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就農するなら富山!3年で面積を9倍に拡大した非農家出身の若手梨農家に話を聞いてみた

就農するなら富山!3年で面積を9倍に拡大した非農家出身の若手梨農家に話を聞いてみた

農業を仕事にしたいと思った時、実現するためには何が必要でしょうか。知識、技術、資金、土地、体力…いずれもあるに越したことはありませんが、まずは地域の情報とサポート体制を「知る」ことが、近道になるかもしれません。富山県では就農に関する相談から技術研修、就農までをワンストップで対応し、一人ひとりの希望に沿った支援を行っています。そんな富山県で、非農家から独立就農を果たした若手梨農家、青山航(あおやまわたる)さんにお話を伺いました。

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豊かな水が恵みとなり、多様な農業が展開される富山県

日本海側有数の米どころとして知られる富山県。県土の三方を北アルプス立山連峰などの急峻な山岳地帯が囲み、その山々から富山湾に向かって流れ出る豊かな水が平野を潤して、水稲、大豆、たまねぎ、ねぎ、日本なし、チューリップ球根など、地域の特性を活かした多種多様な作物が栽培されています。なかでも、富山市西部の呉羽丘陵では「呉羽梨」のブランドで親しまれる日本なしの栽培が盛んです。

非農家出身者も受講できる「とやま農業未来カレッジ」で基本を修得

2018年に富山市の吉作地区で独立就農を果たした青山航さんは非農家出身の若手梨農家です。サラリーマン家庭に育ち、大学では経済学を専攻。日本の農業人口の減少について学んだことから「日本の農業を守りたい」という強い意識が芽生え、2016年4月に第2期生として「とやま農業未来カレッジ」に入りました。

「大学卒業後の進路を考えた時に、会社で働くイメージはあまり持てませんでした。農家の出身ではないのですが、農業をやってみたいという気持ちがあったので、富山県農林水産公社(県公社)に就農相談をしてカレッジで研修することに決めました」

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卒業論文が「日本の農業人口の減少」だったという青山さん

とやま農業未来カレッジでは、農家の後継者はもちろん、青山さんと同じく非農家出身の人や農業法人への就職を希望する人など、年齢も背景もさまざまな人が1年間の研修を受講。水稲を中心に園芸作物の栽培も幅広く学んで農業の基礎知識と技術を修得し、加工品の販売についても実践的に学びました。

青山さんは、研修を受けるなかで果樹栽培への興味が強くなり、カレッジ修了後はさらに1年間、富山県と富山市が支援する「就農準備研修制度」を活用し、先進農家や県の果樹研究センターで栽培技術を学びました。

後継者のいない梨農家を引き継いで独立

「早い段階から独立してやっていきたいという気持ちがありました。他の人があまり作っていない果樹に挑戦したいと思い、最初は桃の栽培を学んでいたのですが、独立する場合は非農家なので農地を探さなければなりませんでした。県の担当者に相談する中で、梨園をやめられる農家さんの農地を引き継いで独立するお話をいただき、8月から梨の研修に切り替えて翌年春に10アールの梨園を譲り受け独立しました」

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梨農家から譲り受けることができた圃場

1月から7月までの梨の作業を知らないまま独立就農することになった青山さんでしたが、先輩の梨農家からトラクター等を譲り受けたり、栽培技術についても県の担当者や地域の生産者から親身にアドバイスを受けたりしながら、新人農家として無事にスタートを切ることができました。

生産者が多い産地での独立就農は、何かと心強い

独立就農したころの状況について青山さんは、「地域のみなさんも最初は半信半疑だったと思います」とはにかみながら振り返りました。

「農家出身でもない人間が突然梨農家になると言っても、本当にやる気があるのかと。自分が逆の立場でもそう思ったと思います。でも、吉作地区は呉羽梨の産地のなかでも生産者の数が多く、ベテランの梨農家さんは尋ねれば何でも相談に乗ってくれました。もし、ここで新たに桃の木を植えて就農していたら、桃と梨では使用する農薬も違うので周辺の梨農家さんに迷惑をかけていたかもしれませんし、栽培のことで相談できる人もいなくて困ったと思います。地域に根付いている作物を受け継ぎ、周囲に相談できる先輩が多い環境で就農することができて良かったです」

まじめな人柄が地域にも伝わり、周囲に支えられながら農家として歩み始めた青山さん。
一人で管理できる面積の目安とされる100アールを当初からの目標とし、就農からわずか3年で順調に90アールにまで拡大させました。品種は、「幸水」を50%、「豊水」、「あきづき」をそれぞれ20%、「新高」を10%の割合で栽培しています。

