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日本の酪農界に新風! 牛の暑熱対策、快適環境を実現する「次世代閉鎖型牛舎システム」

日本の酪農界に新風! 牛の暑熱対策、快適環境を実現する「次世代閉鎖型牛舎システム」

千葉県南房総一帯の安房地域は、江戸幕府8代目将軍徳川吉宗によって創始された日本酪農発祥の地。伝統ある産業を次世代へ継承していくことを目的に立ち上がったのが、館山市に本社を構える株式会社SO-upです。2020年12月から酪農や農畜産物の生産等を手掛けている同社では、農場の大規模化・自動化によって搾乳や糞尿処理の作業負担を減らすとともに、牛が快適に過ごせる環境を整えることで、季節を問わず安定した搾乳量を確保しています。この背景について、酪農場の管理責任者へ話を聞きました。

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日本酪農発祥の地で、乳用牛約300頭を飼養

日本酪農発祥の地とされる千葉県は、東京都や神奈川県など大量消費地への近さもあって、生乳生産量全国6位(※)を誇っています。乳用牛の飼養戸数も全国4位(※)の一大産地ですが、近年は高齢化に伴う引退や後継者不足により、酪農家の数は減少の一途をたどっています。
※いずれも2018年。畜産統計、畜産物流通統計、生産農業所得統計より

休みなく働き詰めだったかつての酪農業を働きやすい環境へつくり変え、担い手を育成する体制を整えることで地域酪農を盛り上げようと、地元の酪農家や獣医師、地元企業経管者らが2017年に立ち上げたのが、株式会社SO-up(ソーアップ)です。2020年12月に400頭規模の酪農場「神余ファーム」が同市神余地区に完成。農場では最新鋭の搾乳ロボットを導入し、搾乳作業を機械に任せることにより働き手の作業負担を軽減。業務を飼養管理中心にシフトすることでビジョンの実現を目指しています。

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計5台の搾乳ロボットにより、労力を抑えながら安定した搾乳量を確保しています

「代表から酪農場設備の構想を聞いて、私のような未経験者でも牛飼いになれることに期待を抱き、計画の立案から牧場建設に関わらせてもらいました」と話すのは、同社で酪農場やスタッフのマネジメントを担っている総務経理部長の佐合秀康さんです。自身が会社員から転身した経験もあったことから、「一般企業に就職するのと同じ感覚で酪農業に入り、未経験から酪農家を目指せる会社が私の理想です」と、労働環境の整備と人材育成にも意欲を示しています。

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自社の取り組みや展望を話してくれた佐合さん

暑熱負荷対策に「牛舎を閉め切る」という逆転の発想

「日々の搾乳に臨む乳用牛はいわばアスリート。パフォーマンスを維持するための体調管理が私たちの仕事です。同時にストレスのない快適な環境を整備してあげることも不可欠」と語る佐合さん。搾乳チームと共に牛たちと向き合い、個体ごとのデータを活用して生産性の向上に努めています。

牛を管理する上で最も神経を使うのが、夏場の暑さ対策。牛は暑さにめっぽう弱く、暑熱ストレスにさらされると食欲が減退して活動量が落ち、搾乳量の減少や受胎率の低下を招き、病気にもかかりやすくなるためです。牛の体感温度は人間より5℃高く、人が心地よい気温25℃でもかなりの暑さを感じているとのこと。温暖な南房総半島の暑熱期は4月から9月までの半年間に及び、ここでストレス等により搾乳量が減少すると、酪農経営を圧迫する要因となることは言うまでもありません。

こうした課題を払拭しようにも、現在主流となっている開放型の牛舎では、換気扇からの送風が外気の影響を受け、温度ムラの発生やアンモニアガスの滞留といった問題が発生しがち。暑熱期の暑さも完全に緩和することは難しく、牛にとって快適な環境とは言い難いのが実情です。

そこで、同社が酪農場へ導入したのが、パナソニック環境エンジニアリング株式会社が企画・設計した「次世代閉鎖型牛舎システム」でした。閉め切った牛舎の壁面に給気用と排気用の換気扇を配置し、環境計測用センサを使用して換気扇を自動制御するこのシステムの特徴や効果について、詳しく伺いました。

搾乳量の目標をクリア、残暑に最高乳量を達成!

延べ床面積6,874㎡の牛舎壁面に設置された換気扇は、排気用と給気用の合計412台。パナソニック環境エンジニアリングが最適な配置場所をシミュレーションして設計しており、牛舎内3カ所のセンサが温度・湿度・風速を測定し、換気扇の回転速度を自動制御することで舎内全体を均一な風速での換気を実現しています。牛舎内の空気は毎時90回ペースで新鮮な空気と入れ替わり、風が湿度を下げることで体感温度も調整され、牛にとって常に快適な環境を整えています。

風が牛舎を横断するため、ハエやアブなどの不快害虫が侵入しにくく、防疫の効果も見込めるほか、牛の肺に影響を及ぼすアンモニアガスの滞留を防ぐ効果もあります。牛舎内の換気状況は、牛の暑熱ストレスとして可視化され、事務所のモニター画面でも把握できます。

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事務所内のモニターで簡単に牛舎の換気状況や牛のストレス指数を把握できます

現在、約310頭をこの牛舎で飼養しており、全体の搾乳量は順調に伸びて目標の1日10tを安定的に達成。通常、搾乳量が著しく落ちる8月にも安定した搾乳量を確保することができ、残暑が続く9月には酪農場として最高乳量を記録しました。

「次世代閉鎖型牛舎システムの導入がなければ、理想とする酪農場をつくることはできなかったでしょう。パナソニック環境エンジニアリングさんが夢を実現してくれました」と佐合さん。「今後も、いかにして牛たちをストレスなく健康的に育てるかがテーマとなってくるでしょう。換気システムや牛舎を導入した効果は絶大なので、後は私たちがそれに恥じない仕事をしなければいけませんね」と、顔をほころばせていました。

パナソニック環境エンジニアリング株式会社では、こうした牛舎内設備の提案だけでなく、畜舎の新築計画のプランニングとコーディネートまで手がけています。これまでに肥育牛舎、養鶏舎を含めて20件以上の施工実績があり、全国での対応も可能。土地の形状や環境を問わず、効率的な設計ができることも次世代閉鎖型牛舎のメリット。酪農業の未来を見据えた牛舎新築の選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。

【取材協力】

株式会社SO-up
〒294-0023
千葉県館山市神余4743
TEL:0470-28-5581

【問い合わせ】

パナソニック環境エンジニアリング株式会社
〒564-0064
大阪府吹田市垂水町3丁目28番33号
TEL:06-6338-1852(代表)

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