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土壌消毒+免疫アップで病気に強い畑を作る! ベテラン農家が生み出した新対策とは

土壌消毒+免疫アップで病気に強い畑を作る! ベテラン農家が生み出した新対策とは

甘くて本来の味がする吉成農園の露地野菜は、レストランやスーパーのオーナーが畑を見に来るほどの評判。代表の吉成邦和さんはJAなすのでナス部会長を務めるレジェンドです。こだわりは土づくり。良い土は根の活力を向上させ、微生物を活性化させます。しかし高温多湿の日本では、どんなに良い土も土壌病害との闘いは避けられません。研究熱心な吉成さんが試行錯誤の末に実践する通期対策を教わりに行ってきました。

土の病気は土壌消毒でリセットするのが合理的

栃木県大田原市は全国屈指のナスの産地。JAなすのが「式部」に品種を統一して出荷する「那須の美なす」は、濃紺色で身が締まり、食べれば柔らかく、棚持ちがよいと、市場で高く評価されています。

JAなすのでナス部会長を務める吉成邦和さんは、吉成農園の代表で農業歴50年。代々この地で農業を営んでいます。40年前に米・麦・大豆の土地利用型農業から米作と露地野菜に転換。農地を買い足して総面積10haの圃場で、ナス、ブロッコリー、ニンジン、ジャガイモ、キャベツなどを栽培。「甘くて野菜本来の味がする」と評判の露地野菜は、直売所、道の駅、学校給食のほか、県内外のレストランやスーパー、ホテルとも直接契約を結んでいます。

吉成邦和さん。数々の賞を受賞し、国内外から講演のオファーが来るなど、農業界を牽引する存在です

「農業の基本は土づくり。良い土は一朝一夕にはできないですよ」と吉成さん。吉成農園のすべての圃場に40年にわたって投入された何トンもの有機ミネラルが蓄積されています。ナス畑は40年前に水田から転作した農地です。きれいに耕された40aの畑には2100株の苗が規則正しく定植され美しい景観となっていました。

規則正しく定植されたナス

ナスの連作障害対策として、吉成さんは冬期に圃場に水を張り凍らせて還元状態をつくっていました。堆肥を撒くタイミングは少し遅れますが、それなりに効果がありました。しかし5年前、畝の一列に7~8割の被害が。青枯病と半身萎凋病に強い台木の2段接ぎで対策しましたが思うような効果は得られませんでした。

「結局、接ぎ木をしたところで病原菌は土中に残ったまま。効果のある防除法を試行錯誤してきましたが、農地を長く使い続けるためには、毎年、作付前に土壌消毒を行うのが合理的な方法だという考えに至りましたね」と、吉成さんは当時を振り返ります。

定植前の『クロピク錠剤』が病原菌に効く

そんな時、ナス部会で『クロルピクリン錠剤』(以下、『クロピク錠剤』)の講義がありました。クロルピクリンはさまざまな病害虫に対して高い効果が認められていますが、被覆作業が少しでも遅れたり適切でないと、眼、のど、鼻に刺激を感じたり消毒効果が不十分になることもあります。

その点、『クロピク錠剤』は特殊なフィルムで覆われ安全かつ簡便に散布することができます。被覆に手間取ってガスを逃してしまう失敗も少ないので、クロルピクリンの高い土壌消毒効果を十分に発揮できるというわけです。土壌消毒の必要性を強く感じた吉成さんは導入を決断しました。

『クロルピクリン錠剤』。1錠約4gで、100錠入りと400錠入りの2種類を展開しています

初年度にまず被害を受けた畝を部分処理したところ、あれほど悩まされた青枯病と半身萎凋病はほとんど見られず、早速その効果を実感しました。後に2面ある畑のもう一方でも病気が発生したのを機に、万全を期して全面処理を行うようになりました。

3月下旬から4月上旬までの晴天のタイミングで『クロピク錠剤』を散布しています。乾いた土壌の表面に定量(1㎡あたり10錠)をばら撒いた後、トラクターで混和し、厚手のポリエチレンシートで直ちに被覆してくん蒸させます。

全面処理には人手と労力がかかるため、2021年は南海化学から提案のあった「マルチ畦内処理法」を試行。乾いた畝に錠剤を撒き、同時にマルチ畦内処理機で耕運しながら畝を覆ってくん蒸させ、約4週間後にガスが抜けたことを確認してから、灌水した畑にナスを定植しました。

