地域に先駆けJGAPを取得。契約栽培を更に推進
茨城県の南西部、遠くに筑波山を望む田園地帯に位置する八千代町。鬼怒川沿いに広がる平坦な地形と東京から約60kmという立地を活かして、首都圏に向けた新鮮野菜の生産基地として注目されている地域です。
「八千代町は首都圏に近いため、朝採れの新鮮野菜をその日のうちにお客様にお届けできることが強みであり、その品質の良さが高く評価されてきました」こう話すのは、八千代組合代表の増山泰英さんです。
“野菜本来の美味しさを大切に安心・安全な野菜を作り、顔の見えるお客様にお届けしたい”との思いから、大手ハンバーガーチェーンなどと契約してレタスやキャベツの栽培を行なっています。
契約先の企業からの要望もあり、八千代組合では、10年ほど前にJGAP(Japan Good Agricultural Practices=農業生産工程管理)を取得。農薬等の使用についても管理と記録を徹底しています。
「JGAPの取得は地域でも早い方だったので、『必要なのか?』という声もありました。でも、契約栽培のお客様にとって安心・安全は最優先されるものであり、これを担保するためには欠かせない認証です。きちんと記録することで作業管理もしやすくなるので、今後ますます広がっていくと思います」と、増山さんは話します。
年々防除が難しくなるべと病
農産物の契約栽培では、何より品質と安定性が重視されますが、長雨や日照不足が重なると、育成が遅れるだけでなく、害虫や病気の被害が発生。最悪の場合、契約量を出荷できない可能性が出てしまいます。
「べと病の被害は以前からあり、これまでもいろんな農薬を試しながら乗り越えてきました。けれど、ここ数年はこれまでのやり方が通用しなくなってきた気がします。温暖化などの影響なのかもしれませんが、とにかく40年来のベテランをして『わからない』と言わせるほど、昔のやり方だけでは対応できなくなっているのです」と、同組合の赤松弘貴さん。
べと病とはカビによる病気で、長雨が続くと発生率が高まります。この病気がレタスに発生した場合、結球前に防除できないと、見た目が悪くなるだけでなく収量にも大きく影響してしまいます。
『ゾーベック™ エンカンティア™』でべと病が“ぴたっと”と止まる
「昨年もレタスのべと病に悩んでいたところ、販売店からゾーベックを勧められて試してみたら、べと病が文字通り“ぴたっと”止まったんです」と、増山さんは『ゾーベック™ エンカンティア™』を使用した時のことを振り返ります。
『ゾーベック™ エンカンティア™』は、2種類の有効成分の働きで、従来の薬剤に対して感受性の低下したべと病菌や疫病菌にも有効です。また、浸透移行性があるため新葉にも効くほか、防除効果が持続しやすく雨が降っても心配ありません。
「ゾーベックは結球前に使うことが大切なので、今年は2月初旬、定植して葉が6〜7枚に育った頃に散布を始めました。夏は2週間、それ以外の時期は2〜3週間間隔で作物の育成状況や天候を見ながら判断し、散布しています。色や匂いがないので、作業中の不快感がないのもいいですね」(増山さん)
春に向けたレタス栽培はトンネルで行うため、散布は動力噴霧機で行うのが基本です。手間のかかる作業ではありますが、ここでしっかりと『ゾーベック™ エンカンティア™』を使うことでべと病を防除できるため「安心感が高まった」と増山さんは言います。
「ローテーションの中にゾーベックを入れると、べと病がぴたっと止まる。以前は一旦収まったと思っても2週間くらい後に再発することがありましたが、その心配もありません。契約栽培は安心・安全な野菜を安定的にお届けすることが必須なので、気持ちがすごく楽になりました。冬に向けての栽培では9月頃に使用しますが、この時期はトンネル栽培ではないのでブームスプレイヤーを使っています」(増山さん)
アブラムシ防除には『トランスフォーム™ フロアブル』
今から3年ほど前、増山さんはアブラムシに悩んでいた時期もあったそうです。
「地域の仲間と月1〜2回情報交換を兼ねて集まるのですが、どこもアブラムシに悩んでいました」と増山さん。もちろんアブラムシは昔からいたのですが、これまでの農薬が効かなくなり、表面上は防除できたと思っていても、葉の中に入り込んでいる場合もあったといいます。
「そんなレタスをお届けしたのではお客様の信頼を裏切ることになってしまう」と販売店に相談したところ、『トランスフォーム™ フロアブル』を勧められたそうです。
『トランスフォーム™ フロアブル』ではアブラムシのほか、カイガラムシ、コナジラミにも優れた効果を発揮します。浸透移行性があり、散布後に展葉してくる新葉にも一定期間防除効果を発揮します。また、速効性にも優れているため、散布後すぐに効果を確認できることも特長の一つです。
「トランスフォームフロアブルはレタスにもキャベツにも使っています。新しい農薬を使うときは慎重に判断して来ましたが、混用による薬害もないそうなので安心ですね」(増山さん)
組合発足から四半世紀。農業人口の高齢化が言われる中、八千代組合では順調に世代交代が進んでいるそうです。積極的な営業活動こそ行っていませんが、梱包資材などに「JGAP取得」を表示して安全・安心をアピールしています。
「今後もお客様のご要望に応えながら収量を拡大していけたらいいですね。新規の就農者も出てきているので、県内で同じ志を持つ仲間を募って、組合として成長できるよう頑張ります」と、増山さんは未来を見据えて力強く話します。
【取材協力】
有限会社『八千代組合』
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