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同じハウス内でも環境は異なる!『てるちゃん』を活用したミクロな観察で花の高品質化を目指す

同じハウス内でも環境は異なる!『てるちゃん』を活用したミクロな観察で花の高品質化を目指す

ハウス栽培は加温や換気を適切に行うことで天候変動による影響を受けにくくしたり、栽培季節をずらすことで高値を狙って出荷できるなどのメリットがあります。しかし、同じハウス内でも日当たりや方角によって環境は異なるため、場所によって生育や品質に差が生じることも。安定収量の確保や歩留まりを向上させるには、ミクロな視点で環境を把握し、適材適所な管理をするのが望ましいと言えます。北海道むかわ市の花き農家が実践する農業IoT『てるちゃん』の活用方法からその効果をひも解いてみましょう。

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冷涼な気候と火山灰系の土質が美しい花を育む「北海道むかわ町」

北海道の胆振(いぶり)管内東部に位置するむかわ町は、東西と北部の三方は日高山脈系に、南部は太平洋に面した肥沃な大地と緑豊かな自然に恵まれた町です。町を南北に縦走する鵡川(むかわ)は全国でも屈指の清流度を誇る一級河川として知られ、海・山・川と多彩な自然環境に恵まれた町です。中でも北海道の太平洋岸のみに生息する日本固有の魚・シシャモの一大産地であるむかわ町産のシシャモは「鵡川シシャモ」と呼ばれ、全国にその名を馳せています。

陸地に目を向けると、札幌市などの内陸地に比べて雪が少ない地域であることから、ビニールハウスでの施設栽培が盛ん。むかわ町の冷涼な気候と火山灰系の土質を活かし、花き栽培を行っている内海 宏昭(うちうみ・ひろあき)さんは、約2000坪の敷地に建つ24棟のハウスで「アルストロメリア」を通年栽培しています。

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高さ160cm以上にもなるアルストロメリアは、上下で生育環境が異なる!?

1本の茎に複数の花をつけるアルストロメリアは華やかでボリュームがあることからアレンジメントやブーケをはじめ、冠婚葬祭などにも使われる美しい花です。南米・アンデス原産の豊富な花色を持つことから別名「アンデスのユリ」とも呼ばれ、近年は品種更新や技術改革によって一年中出荷されるようになりました。

「アルストロメリアの種類はとても多く、毎年新品種として50種類以上出ます。収穫量が安定している品種をベースに、新しい品種も育てながらさまざまな色を出荷するようにしています」と、内海さんが話すように、アルストロメリアの花の色は赤やピンク、オレンジ、黄色、白など多彩。現在は主にオランダで品種開発が行われており、種類によって生育状況も異なるのだとか。

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「アルストロメリアは1度定植すると4年間植えっぱなしで収穫ができる非常に効率の良い植物です。しかし、違いは色だけでなく、背の高さや温度、湿度の耐性など異なる点が多くあります。品種によっては4年目でやっとベストな栽培方法が見つかることもあり、日々、勉強です」と、栽培の難しさを語る内海さんは、鵡川花き生産組合副会長とJAむかわアルストロメリア部会長を兼任する花き栽培のスペシャリストとして、アルストロメリアの通年出荷を実現しています。

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アルストロメリアは大きなものにもなると160cm前後にまで成長するので、同じハウス内であっても茎の上下では温度や湿度に差が生じます。湿度が高くなると病気発生のリスクが高くなることから、内海さんはハウスの下部分の換気をこまめにすることで対策をしていました。

「栽培管理は感覚に頼っていたのが正直なところです。ハウス全体を同じ栽培方法で管理をするのではなく、場所ごとにミクロな観察をし、それぞれに適した管理ができれば収量安定に繋がるのではと考え、温度や湿度を通知してくれる「てるちゃん」を導入しました」と振り返る内海さん。導入から半年、『てるちゃん』はどのような働きをもたらしたのでしょうか。

