有機農業にあこがれる就農希望者がやってくる農園
私は京都市の大原という地域で「ヴィレッジトラストつくだ農園」という農園を経営しています。京都の市街地から車で20分ほどでありながら田園風景が広がる1.3ヘクタールほどの農地で、有機JAS認証を取得して年間60品目ほどの野菜を育て販売しています。私と妻の他に、7人を雇用して経営しています。

大原の特産である赤紫蘇の有機栽培も手がけている
そんな私の農園には、有機農業の勉強をしたいと研修にやってくる人たちがいます。自然の中で太陽の恵みをいっぱいに浴びた健康な野菜が作りたい、家族と一緒に食べるものだから農薬や化学肥料を使わずに、安心できる野菜を育てて、お客さんとも共有できる、そんな農業がしたい。こうした希望を持って有機栽培に魅力を感じ、有機農業を目指そうとする新規就農希望者たちです。
現在は4人の研修希望者を社員として受け入れて働いてもらっています。よく「有機農業は利益があがらない」などという声を聞きますが、普通に暮らせるぐらいの利益はあげています。そうした有機農業での手法についても、彼らには伝えています。

有機農業を学びたいという研修生の受け入れも行っている
今回は、新規就農によって有機農業を始める時に知っておきたい有機農業の姿について、私の農園での事例を紹介しながら考えてみます。