あるもので生きる。日本の野草文化が今に伝えてくれるもの【畑は小さな大自然vol.96】|マイナビ農業

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あるもので生きる。日本の野草文化が今に伝えてくれるもの【畑は小さな大自然vol.96】

あるもので生きる。日本の野草文化が今に伝えてくれるもの【畑は小さな大自然vol.96】

こんにちは、暮らしの畑屋そーやんです。僕は野菜以上に畑に生える野草(雑草)が好きだったりする変わり者なのですが、なんと山梨に野菜ではなく野草をなりわいとしている女性がいると聞き取材することになりました。はじめは野草の料理法などを聞くつもりだったのですが、彼女が屈託のない笑顔で語る現代社会の矛盾や問題点を切り裂くような話が面白く、予想以上に深い話になりました。野草を食べると言う日本文化は、将来の見通せない不安定な今の時代にだからこそ必要なのかもしれません。

■鶴岡舞子(つるおか・まいこ)さんプロフィール

原さんプロフィール写真 山梨県甲州市にて「摘み草のお店 つちころび」を営む。野草についての実践講座や料理教室、イベントなどを開催し、身近な野草を生かす知恵や文化を広める活動をしている他、野草を自ら生産し、お茶や入浴剤としての商品化や、生鮮食材として東京の一流レストランへの出荷も行っている。

東京を脱出して農家になりたかった

鶴岡さん_取材中

山梨県の中山間地域で「摘み草」をなりわいとしている鶴岡舞子さんは東京生まれ、東京育ち。街なかに住んでいた幼いころから草に興味を持ち、両親に買ってもらった図鑑で、空き地に生えている植物について調べることが楽しみな子どもだったそうです。
そんな鶴岡さんが「これからは農業だな」と思ったのは毎日満員電車で通学していた中学3年生のとき。お金がなければ移動もできない、食べることもできない社会に対して「この先にいったい何があるんだろうという怖さ」を感じたと言います。そんな中、「お金に縛られずに生きていくためには食べ物を自分で作る農業が最強だろう」ということで、東京を出て農業をすることを目指すようになったそう。「当時はそのことを周りの子や先生に話しても全然分かってもらえなくて、変わった子扱いされていました」と振り返る鶴岡さん。実は僕も高校生のときに同じような問題意識を感じつつも周りにそのようなことを話せる友人がいなかったので、とても共感しました。

その後、鶴岡さんは東京農業大学に進学し工芸作物を専攻。工芸作物とは、すぐに食用になる作物ではなく繊維や油、薬品、香辛料など長期間の加工・製造過程を経て製品になる作物のことです。そこで学ぶ中で鶴岡さんは、身の回りにあるさまざまなものが工芸作物からできているのに、その作物の存在や実際に生えている姿を見たことがなかったことに「ショックを受けた」と言います。またこういった作物が日本では全く見られず、知られていない現状に「危機的な感じを受けた」そう。

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