あなたが本当にやりたい農業はなんですか?生産者の本音・本気と向き合う年商3億円※の初代葱師が導く農業経営のメソッドとは ※今期予想|マイナビ農業

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あなたが本当にやりたい農業はなんですか?生産者の本音・本気と向き合う年商3億円の初代葱師が導く農業経営のメソッドとは ※今期予想

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今よりもっと高品質な作物を育てたい。もっと収入を得たい。市場で評価されたい。農業を生業(なりわい)にする人の多くは自分が目指す営農スタイルがあるはず。しかし、中にはその方法がわからず悩んでいる人もいることでしょう。そこで今回は悩める全ての農業人に独自のメソッドで希望の光を灯し続ける「ねぎびとカンパニー」社長の清水 寅(しみず・つよし)さんの活動を紹介。生産者の声に耳を傾け、共に課題解決に取り組むその背景には、日本の農業を本気で変える覚悟がありました。

追従する農家が続出。清水寅社長による現地セミナーが熱い!

4月、山形県天童市の「ねぎびとカンパニー」で行われたセミナーの様子。真剣にメモを取る参加者の姿が。

起業10年で今期年商3億円を見込む、1本1万円のネギ「モナリザ」の創出。これまでの農業の常識を覆し続けているのが山形県天童市の「ねぎびとカンパニー」代表取締役の清水 寅社長です。そのメソッドを吸収しようと今、全国の生産者が清水社長の元を訪れています。
2022年4月、埼玉県の農業資材店が約30名の生産者を集い開催された現地セミナーでは、圃場(ほじょう)見学の他、技術指導、土づくりのコツ、病害虫対策や経営に関することなど、さまざまな質問が寄せられました。

セミナーでは圃場見学のほか技術指導、データに基づいた経営計画の立て方など農家の悩みや課題解決に向けた講義が行われた。

一人ひとりの質問や疑問に真摯に向き合う清水社長。自身の経験によって語られるその内容には説得力があります。長年かけて確立した栽培技術や経営メソッドを惜しみなく伝授することは手の内をさらすことになり、ライバルが増えるだけでは?と、穿った(うがった)見方をしがちですが、清水社長にそんな邪念はありません。日本の農業のチカラと可能性を確信しているからこそ、生産者が抱える悩みや課題に本気で向き合い、解決へと導いています。その思いに共感する生産者の表情は真剣そのもの。時折笑顔が見えるセミナーは、大盛況のうちに終了しました。

セミナー参加者の中に、一人の若き青年の姿が。茨城県八千代町で13代続く「河口農園」の河口 武史(かわぐち・たけし)さんは、清水社長との出会いによって大きなターニングポイントを迎えることになりました。

管理機の手入れや刃の向き方など、細かい作業にも手間を惜しまない清水社長。指導を仰ぐ武史さんの表情は真剣そのもの。

貪るように読んだ著書「なぜネギ1本が1万円で売れるのか?」。農家だからこそわかる寅さんの「本気度」

歴史ある農家に生まれた武史さんは家業を継ぐために宇都宮大学農学部・農業経済学科で都市近郊型農業を学び、卒業後は家業の「河口農園」で就農。主にネギ、ナス、白菜を手がける同農園は関東平野の中心・茨城県八千代町に位置し、藩政時代から続く老舗の農家として首都圏の食糧供給を担っています。

「山武」を屋号に藩政時代から続く「河口農園」。13代目の武史さんは現在、父・博さんと共に経営にあたっている。

「市場では山武(河口農園の屋号)のネギが欲しいと仲買さんに指名してもらうこともあり、品質には自信はあったものの年によってバラつきがあったり、雇用や経営面の見直しもしたいと悩みは尽きることはありませんでした」

と、就農当時の悩みを振り返る武史さん。そんな時に出会った一冊がのちに自身のバイブルとなる清水社長の著書「なぜネギ1本が1万円で売れるのか?」です。貪るように一気に読み終えた武史さんは、すぐにSNSのDMを通じてコンタクトを取ることに成功。清水社長との出会いはどのような変化をもたらしたのでしょう。

「とても丁寧なDMだったよね」(清水社長)「返事をいただいた時は本当に嬉しかったです」(武史さん)

「寅(とら)さんの本には農家が本当に知りたいことが書かれていました。例えば管理機の刃の向き、緑肥の配合、水やり、土寄せ、土の落とし方に至るまでデータと実証に基づいた内容は、自分が求めていた“答え”そのものでした。農業は情熱や理想論だけではやっていけない現実に正面から向き合う寅さんの本気を感じました」

と、清水社長を「とらさん」と親しみを込めて呼ぶ武史さんは、栽培基準を明確にすべく、土壌や肥料の配合を分析、データ化を進めていました。清水社長との出会いによって手探りだった栽培基準が明確となり、土づくりの見直しに着手します。