『てるちゃん』の設置でわかったハウス内の繊細な環境差

体感に頼っていた温度や湿度の微細な変化を数値化することを目的に『てるちゃん』を導入した内海さんはまず、そのコンパクトさと手軽さを高く評価します。

「測定したい場所へ子機センサーを簡単に移動できることに魅力を感じました。ピンポイントで数値がわかるため、体感に頼っていた部分を数値化できたことは大きな収穫です」

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また、温度の変化においては、『てるちゃん』で計測をすると上下ではさほど変化がないことがわかったと内海さんは言葉を続けます。

「⼀般的に暖かい空気は軽いので、ハウス内も上に⾏けば⾏くほど温度は⾼くなる傾向にあると思っていました。ところが、「てるちゃん」をアルストロメリアの30cm、120cmとそれぞれに設置し計測をしてみたところ、温度差はそれほどなく、意外にも下の方が高いことがわかりました」

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温度と湿度が高い状態では、病気発⽣のリスクが⾼くなります。冬はハウスを締め切ることが多いため、加温と換気のバランスが重要ですが『てるちゃん』により数値が明確になったことで適切な換気ができるようになると内海さんは評価します。

「他にも、ハウス内の湿度は北高南低、場所によって差があることがわかりました。このデータを参考に今後は加温や換気のタイミング、農薬散布などの工夫をしていきたいと考えています」と、『てるちゃん』に期待を寄せる内海さんは、外出先からも温度と湿度をチェックできるため、不在時でも出先からスタッフに換気や灌水など的確な作業指示を出せるようになったと話します。

「外出中に天候の変化を感じた時、スマホで「てるちゃん」のアプリにアクセスすれば、すぐにハウス内の状況を把握することができます。作業の効率化にも「てるちゃん」は大きな効果をもたらすと感じました」

感覚の「数値化」によって作業効率向上へ

1988年(昭和63年)から始まったむかわ町の花の栽培。カスミ草、スターチスの生産からスタートし、近年は市場動向に対応したアルストロメリア、スターチス、トルコギキョウ、カーネーションなどの品種が市場から高い評価を得ています。 しかし、高齢化や後継者不足などを理由に生産者は減少傾向に。生産農家1件あたりの栽培面積が大きくなっているのが現状です。

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「産地として品質を統一し、限られた生産者で安定出荷量を目指すには、栽培面積のキープと効率化がカギとなるため、農業IoTの導入やスマート農業は必要不可欠となるでしょう。リーズナブルかつ、簡単に導入できる「てるちゃん」はその第一歩にぴったりなシステムだと感じました」と、今後の展望を語る内海さん。

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温度や湿度を正しく把握することで適切な栽培管理を可能とする『てるちゃん』は生産者はもちろん、農業指導員が栽培指導をする際にも役立てることができます。
温度や湿度の異常の通知機能に加え、ハウス内の環境を数値化する『てるちゃん』は、作業効率と作物の品質向上、さらには安定収量にも貢献してくれることでしょう。

設置のポイントを押さえて正しく監視

『てるちゃん』で温度や湿度を正しく測定するには、親機ルーターと子機センサーをできるだけ見通しよく設置することがポイントです。遮るものがない好条件であれば200m離れていても電波は届きますが、ハウスを跨いで設置する場合などは、電波が届きにくくなることがあります。
特に、金属や水分による影響が大きく、冬場はビニールハウス表面の結露や積雪の影響を受けるため、内海さんはひとつのハウス内に親機ルーターと子機センサーを設置して利用しています。

また、ハウス内とはいえほぼ直射日光、一般的な温度計と同様に、子機センサーは風通しのよい日陰に設置することが必要です。
内海さんのハウスでは、子機センサーを紙製の簡易百葉箱に入れることで、正確な温度測定を実現しています。
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【問い合わせ】
株式会社 KDDI ウェブコミュニケーションズ 農業IoT『てるちゃん』
〒107-0062 東京都港区南青山 2-26-1 D-LIFEPLACE 南青山 10F
◆『てるちゃん』の詳細はこちら
https://www.tel-chan.com/

◆ご利用のお申込み、事前のご相談はこちら
https://support.tel-chan.com/hc/ja/requests/new

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