんなふうに思いました。