マイナビ農業TOP > 農業ニュース > ネコブセンチュウ被害を劇的に抑えるカギは、土壌消毒の効果を高めるフィルムだった!?キュウリ農家が選んだ対策『ハイバリアー』とは

タイアップ

ネコブセンチュウ被害を劇的に抑えるカギは、土壌消毒の効果を高めるフィルムだった!?キュウリ農家が選んだ対策『ハイバリアー』とは

ネコブセンチュウ被害を劇的に抑えるカギは、土壌消毒の効果を高めるフィルムだった!?キュウリ農家が選んだ対策『ハイバリアー』とは

大切な作物の根に寄生して、生育不良や日中枯れ※などの被害を及ぼすネコブセンチュウ。その防除は難しく、一度発生した圃場では毎作被害が繰り返されます。埼玉県のキュウリ生産者と農協職員は、心身を削って行っていた防除をなんとか好転させようと、土壌消毒の効果を最大限に高めることができる被覆材に着目。気化した薬剤の放出を抑える土壌消毒用ガスバリアー性フィルム『ハイバリアー』を導入し、「もう手放せない」と語るその効果と使用感を伺いました。
※株の萎縮いしゅく

twitter twitter twitter

次世代を担う若手も参入、魅力ある埼玉のキュウリ栽培

年間の日射量が多く、大消費地への近さを利点に、多種多様な作物が作られている埼玉県。中でもキュウリは全国3位の生産量を誇る主要品目です。新規就農を含めてキュウリに参入する若い世代も少なくありません。

埼玉県・神川町の平塚ひらつか伸行のぶゆきさん(40)が、キュウリをメインに生産する実家の農業を継ぐことになったのは31歳のとき。雪害でハウスが全壊して落胆していた両親に、再建の話が出たことがきっかけでした。
就農10年目の現在、効率的な栽培で収量アップを狙い、大型連棟ハウス2棟(約3反)に夏と冬の年2回の作付けをし、さらに棟ごとに定植を1カ月ずらすことで収穫の労力を分散させ、年間11カ月の出荷を実現しています。

お話しされる平塚さん

平塚伸行さん。地域をけん引する若手農家の一人です

JA埼玉ひびきの職員の吉岡よしおか恭平きょうへいさん(33)もまた、実家は本庄地区のキュウリ農家。現在も実家の農業を手伝い、JA職員としてもキュウリへの思い入れはひとしおです。

お話しされる吉岡さん

「小さいころからキュウリの栽培は身近な存在でした」と話す吉岡恭平さん

このように若手が切磋琢磨する全国有数のキュウリ産地にも、病害虫の課題がついてまわります。特にウリ科やナス科の作物に大きな被害を及ぼすネコブセンチュウは、農家を悩ませています。

ネコブセンチュウからキュウリを守るために奔走

平塚さんの圃場では、4、5年前からネコブセンチュウの被害が発生。特に春になると活発化し、葉や実が萎れるなどして、約2~3割の収量減になっていたそう。
「ネコブセンチュウが発生すると、株が弱ってウドンコ病など他の病害虫にもかかりやすくなってしまいます」とその手強さを語る平塚さん。被害への心労が絶えず、収穫のモチベーションを低下させる原因にもなっていました。

平塚さんの圃場でのネコブセンチュウ被害

JA職員の吉岡さんは、「近年はネコブセンチュウの被害が止まらないことが現実的な問題です」と話します。地域の生産者に話を聞くと、年2回の土壌消毒が必須となり、その労働力や人件費、農薬代が経営を圧迫しているという課題が見えてきました。
「ネコブセンチュウに捕まった根は、水分と栄養が吸えなくなり、株がしおれてしまいます。みなさんが手塩にかけたキュウリが無残な姿になるのは耐えられません」と吉岡さん。被害を低減させたいという思いに駆られてネコブセンチュウに有効な資材を探し始め、目に留まったのが、岩谷マテリアルの土壌消毒用ガスバリアー性フィルム『ハイバリアー』(透明)でした。

ハイバリアーを張ったハウス内の様子

ハイバリアーを張ったハウス内の様子

「多くの生産者が必ず行う土壌消毒の被覆材を農ポリ(ポリエチレン)や農ビ(塩化ビニル樹脂)から『ハイバリアー』に変えるだけで薬剤の効果が高まるのなら、2回行っていた消毒を1回に減らすこともでき、みなさんの体力回復やコスト削減につながるのではと思いました」と吉岡さん。
実家では父が耕うんした土壌にDーD剤を潅注するのがご自身の役目だそうで、労力をかけて散布した薬剤が効いていないときの虚しさは経験済みです。
そこで実際に実家のキュウリで『ハイバリアー』での被覆を試してみると、ネコブセンチュウが出ていた圃場で目に見えて被害がなくなり、「ネコブセンチュウに悩むみなさんに広めたい」と強く思ったそうです。

高バリア性能の『ハイバリアー』で薬剤の効果を最大化

平塚さんの圃場では、年2回、キュウリの収穫を終えた後にⅮーD剤による土壌消毒が欠かせません。キュウリを年間休みなく2作すると連作障害が起こりやすくなることは広く知られていますが、作型を変えるよりも年2回の土壌消毒をするほうが効率もよく、収量も確保できます。