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たわわに実った梨を真剣なまなざしで収穫する青山さん

最盛期には臨時のアルバイトを2、3人雇うものの、その他の作業はほとんど一人で行います。
夏から秋にかけての収穫・出荷を終えると、年末までは木の剪定、年が明けると、枝を梨棚に結びつける「誘引」作業を行い、春に花が咲いた後は、花取り、受粉、消毒(防除)、摘果の作業と続き、実りを待って8月中旬頃から再び収穫・出荷のシーズンを迎えます。

 
「梨作りは毎年勉強です。これまで何事も楽しみながら新鮮な気持ちで取り組んできました。最初の頃は選果場のアルバイトにも行きましたし、地域の人との関わりから学ぶことも多くあります。独立から3年でここまで順調にやってこられたのは、県や地域の人の支えがあったからです」

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青山さんの圃場から出荷される「新高」

 

地域の農業を守り、もっと美味しい梨を育てたい

青山さんは、新人の梨農家として奮闘する日々の中で、農業の魅力を実感するとともに地域の農業に対する思いもより深くなっていきました。

「やっぱり自分が育てた梨が“美味しかったよ”と言われるのは嬉しいですし、もっと美味しいものを作っていきたいと思います。頑張って育てたものに対する反応がすぐに返ってくる喜びは、農業の大きな魅力ではないでしょうか。富山県の果物では最も大きなブランドである呉羽梨の生産者が減少している事実を知った時は驚き、守りたいと思いました。地域のみなさんとのつながりを大事にして、呉羽梨というブランドを守り、将来的には直販にも挑戦していきたいですね」

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これからもさらに圃場を広げ呉羽梨を守り続けたいと意気込む青山さん

 
 

就農相談から技術研修、就農までをワンストップで

呉羽梨の生産者の平均年齢は60代後半のため、高齢化は深刻な問題。果樹の中でも消毒の回数が多い梨の栽培は、どの作業も重労働であり、若手の担い手確保は大きな課題です。

富山県農林水産公社の齊藤義晴部長は、
「富山県全体で見ても認定農業者の6割以上は後継者が決まっておらず、このままでは産地そのものが失われかねない厳しい状況にあります。さらに、コロナ禍で経営環境が悪化し、離農に拍車をかけています。こうしたなかで富山県農業を持続し発展させていくためにも、県を挙げて担い手の確保と育成に向けて取り組む必要がありました」
と危機感を伝えます。

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富山県農林水産公社の齊藤義晴部長

富山県が平成27年に開設し青山さんも1年間の研修を受けた「とやま農業未来カレッジ」では、これまでに78人が卒業し、さまざまな形態で就農を実現。同カレッジでは担い手の育成と確保のため、卒業後は必ず就農に結びつけることを目的に、県公社と県、市町村、JAなどが緊密に連携してきめ細かいサポートを行っています。

「受講者は青山さんのように非農家の出身の方が何人もいます。農業をやりたい、自然と触れ合う仕事がしたいという思いで入ってくる方が多いですね。独立就農の場合は、頑張れば頑張った分だけ収入が増えたり、自分の夢が叶ったりすることが魅力ですし、私たちは皆さんがうまくいくように地域の関係者と連携して、さまざまな面でバックアップしていきます」

県公社では、面談や電話での相談とともに、専用のウェブサイト「とやま就農ナビ」でメールやオンラインでの相談も実施中。富山県で「農業をやってみたい」と思う人が必要とする情報を網羅し、個別相談に応じています。
また、農業のイメージを掴むための体験研修も5日間から30日間のプログラムで実施。挑戦したい作物がある人には、希望に応じて個別にマッチングしています。

「出身地にかかわらず、意欲があり、将来的に富山県で就農できる方であれば大歓迎です。目指す就農のイメージがあり、計画を立てて研修を受けられる方は就農もスムーズに進みます」(齊藤部長)

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県公社と県の担当者と青山さんと、地域に見守られて育った梨

「農業をやってみたい!」という気持ちに応えて、就農支援制度が整っており、ワンストップできめ細かいサポートを行う富山県。あなたも農業で夢をかなえるチャンスを掴んでみませんか。

 

富山県での就農を検討したい方はこちら
-とやま就農ナビ-

富山県の農林水産物について知りたい方はこちら
-越中とやま食の王国-

 

【お問い合せ】

公益社団法人 富山県農林水産公社
〒930-0096 富山県富山市舟橋北町4-19 富山県森林水産会館6階
TEL.076-441-7396
FAX.076-444-3851

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