佐賀県伊万里市へ【梨】就農希望者が移住! ブランド梨で農業経営を目指す|マイナビ農業

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佐賀県伊万里市へ【梨】就農希望者が移住! ブランド梨で農業経営を目指す

佐賀県伊万里市へ【梨】就農希望者が移住! ブランド梨で農業経営を目指す

新規就農の中でも注目度の高い果樹栽培。一方で、栽培技術の習得や農地の問題、安定的に収益を上げるまでの暮らしなどに不安を感じる人も多いのではないでしょうか。そんな不安を払拭するため、佐賀県伊万里市では地域の生産者と関係機関が連携し、新規就農希望者へのサポートに力を入れています。各種制度や支援を利用しながら実際に移住を果たした新規就農希望者と、地域内外から新規就農者の確保・育成に取り組む受入れ側のリアルな声をレポートします。

大都市圏向けブランド梨を生産する
佐賀県伊万里市ってどんなところ?

九州の福岡県と長崎県の間に位置する佐賀県。なかでも県北西部に位置する伊万里市は三方を山々で囲まれ、北西部には伊万里湾が入り込む自然豊かな地域です。伊万里焼や伊万里牛をご存知の方もいるかもしれませんね。
そんな伊万里市ならではの農産物が『梨』です。明治39年に立川地区に初めて梨が植えられて以来、梨栽培が盛んになり、今ではブランド梨として確立。幸水を中心に豊水、あきづき、甘太、新高などの梨が、主に名古屋や関西、関東方面など大都市に出荷されています。
露地栽培が多い他の地域に比べてハウス(施設)栽培が多いのが、ここ伊万里市の特徴。JA伊万里によれば、梨のハウス栽培の総面積は約20haと日本一とのこと。ハウス栽培により、他地域より早期に出荷できるというメリットは農家の収益にも直結します。
一方で他地域と同様、高齢化に伴う後継者不足が課題となっているのも現状です。そこで、「歴史ある伊万里のブランド梨を後世につなげたい」と、梨園の保存や後継者育成のためのさまざまな体制づくりやサポート事業が始まっています。

伊万里梨発祥の地・立川に移住&長期研修開始!
~伊万里梨発祥立川の梨園を守る会~

伊万里梨発祥の立川地区に優良な梨園を残すために発足したのが、『伊万里梨発祥立川の梨園を守る会』です。守る会の会員は20代から80代までの幅広い年齢層で14戸。メンバーが協力しながら、梨園の流動化や梨栽培の研修に力を入れているそうです。

伊万里梨発祥立川の梨園を守る会の会長 丸尾さん

「立川の梨は品種も多く、高糖度でおいしいのが特徴です。経営も比較的安定していて、新しい栽培方法にも取り組んでいるんですよ」と話すのは、新規就農希望者のトレーナーでもある丸尾正秋会長。明治39年に立川に梨を植えた初代から数えて4代目。約150aの園地では低樹高ジョイント栽培という新しい技術も取り入れている、同地区のリーダー的存在です。

研修1年目の宮川さん

そんな立川地区に2021年秋、2年間の長期研修生として移住してきたのが宮川達暁さん(40)です。広島県出身の宮川さんは、他県の果樹園で働いていた時に出会った奥様と結婚。移住を伴う新規就農先を調べる中で、2021年2月に開催された佐賀県のオンライン移住相談会に参加。伊万里市の梨栽培に興味を持ったそうです。
「2021年4月に佐賀県が開催した個別相談会に参加し、伊万里市の立川地区においてゴールデンウィーク前に短期体験研修で梨の摘果作業を体験しました。実際にここに来てみると、都会にもほどよい距離でアクセスが良く、子どもを育てる環境にも適しているなど夫婦で気に入りました。6月には、守る会に空き家も紹介していただき、トントン拍子に移住が決定しました。いつか夫婦で果樹栽培をやりたいとは思っていたのですが、こんなに早く決まるとは思っていませんでしたね」と笑顔を見せる宮川さん。何より伊万里の人たちの温かい人柄と、守る会・JA・行政等による連携の取れたサポート体制が、移住&長期研修の決め手になったようです。

現在、丸尾会長含む守る会役員を中心としたトレーナーの技術指導を受けながら、梨栽培を1から学んでいる宮川さん。「まだ1年目なので、今やっている剪定の結果が来年どうなるかが楽しみです。自分が思い描いた梨ができるようになると、面白いだろうなと思いますね。今後は、若い樹でも早期から収穫ができる低樹高ジョイント栽培についても指導してもらう予定です」。
そんな宮川さんが現在利用しているのが、伊万里市梨栽培研修給付金制度です。

研修生・宮川さん

研修を受けながら、生活資金の支援を受けられるのは心強いです。妻は現在、伊万里で仕事を始めたので、将来、農業収入だけで生活できるようになったら、一緒に夫婦で梨を栽培する予定です。

伊万里市に移住した感想を伺ってみると、、、

研修生・宮川さん

実際住んでみると、近くに病院や保育園もあり、不便さを感じません。アクセスもよくて住みやすい。いい意味で裏切られた感じです。今後は、生産目標を立てて労力と品種のバランスを考えながら取り組みたいと思っています。将来的には、梨の栽培を通してこの地域に貢献できるようになりたいですね!

