ウミガメが訪れる町で体験する持続可能な林業×農業の研修「あぐトリ」参加者募集中【手当・補助あり】※満員につき受付終了※|マイナビ農業

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ウミガメが訪れる町で体験する持続可能な林業×農業の研修「あぐトリ」参加者募集中【手当・補助あり】※満員につき受付終了※

ウミガメが訪れる町で体験する持続可能な林業×農業の研修「あぐトリ」参加者募集中【手当・補助あり】※満員につき受付終了※

地図で言えば四国の右下あたり。徳島県と高知県が接する四国南東部は、太平洋に面した山がちの地形で、全国屈指の多雨地域です。タチウオ、マグロ、カツオなどの漁業が盛んな一方、林業や農業は独自の取り組みにより存在感を高めています。ここでの短期研修『あぐトリ』は、持続可能性、地域循環、有機栽培といった理念のもと、工夫に満ちた営林、営農を行う会社・農家での体験プログラムとなります。地域特性を生かした林業、農業を考える座学のほか、100年後を見据えた林業のための山づくり、地域特産の柑橘類や有機栽培のトマトの管理など、内容は多彩。このプログラムを通じて、あなた自身の新たな可能性を見つけてください。

ウミガメが訪れる美波町で取り組む新時代の林業

林業を中心としたプログラムが行われる徳島県海部郡美波町(みなみちょう)は、夏になるとアカウミガメが産卵に訪れる浜辺でも知られています。太平洋に面した同町の海岸は美しい砂浜のほか、波が浸食して作った崖や洞穴、岩礁など多様性に富むリアス式海岸の風景が広がります。海沿いの平地にJR四国の牟岐(むぎ)線が走り、町の中心部には日和佐(ひわさ)駅、医療機関、飲食店・物販店、宿泊施設、企業等が点在しています。

一方、町の面積の約9割を占める林野では、持続可能な林業のモデルともいえる「樵木(こりき)林業」という育林・伐採の技法が江戸時代には確立されており、伐採した木材は薪や炭として大阪を中心に関西方面に出荷されて、大消費地の産業や暮らしを支えました。

こうしたかつて美波町の経済の中心にあった薪炭産業や「樵木林業」の継承・発展を目指して、同町で2021年に設立されたのが「株式会社 四国の右下 木の会社」です。上質な薪や炭の材料になる照葉樹が多い環境を生かし、ウバメガシを用いた備長炭づくり、カシなどを使った薪、木製製品、木材の製造販売を行うほか、50年後、100年後も続く林業を目指した山づくり・森づくりも含め一気通貫で取り組んでいます。

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明治時代につくられた銭湯をリノベーションした、歴史的にも価値のある地域交流拠点。風情ある街並みに佇むこの建物での研修も予定しています

100年続く林業のための道造りから木材加工まで

今回の研修を担当する同社チーフマネージャーの中村悠さんは、「樵木林業の特徴は薪や炭に適した太さに育った木の幹だけを選んで切る『択伐(たくばつ)』です。このやり方なら、どんぐりから育てると40年ほどかかるウバメガシも、10年くらいのサイクルで同じ木から次に伐採できる幹が育ってくれます。また、この地域は雨や台風が多いのですが、常に山に木が残っているので土壌の安定にもつながります」と話します。

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四国の右下 木の会社・チーフマネージャーの中村悠さん。自身も移住者で、この地域で働く篤農家の意識の高さに打ちのめされたそう

今回のプログラムでは、照葉樹が群生する山で大雨や台風で崩れないようルートを選定した道造りを行うほか、木製製品用の木材の伐採、運搬、加工などの体験を予定。午前と午後とでは別の作業を担当するため、短期間でも多様な体験が可能です。

「人の手が入らず荒れた里山の再生、放置されていたウバメガシによる備長炭製造など、地域創生にもつながる当社の活動を知っていただく時間も設ける予定です。今回の体験を通じて、地域に眠っている資源、例えば歴史的遺産や自然の恵みなどを見直し、地域の魅力を高める活動のヒントにしてもらえばと考えています」。