「ネコブセンチュウは予防が肝心。定植した後の特効薬はありません」と平塚さん。労力やコストも覚悟の上で土壌消毒を行っています。それまでⅮーD剤を土壌潅注した後は、一般的な農ポリ(農業用ポリエチレン)で被覆していましたが、吉岡さんらJA職員からの紹介で『ハイバリアー』に変えたところ、そのバリア性能の高さに驚かされました。
「『ハイバリアー』を剥がしたときにガスの臭いがして、従来の被覆材ではガスが漏れ出ていたことに気づきました」と吉岡さん。実際、ネコブセンチュウの被害の縮小も実感し、絶えなかった心労も少なくなり、生産に打ち込めるようになりました。

同じ埼玉県内キュウリ農家での試験結果。ネコブセンチュウ被害の少なさが一目瞭然。

同じ埼玉県内キュウリ農家での試験結果。ネコブセンチュウ被害の少なさが一目瞭然。

「キュウリを片づけるときに根っこがきれいだと気持ちがいいですね」と話すのは吉岡さんです。ネコブセンチュウの被害が劇的に減ったことで、ポジティブにシーズンを終えることができました。
「農ポリと比べると、水蒸気も通しにくい『ハイバリアー』は、個人的には同時に疑似的な太陽熱還元消毒もできているように思います」と、使用感を話してくれました。フィルムの内側に水蒸気が付くのはバリア性能が発揮されている証拠です。

防除にも悔いのない選択を、やったことが返ってくるのが農業の面白さ

吉岡さんは部会などの勉強会でも『ハイバリアー』を紹介しています。やり方を変えることに抵抗を持つ人もいるかもしれませんが、「今までやってきたことは変えずに、ただフィルムを変えるだけでいいんです」と、その利便性を説きます。
価格面では同じ厚みのフィルムと比べると割高ですが、0.07mm以上の厚手のフィルムを使用している方も多く、薄手のハイバリアーは効果を考えれば割安といえます。2023年度現在、減農薬になることから、埼玉県の一部市区町村で補助金の対象となっていることもあり、吉岡さんは管内での補助金対象地区を広げるための働きかけをしています。

平塚さんは、「『ハイバリアー』は厚さ0.02㎜で、軽くて取り扱いがすごく簡単です」と、作業負担の軽減にも利点を感じています。収穫後にツルを片づけた圃場を1回耕うんした後、トラクターに潅注機をつけて薬剤を打ち、すみやかに『ハイバリアー』で土壌を被覆します。2週間ほど置いて被覆をはがしてガス抜きをしたら、肥料を撒いて次の作に向けた土づくりをします。
使い終わった『ハイバリアー』は、乾かして直射日光の当たらない場所で保管しておけば繰り返し使えて経済的です。

0.02mmという厚さは、これまでの被膜材より軽くて作業負担も格段に少なくなったそう

0.02mmという厚さは、これまでの被膜材より軽くて作業負担も格段に少なくなったそう

「今後は環境制御の知識をつけて栽培技術を向上させたい」と抱負を語る平塚さん。来年はハウス1棟を新築し4反へ規模拡大を予定。「若い人たちに農業が魅力ある仕事であることを伝えていけたらいいですね」と話してくれました。
吉岡さんは「農業は自分のやったことが全部返ってきます。自分のいいと思ったことに突き進み熱中できる仕事」と農業の魅力を語ります。

よく育ったキュウリを前に談義が止まらないお2人

よく育ったキュウリを前に談義が止まらないお2人

お2人からは、ネコブセンチュウを抑えつつある安堵と農業の楽しさが感じられました。
ホウレンソウ、花き、イチゴ、メロンなど、施設園芸での土壌消毒に『ハイバリアー』の使用事例が増えています。土壌病害虫被害にお困りの方や、農薬の低減をお考えの方は、導入を検討してみてはいがかでしょう。

ハイバリアー透明繋ぎ加工折畳み品

ハイバリアー透明繋ぎ加工折畳み品

繋ぎ加工折畳み品は広げて使用します。

繋ぎ加工折畳み品は広げて使用します。

■お問い合わせ

岩谷マテリアル株式会社
〒104-0033
東京都中央区新川一丁目4番1号 住友不動産六甲ビル4階

公式ページはこちら

マルチとしても使えるハイバリアー(黒)の記事はこちら
立枯病対策には「抜け」のない土壌消毒が重要! サツマイモ産地に聞く防除のコツ
立枯病対策には「抜け」のない土壌消毒が重要! サツマイモ産地に聞く防除のコツ
茨城県は甘藷(サツマイモ)収穫量全国2位。なかでもJA茨城旭村の「旭甘十郎」は長期定温熟成によりスイーツのような高糖度で注目のブランド甘藷です。鉾田市の旧旭村地区で収穫した紅はるか・シルクスイートのうち「旭甘十郎」になれる…
「被害株4~5割でも秀品を作る」サツマイモ基腐病と闘う『宮崎紅』の伝統産地
「被害株4~5割でも秀品を作る」サツマイモ基腐病と闘う『宮崎紅』の伝統産地
サツマイモの「基腐病(もとぐされびょう)」が、産地に大きな打撃を与えています。カビの一種の病原菌が、茎葉を枯らして塊根を腐敗させる伝染病で、2018年の夏から秋にかけて沖縄県、鹿児島県、宮崎県で発生が確認され、決定的な防除…

関連記事

タイアップ企画

公式SNS

「個人情報の取り扱いについて」の同意

2023年4月3日に「個人情報の取り扱いについて」が改訂されました。
マイナビ農業をご利用いただくには「個人情報の取り扱いについて」の内容をご確認いただき、同意いただく必要がございます。

■変更内容
個人情報の利用目的の以下の項目を追加
(7)行動履歴を会員情報と紐づけて分析した上で以下に活用。

内容に同意してサービスを利用する