岩見沢はなんといっても交通アクセスが良い!
北海道の中央に位置し、人口およそ79,000人が暮らす岩見沢市。
鉄道、道路網が整備されており、札幌まで30 分、新千歳空港までも50分というアクセスの良さが魅力の街です。

グッドデザイン大賞も受賞した岩見沢駅舎
病院に学校、大型スーパーなど生活に必要なものは揃っているにも関わらず、車で少し走れば広大な田園風景が広がるという「自然環境」と「都市機能」が共存する暮らしやすい街です。

「ななつぼし」や「ゆめぴりか」など年々人気が高まる北海道米の生産地
岩見沢市は広大な平坦地を活用した、お米の産地。全道で1位の作付けを誇る空知エリアでも、有数の自治体です。お米以外には、白菜の作付面積と生産量が道内1位で、玉ねぎも道内有数の産地として知られています。広い農地では他にも小麦や大豆、山間部ではブドウやリンゴなど果樹の栽培も盛んです。
また近年はスマート農業に力を入れており、自動操舵を活用したトラクターやスマートフォンを使ったハウス内の温度管理、自動換気システムの導入など、ICT技術を駆使した農業に取り組む農家が増えています。
土地利用型農業を実践!農業を支える人を地域で育てたい

お米を中心に小麦や大豆を栽培する倉知修平さん
実習受け入れ先の倉知修平さんは43ヘクタールという広大な農地で、お米を中心に大豆や小麦、カボチャなどを栽培しています。これほどの規模の農地にも関わらず、市街地から車で数分。最寄りのコンビニまで車で30分以上かかるという農業地帯も珍しくない北海道において、岩見沢は生活しやすい環境といえます。
札幌から岩見沢に引っ越して規模を拡大した父親から農地を引き継ぎ、農家一筋で作物と向き合ってきた倉知さん。農業の楽しさを1人でも多くの方に知ってもらいたいと、学生やボラバイター(有償ボランティアとアルバイトの中間活動)、就農研修生を積極的に受け入れてきました。
「時代によって作物の育て方も機械も変わっていきますが、最後は人。人を大切にしたい。」と話す倉知さん。農業を志す人を地域一丸となって、これから育てていきたいと考えています。

東京ドーム約9個分の圃場で活躍する稲刈り機
研修受け入れのシーズンは、全ての収穫を終えていますが、その分、繁忙期を過ぎているのでじっくりと農業について教わることができます。農業は「植えること」と「収穫すること」が注目されがちですが、農家の作業は雪が降る直前まで休む間も無く続きます。しかも、そのほとんどが1年で1度しか経験できない貴重なものです。今回の研修では、来年に向けての畑の準備、機械の操作やメンテナンスなどが体験できます。
「迷ったらまずはチャレンジして魅力を感じてほしい。自然の中で作物に触れる時間は決して無駄な時間にはならないはず」と倉知さんは話します。
憧れの北海道で暮らす!移住者も増えている岩見沢の魅力
岩見沢市は山間部に入ると果樹の栽培が盛んです。冷涼で昼夜の寒暖差がある気候が良質な果物を育てます。中でもブドウは近年注目され、市内にはここ数年で多くのワイナリーが誕生しました。道外からの移住者も多いエリアといえます。

愛犬とブドウ畑を見回る亮子さん
兵庫県出身の亮子さんは結婚まで農業とは全く違う職種で働いてきましたが、ワイン醸造家の夫と共に、理想のブドウを求めて2009年に岩見沢市に移住しました。現在はピノ・ノワールやソーヴィニヨン・ブランなどの品種を栽培しています。
亮子さんの農場も今回の研修の受け入れ先で、ブドウの木を雪の下に埋めるための「冬囲い」の作業を体験できます。
「岩見沢は道内屈指の豪雪地帯。私は正直慣れるまで4年かかりました」と笑う亮子さん。夏は忙しく、冬は厳しいけれど、仕事のオンとオフが明確にある生活は魅力的だといいます。冬は趣味の旅行のほか、パン作りやカフェでの読書を楽しむそうです。そしてまたやってくる春に備えていろいろな思いを巡らせる暮らし。研修作業の合間には北海道でのリアルな生活について質問してみるのはいかがでしょう。
新規就農者の夢を「金銭面」と「技術面」で支える