最後に美波町への移住について、自らも1年前に横浜市から家族で引っ越してきたという中村さんに伺いました。

「美しい海・山・川が身近にあり、特に満天の星空が海の彼方まで広がる景色には息を呑みます。当社のメンバーをはじめ、美波町には移住してきた方も多く、地元の皆さんとも自然に親しくなれる雰囲気があって、移住先としてもお薦めです。プログラムを通じて、そうした町の魅力にも触れていただきたいですね」。

東洋町で体験する地域循環型、有機栽培の農業

高知県の最東端にあり、徳島県と隣接する安芸郡東洋町では、2タイプの農業体験プログラムが行われます。東洋町は全国的に知られるサーフポイント・生見(いくみ)海岸のほか、ダムのない野根川は透明度の高い流れを保ち、鮎などのほか水の生き物たちの宝庫。海岸線はリアス式海岸で、平地は少なく、林野面積は町の8割以上を占めています。交通機関は阿佐東線の終着となる甲浦(かんのうら)駅があり、道路網も充実。大阪から直通の高速バスも定期運行しています。

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道の駅ならぬ「海の駅 東洋町」。徳島県から高知県に入るとすぐの場所で眼前に広がる海を眺めながら地元産の旬の味が楽しめます

東洋町の産業は漁業主体ですが、少ない平地で米作り・野菜作りも行われ、海に開けた山肌に刻まれた段々畑では日照時間の長さや降水量の多さを生かした柑橘類、特にポンカンの栽培が盛んです。
受け入れ先の一つである田中農園は、地域循環を前提とした低農薬の柑橘類や化学農薬・化学肥料を使わないタマネギなどの栽培に取り組んでいます。
もう一つの受け入れ先、生見オーガニックファームはトマトの施設栽培に特化。化学農薬も化学肥料も使用しない有機栽培に大きな特徴があります。

地域循環型の農業を新生活の選択肢に

田中農園は初代の田中隆一さんの就農時から、農薬の使用を必要最低限にして(現在は年6回)、除草剤・化学肥料は不使用をベースに、柑橘類、タマネギ、ジャガイモなどの露地栽培を続けてきました。特別栽培となる柑橘類は主に生協に出荷しているとのこと。

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田中農園・二代目の田中一彦さん。町工場や都市部の営業マンなど幅広い職種を経験し農家に

さらに二代目の田中一彦さんは、「勉強のため北海道をはじめ各地の農業を体験し、機械化・大規模化が難しい東洋町の農業は、慣行栽培のままでは生き残れないと感じました」と話します。

「除草剤や化学肥料を使わない父の影響もあって、現在は地元農家から出るもみ殻や米ぬかなどの有機物を使った持続性の高い栽培方法を模索しています。地域の中で資源を循環させて安定確保につなげ、環境負荷の削減にも役立てたいと考えています」。

プログラムでは、農作業の基本である草引きと植え付け(ジャガイモ等)から体験する予定。除草剤や化学肥料を使わないと発生する面倒な作業を通じて、「自分なら有機系栽培でいくのか、従来型の栽培なのかを一度考えてみてほしいですね。農家の規模や作物によってどちらかを選ぶ人もいるでしょうし、どの選択も間違いではありません」と田中さん。

「私は高校卒業後に東京や大阪で働き、両親の面倒を見る目的で帰郷しましたが、当時は農業にあまり興味はありませんでした。そうした経験もあって、個人的には農業ありきでの移住より、東洋町の自然や人との出会いが気に入り、ここで暮らす手段を考えたとき、地域循環型の農業が選択肢になればと思っています。そうしたライフスタイルと地域循環の考えをじっくり話す機会も設ける予定ですから、興味のある方は是非ご参加ください」。

農薬なし、化学肥料なしで育てる工夫に触れる

同じく東洋町にあるIkumiオーガニックトマトファームの代表の北岡智哉さんは横浜市出身。大学を卒業して企業で7年間働いた後に退職し、高知県立農業大学校の研修生となって促成トマト栽培を1年学び、2007年に東洋町への移住と同時に就農しました。

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Ikumiオーガニックトマトファームの代表の北岡智哉さん。趣味はすぐ近くの美しい海で楽しめるサーフィンとのこと