と意欲を見せます。

宮川さんは真面目で、何事も諦めない強い志を持っており、物事に真摯に取り組める人。今後は収穫までの技術指導はもちろん、就農後のサポートもしていきたいと思っています。

丸尾会長


とエールを送ります。

栽培技術指導と後継者育成に力を入れる
~府招上地区の樹園地を守る会~

西九州自動車道伊万里東府招インターチェンジから約1分。南波多町の府招上地区も、伊万里市で梨栽培がさかんな地区のひとつです。同地区では担い手対策のため、『府招上地区の樹園地を守る会』を結成し、園地流動化と後継者の育成や新規就農希望者の受け入れに力を入れています。
会では、梨栽培での新規就農を考えている人を対象に、2〜5日間の短期研修を実施。その後、就農を希望する人には長期研修も受け入れてくれるとのこと。もちろん長期研修の際は、伊万里市梨栽培研修給付金制度を利用することも可能です。

府招上地区の樹園地を守る会の会長 前田さん

会長の前田丈男さんは、梨栽培歴40年という大ベテラン。「まずは研修で剪定作業や受粉作業などを経験してもらい、梨栽培に慣れてから就農していただくような体制づくりを進めています」。
果樹栽培の未収益期間については、「果樹は苗木を植えてから安定的に収穫できるまでには数年かかるので、その間に収穫できる梨園を譲ってもらったり、新しい技術の導入をしたりして、スムーズに農業経営を開始できるような支援も積極的にしていきたいです。仲間がみんなで応援しますので、まずは短期研修から参加してもらいたいですね。土地はいっぱいありますから、大自然の中で羽ばたいてください」と温和な表情でエールを送ってくださいました。

JAや行政がタッグを組んで新規就農希望者をサポート

新規就農希望者にとって、経営基盤が整うまでの生活をどうするかは重要な課題です。このため伊万里市では、宮川さんも活用している「伊万里市梨栽培研修給付金制度」を独自に創設。梨栽培を希望する研修生が年間100万円の給付金を最長2年間受給できるもので、生活費の補てんとして活用できるようになっています。

伊万里市農業振興課の松岡さん

ほかにも、県やJAと一緒に梨栽培の短期・長期研修生を募集するなどPR活動も行っています。また移住に関しても、生活の基盤となる住居・空き家探しなどサポートをしたいと思っていますので、気軽に相談していただきたいですね!

一方のJA伊万里では、果樹園芸課が中心となって栽培技術指導や経営指導、農地の斡旋などに関するサポートに力を入れています。

新規就農者向けの栽培技術研修会を開催するなど、梨栽培が未経験の方でも基礎的な知識を学ぶことができるよう技術支援を行っています。特に、技術面のサポートはJAがしっかりバックアップしますので、初めての方も大丈夫ですよ。

JA伊万里果樹園芸課の松尾さん

また、同JAの梨選果場では、糖度など品質が判別できる光センサーを搭載した選果機を導入されています。梨選果場の運営をJAが行うことで梨生産者は選果作業に出役する必要が無く、栽培に集中できると好評だそうです。今後はこれまで以上に、規格外の梨を有効活用した6次化商品の開発などにも力を入れていくとのことです。
伊万里梨はブランド梨として確立しているだけでなく、栽培の方法や選果場の運営など部会の組織もしっかり構成されています。新規就農希望の方でも安心して挑戦できる環境が整っているので、安心して始めることができます。

守る会・JA・行政などがしっかりタッグを組んで新規就農希望者をきめ細かくサポートしていることが、何よりの安心感へ繋がっているようです。

研修関係機関(県の支援含む)紹介 

佐賀県伊万里市では現在、『梨栽培の短期・長期研修生』を募集しています。立川地区や府招上地区で、2~5日間の梨栽培に関する作業体験や梨での就農に関する概要を聞きに来ませんか?まずは短期研修を受講していただき、就農を希望される方には長期研修を準備しています。
「梨のことがよく分からない」「移住に関して不安がある」という方も、まずはお気軽にお問い合わせを。

【問い合わせ先】
伊万里市役所 農業振興課 農政企画係
〒848-0027 佐賀県伊万里市立花町1355-1
TEL:0955-23-2557
FAX:0955-23-2474

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【問い合わせ先】
佐賀県農林水産部農産課 普及・担い手担当
〒840-8570
佐賀県佐賀市城内1-1-59
TEL:0952-25-7118
FAX:0952-25-7272

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