新規就農者をサポートするJAいわみざわの丸山恭平さん
岩見沢市での農業に興味を持った方には、新規就農への意気込みに合わせてステップアップしていく支援制度が用意されています。
6ヶ月以内の「見極め研修体験」では、受け入れ農家で研修手当をもらいながら技術を習得し、双方が農業への適性があるかを判断します。この期間で意思が固まると次のステップ「実践的研修」へと移行します。
支援制度は一気に手厚くなり、岩見沢市の就農技術取得支援として、月額10万円を2年間受け取ることができます。さらに国からも年に150万円の助成金が。合計で1年間に270万円という北海道内でもトップクラスに手厚い助成金となるため、研修生はお金の心配を最小限に、農業に向き合うことができます。その他にも大型免許やフォークリフトの免許取得など新規就農するために必要なスキルを身につける支援があります。
実習内容としては最初の1年、農家さんの下でしっかりと農業を学び、残りの1年は研修用の園芸ハウスでトマトやキュウリなど、自分が育てていきたい作物にチャレンジすることができます。「仮に不作でも大丈夫」という環境で試行錯誤し、失敗からも学べるという特徴的な施設です。
◆新規参入支援事業の例
支援名 | 対象者 | 支援内容 |
---|---|---|
経営安定支援 | 新規参入者 | 2年間 月額10万円 |
農用地取得支援 | 新規参入者 | 取得価格の1/5以内、上限150万円 |
ビニールハウス等導入支援 | 新規参入者 | 資材等の購入費用の1/2以内、上限150万円 |
生産条件整備支援 | 新規参入者 | 圃場整備等(土壌改良含む)の1/2以内、上限100万円 |
提供:岩見沢市
また最終段階として岩見沢での就農を決めた場合、年に120万円支給されていた助成金が経営安定支援として、引き続き2年間支給されるほか、農地の取得や貸借、税金相当の支援などさらに手厚いサポート制度が用意されています。
ICTを活用し「匠の技」を継承する -北海道岩見沢市-
全国各地で生産者の高齢化や担い手不足が叫ばれ久しくありませんが、副次的な課題としてあげられるのが、技術の継承です。岩見沢市のある北海道も例外ではありませんが、道内ではこうした課題の解決や農業の高付加価値化のために、スマート農業の活用が次々に進められています。
とりわけ岩見沢市を中心とする地域では、自治体がICT基盤を整え、民間企業が新しい技術の開発を行い、また地元農業高校はICT技術を活用できる人材育成を進め、生産者自身も研究会を立ち上げてスマート農業について勉強する機会を得るなど、地域一体となってスマート農業技術の開発と普及拡大に取り組んでいます。
この生産者による研究会・いわみざわ地域ICT(GNSS等)農業利活用研究会は、地域の2割以上の生産者が加入していて、スマート農業に関する研修会やSNSを活用した情報共有などを行っています。こうしたICT技術の活用によって、農業の「匠の技」を継承できるよう、環境整備を進めているのです。
岩見沢でショートステイして農業を体験しませんか?
支援制度の充実した岩見沢市。今回行われる研修は、2日間の休日を含めた12日間で実施します。ご紹介したお米農家の倉知さん、ワイナリーを営む亮子さんの農場で実際に作業を体験するだけでなく、収支計画の作成方法や農業ICTについての座学、トマトやキュウリ農場の視察も予定しています。
手厚い支援制度のある北海道岩見沢市で農業のスタートを切りませんか。
まずはお気軽にお問い合わせください。
研修の要綱・問い合わせ
研修要綱※北海道岩見沢市の研修募集は終了しました※
日程 :2021年10月25日(月)から2021年11月5日(金)
研修場所:北海道岩見沢市
宿泊場所:岩見沢市内のビジネスホテル
持ち物 :長靴・作業用の汚れても良い服・寝間着・農業用手袋
応募条件:60歳未満の、将来的に農業をはじめ一次産業に関わりたいと考える方で、3大都市圏内の都市地域(※)、政令指定都市にお住まいの方ならどなたでも応募可能です。
なお、研修の全日程に参加できることが必須です。※詳しくはお問い合わせください。
補助 :現地までの往復の旅費、1日あたり1万円の宿泊手当、農業研修時の手当(研修地域の最低賃金の半額程度を目安に稼働時間分)
備考 :気温は6~10度程度と予想されるため、調節のしやすい服装をご準備ください。
研修概要
本研修は、農林水産省の令和3年度農山漁村振興交付金(地域活性化対策(人材発掘事業))の一環として、一般社団法人全国農協観光協会が主体となって企画している研修プログラム「あぐトリ」のひとつです。
「あぐトリ」とは、農業体験や地域の課題解決に向けたワークや取り組みなどを通じて地域の生活を体感し、その土地に移住したり関わって生きていったりするきっかけを作る、短期研修プログラムです。プログラムを通し、農あるくらしで関係人口を創出し、持続できる地域づくりを目指していくことが目標です。
研修先は、経済産業省や農林水産省などが定めた全国津々浦々の「スマート定住条件強化型モデル地区」を中心に全国10地区から選べます。各地域が抱える課題の解決に向け、多様な取り組みを積極的に行っているエリアであるのが特徴です。研修内容も就農研修がメインだったり、地域課題を解決する研修があったりと地域の実情に応じてさまざまです。
「地方に移住したいけれど実際どんな地域なのかわからず不安」「新規就農したいけれどどこで何をすればいいかわからない」、そんな方におすすめのプログラムです。
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一般社団法人全国農協観光協会
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