「錠剤だから撒きやすいし、マルチ畦内処理は人手もかからず簡単でいいね。病気のない土は発根力につながるから、作物の状態から判断して満足できる効果が出ていると思うよ」。常に100%を目指す吉成さんから良いコメントが聞かれました。

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シーズン中は植物の免疫力を高めて病気予防

理論的に良くても自畑に効果が認められない資材は使わないという吉成さんが、ここ3年継続して施用しているのは液状複合肥料『ぐんぐん伸びる根』です。

液状複合肥料『ぐんぐん伸びる根』

アサヒグループホールディングス傘下のアサヒバイオサイクル株式会社が、ビール酵母の細胞壁に植物の免疫力を高めるワクチン的な効果があることを発見。ビール醸造後の酵母の有効活用を模索する中、10年前から同製品の研究が行われてきました。

「根張りは健全な生育の基本」と吉成さん。『ぐんぐん伸びる根』は、植物の免疫力を高め、根の成長を促す働きがあります。まず定植時に1000倍希釈液で苗をドブ漬けして根の活着を促進。その後は2週間に1回(できれば週1回)施用することで植物に刺激が与えられ、根張りが促されます。

シーズン前半は土壌灌注処理、収穫期には葉面散布(いずれも1000倍希釈液)で、天候不順による生育不良の改善、なり疲れの防止を狙います。灌水チューブを用いた土壌灌水も有効で、その場合は100ml/10aを通常の灌水量に希釈して週1回処理します。

さらに、吉成さんは南海化学の提案で『ぐんぐん伸びる根』に液体微量要素複合肥料を混合して与える施用法を実践中。『ぐんぐん伸びる根』が光合成に重要な鉄を二価鉄に変えて、植物が使いやすい状態にしてくれます。二価鉄イオンには植物にとって悪い菌の増殖を抑制し、有用菌を増やす働きがあるとの研究発表もあり、シーズン通しての土壌改良効果が期待されます。

灌注処理の様子

「以前はシーズンの中間で追肥をしていたけど、『ぐんぐん伸びる根』を使ってからはそれが不要になったね。なり疲れがなくなって収量がとれるという声は、ナス部会の仲間からも聞いているよ。品質でもうちのナスが甘くてジューシーだと言ってもらえるのは、根がしっかりしている証拠だね」と吉成さん。土壌の病気に対する処方薬が『クロピク錠剤』なら、免疫力を高めるワクチンが『ぐんぐん伸びる根』。良い土づくりの一貫として、この方法を継続していくそうです。

土壌消毒+免疫アップ、切れ目ない対策が有効

「『那須の美なす』は市場性が高く首都圏の市場から引く手多数ですが、なにしろ生産量が足りません。若い人に就農してもらって面積を拡大したいけど、ナスは朝早くて休みがないからなぁ」と吉成さん。今、ナスは全国的に生産量が減っています。

それでも続けている理由は、農業が好きだから。座右の銘は「農道は無限」。農業の道は無限にあり努力によって開けます。「気象を考え、植物生理学や土壌を勉強しながら、目標レベルを目指すプロセスが好きなんですよ。これが私の生き様です」とまだ到達していないゴールを目指します。

6月中旬、吉成さんの畑ではナスが順調に生育していました

取引先とも一緒に学びながら、現場で試行錯誤して理想を追求していくスタイルの吉成さん。「現時点で最も有効な土壌病害対策は、『クロピク錠剤』による土壌消毒、プラス『ぐんぐん伸びる根』を切れ目なく使い続けることだね」と教えてくれました。

お問い合わせ

南海化学株式会社 アグリ営業部
(本社)〒550-0015 大阪市西区南堀江1丁目12番19号 四ツ橋スタービル
(東京支店)〒115-0051 東京都北区浮間5丁目8番18号
Tel:03-5916-1890
※お電話の際に「マイナビ農業を見た」とお伝えください

『クロルピクリン錠剤』詳細はこちら
【トマト・ピーマン・ナスの栽培農家向け】『クロルピクリン錠剤』パンフレットはこちら
【イチゴの栽培農家向け】『クロルピクリン錠剤』パンフレットはこちら
『ぐんぐん伸びる根』詳細はこちら

※クロルピクリンは被覆が必要な農薬です。周辺の人畜や作物への危被害防止のため、また十分な消毒効果を発揮するためにも被覆を徹底してください。

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