当初から農薬なし、化学肥料なしでトマトを育てる有機栽培を目指し、2011年には有機JASの認定も取得しました。出荷先は高品質な商品を置くスーパーなどを自ら開拓。7カ月の出荷期間は毎日同じ場所に置いてもらえるよう契約し、自分のトマトを常に消費者が店頭で選べるようにしています。

しかし長期にわたって収量を安定させるのは大変で、北岡さんは「朝から晩までハウスの中でトマトの様子を見ながら、温度や水を細かく管理しないと予定の収量は維持できません。現場でトマトを丁寧に見ているから有機栽培でも病気を出さずに育てられるんです」と話します。このほか摘花の徹底、根こぶ線虫対策など、同ファームでの栽培には独自の工夫が満載です。

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Ikumiオーガニックトマトファームのトマト。青臭さがほとんどない上、甘みと酸味のバランスがよく、トマトのおいしさをしっかりと味わえます

「プログラムではトマトの吊りおろし作業をはじめとした管理業務、草引きなどを予定しています。そうした中で、トマトがそれぞれ違う個体であり、違いを見極めて個別に管理する農業の大変さと面白さを少しでも感じてもらえればと考えています。トマトをかわいらしく感じ『ちゃんとお世話をしないとかわいそう』と思えたら、農家向きかもしれません(笑)」

就農を目指すなら、何となくお試しで始めるのではなく、自分がやりたい農業をしっかりイメージできるまで準備してほしいとアドバイスする北岡さん。「当ファームでの体験がそのヒントになればと思います」。

林業に農業、それも地域や作物への愛を持ったプロフェッショナルのもとで研修を送ることができる「あぐトリ」。あなたも四国南東部のこの町で、自身の生き方と自然環境への向き合い方を模索してみませんか。

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左から研修の設計を担当する全国農協観光協会の白木勝規さん、木の会社の中村さん、田中農園の田中さん

研修の要綱・お問い合わせ

研修要綱 ※満員につき受付終了※

日程:2022年2月21日(月)~3月4日(金)
研修場所: 徳島県海部郡美波町、高知県安芸郡東洋町
研修内容: 農業・林業研修と地域研修を3組に分かれて5日間ずつ実施
宿泊場所: 白い灯台(予定)
持ち物:「農作業ができる動きやすい服、靴」・「筆記用具」・「マスク」・「飲食代の現金」
応募条件:60歳未満の、将来的に農業をはじめ一次産業に関わりたいと考える方で、3大都市圏内の都市地域(※)、政令指定都市にお住まいの方ならどなたでも応募可能です。なお、研修の全日程に参加できることが必須です。※詳しくはお問い合わせください。

補助:現地までの往復の旅費、1日あたり1万円の宿泊手当、農業研修時の手当(研修地域の最低賃金の半額程度を目安に稼働時間分)
備考:宿泊場所によって食事の有無は異なります。また、昼食は、研修先や宿泊先近くの飲食店やテイクアウトのできるお店などでお取りいただけます。

研修概要

本研修は、農林水産省の令和3年度農山漁村振興交付金(地域活性化対策(人材発掘事業))の一環として、一般社団法人全国農協観光協会が主体となって企画している研修プログラム「あぐトリ」のひとつです。

「あぐトリ」とは、農業体験や地域の課題解決に向けたワークや取り組みなどを通じて地域の生活を体感し、その土地に移住したり関わって生きていったりするきっかけを作る、短期研修プログラムです。プログラムを通し、農あるくらしで関係人口を創出し、持続できる地域づくりを目指していくことが目標です。

研修先は、経済産業省や農林水産省などが定めた全国津々浦々の「スマート定住条件強化型モデル地区」を中心に全国10地区から選べます。各地域が抱える課題の解決に向け、多様な取り組みを積極的に行っているエリアであるのが特徴です。研修内容も就農研修がメインだったり、地域課題を解決する研修があったりと地域の実情に応じてさまざまです。

「地方に移住したいけれど実際どんな地域なのかわからず不安」「新規就農したいけれどどこで何をすればいいかわからない」、そんな方におすすめのプログラムです。

お問い合わせ

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