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農業大学校でも受験できる日本農業技術検定とは? 試験の内容やメリットを紹介

連載企画:農大で取得できる資格

農業大学校でも受験できる日本農業技術検定とは? 試験の内容やメリットを紹介

農業にも一定の知識や技能の目安になる検定試験があります。日本農業技術検定はその代表的なものと言えるでしょう。新規就農や農業法人への就職を目指す、多くの学生や社会人が試験を受けています。農業大学校に在学中にも受験できますし、近年では受験を支援する農業法人や団体受験を勧めるJAもあります。日本農業技術検定について、その受験や検定の内容について紹介します。

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日本農業技術検定とはどんな検定

農業の知識や技能の目安に

日本農業技術検定は、農業の知識や技術をどの程度習得しているかを学科や実技試験によって測れる検定として、日本農業技術検定協会(事務局:一般社団法人全国農業会議所)が実施しています。2007年度から実施され、まだ歴史が浅いですが、農業系の大学や農業大学校への推薦入学などで優遇される例もあり、農業法人への就農の際などに考慮されることもあるようです。
似た名前の日本農業検定という検定もありますが、これとは目的や対象が異なります。

毎年、2万人超が受験

日本農業技術検定は、1~3級まであります。それぞれのレベルは以下のとおりです。

1級 農業の高度な知識技術を習得している「実践レベル」
2級 農作物の栽培管理等が可能な「基本レベル」
3級 農作業の意味が理解できる「入門レベル」

日本農業技術検定協会によれば、受験者は毎年2万人を超えます。
2020年度までに、のべ約29.3万人が検定を受けてきました。

農業で生きる場面は

日々の農業で

では、日本農業技術検定はどのような場面で生きてくるのでしょうか。
前述のとおり、農業の知識や技術を学ぶことになるため、新しく得た知識や技術が日々の作業で生きることが考えられます。
「農業の高度な知識技術を習得している」レベルとみなされる1級の合格率は約7%であり、勉強無しには合格は難しく、新しい知識や技術の習得や定着が目指せることでしょう。

就学の際にも

また受験資格が特に定められていないため、高校生でも受験ができます。
3級の合格者が、農業大学校への推薦入学で優遇される場合もありますので、進学を見据えて受験するのもよいかもしれません。

農業法人への就職にも

さらに農業法人などへの就職の際にも、農業の知識や技術を習得している一つの裏付けとしてアピールすることも可能です。
実際のところ、就職へ具体的に有利に働くかは、志望先の考え方により異なります。勉強して身につけた知識や技能をどのように活用するか、アピールしていくかどうかは自分次第でしょう。

日本農業技術検定を受けるには

一般的な方法

日本農業技術検定は、1級と2級は学科と実技、3級は学科のみ試験が行われ、合格すると合格証が発行されます。
一般的には、全国農業会議所・日本農業技術検定のホームページ(https://www.nca.or.jp/support/general/kentei/)から受験を申し込むことになります。
学科は、農業一般(3級は農業基礎)についての共通問題と、選択問題に分かれます。例えば1級と2級の選択問題では、作物、野菜、花き、果樹、畜産、食品から1科目を選んでマークシートで回答します。
過去問題集やテキストも販売されていますので、これを読み試験対策を立てるのもおすすめです。過去問題集には6回分の試験が収録されているため、問題のレベルや出題の傾向などの把握にも役立つでしょう。
試験は年に2回、7月と12月に行われますが、1級の学科試験は12月のみ実施されますので注意しましょう。1級・2級の実技試験を受けるには、各級の学科試験に合格しなければなりません。また、就農経験による実技試験の免除制度などもあります。

農業大学校での取得

日本農業技術検定を受けるには、一般受験以外に、団体受験という方法があります。
団体受験は一般受験よりも受験料が安く、2級を例にとると4190円の受験料が団体受験(学生割引)では1890円になります。
多くの農業大学校では、希望すれば在学中に日本農業技術検定が受けられます。受験に向けて、補習授業や模擬試験などのさまざまな対策が設けられている学校もあるので、検討してみるのもよいでしょう。

知識や技能習得の機会に

目標があると勉強にも身が入ります。検定試験は知識や技能を習得するきっかけの一つになります。昇級を目指して勉強を続け、農業者としてステップアップを図るのもいいでしょう。
自分らしいスタイルで合格を目指してみてはいかがでしょうか。

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