「育苗箱の状態はそのまま畑に影響する」。清水社長のアドバイスを真剣に受け止める武史さん。

「出荷先は農協がメインでしたが、自分が経営に携わることを機に市場との直接取り引きを再開しました。市場は品質や箱詰めの仕方によって価格や信用に即影響するため、取り引きはとてもシビアです。規格をそろえ、きれいに箱詰めする調整作業はとても大変な作業で、スタッフが疲弊する姿を目の当たりにしたときは、自分の責任だと猛省しました」。

ネギの太さや長さなどをそろえて箱詰めをする調整時間はサイズや見た目の美しさを均一にすることがカギになります。つまり、調整は育苗の段階からすでに始まっていると言っても過言ではありません。武史さんは栽培技術、さらには経営のあり方を学ぶため、父・博さんと共にねぎびとカンパニーを訪ねることにしました。

農家は「ゴール」を知るべき。そのプロセスが技術力になる

一度まいたら収穫までもっていける化成肥料は、手軽さと作物を大きくするメリットがあります。しかし、長年の経験から感覚的に有機肥料の潜在能力を知っていた武史さんの父・博さんは化成肥料に加え、千葉県まで出向いてうずら糞を収集、粉砕して圃場にまいていました。

「父が使っていたこともあって、有機肥料に対する抵抗感はありませんでした。また、就農して間もないこともあり、化成肥料の即効性もまだよくわかっていなかったところも。固定概念がないこともあり、寅さんが実践する有機肥料栽培をやってみようと決めました」(武史さん)

      

武史さんが目指したのは市場で高値で取り引きされる2Lサイズのネギの安定収量です。「ネギのトンネル栽培は有機肥料だけでは難しい」とされた常識を武史さんは見事に覆し、有機肥料の圃場でL以上を10a当たり平均792箱、最高880箱も収穫することに成功しました。

「正直、有機肥料については半信半疑でした。『化成肥料では味はのらない!』と言い切る寅さんに対しても疑念がなかったと言えば嘘になります。でも、結果は一目瞭然。疑いで終わらせるのではなく、農業はやってみないとわからないことを身をもって実感しました」

苗や畑、生育状況を毎日撮影し、記録している武史さんは少しでも心配なことがあれば清水社長に連絡をしていたとのこと。熱心なその姿勢は、清水社長にはどのように映ったのでしょう。

       

「武史君のゴールは2Lサイズのネギを作ること。そのために必要だったのが有機肥料だったということです。農業はゴールにたどり着くまでのプロセスが大切です。ゴールを見据えていないままではやるべきことがわかりませんよね。ゴールに向かってやってきたプロセスが技術力になり、経験になります」

と、自身の経験から導き出したメソッドを話す清水社長は、武史さんの「聞く力」と自分の意見を出せることに農業人としての努力を感じると言葉を続けます。

「親子ではじめて天童市に来たときの武史君は“若くてイキの良い若者だな”、という印象です。自分の意見をしっかり持ち、それを臆することなく発言できるところにセンスを感じました。その上でわたしに意見を求め、話を聞き、自分の中で咀嚼(そしゃく)して答えを導き出しています。言われたことをそのままやるのではなく、まずは疑い、それを実際にやってみて答えを出す姿勢は、実は農業にはとても大切なんです」(清水社長)

仕事と作業は違う。経営者としてのアドバイスも

清水社長との出会いは栽培技術や土づくりのほか、経営のあり方にも変化をもたらしたと武史さんは話します。河口農園では中国やインドネシアからの外国人技能実習生を受け入れていますが、日々の業務の中で自分の気持ちが先走るあまり、相手に自分の基準を求めてしまいがちになっていました。その結果、仕事に対するモチベーションのギャップが生じ、作業効率の低下を招くことに。

栽培技術はもとより、これからの農業経営や日本の農業について語り合う清水社長と武史さん。

「寅さんから言われたのは『作業と仕事は違うよ』ということです。作業をしてもらうには、丁寧にやり方を教える必要がある。それが経営者の「仕事」だと教わりました。自分のペースで作業工程を決めるのではなく、できない人に合わせ、できるように作業スケジュールを立てる。なぜ、できないのではなく、できるようにすることが自分の仕事だと気づきました」(武史さん)

「どんな結果でも責任は全て経営者にある」。これは清水社長の経営理念です。ゆくゆくは父・博さんに代わって河口農園を継ぐ武史さんにとって、清水さんの存在は目標であり、同志となっていくことでしょう。

「50年農業をやってきましたが、寅さんの画期的なアイデアには本当に頭が下がります。相当勉強をされているんだと思います」(武史さんの父・博さん)。

「寅さんの経営計画は10年、30年ととても長いスパンで組まれています。その一つが経費です。豪快な面もある寅さんですが、一反あたりで細かく原価を計算していることには驚きました。物価の高騰に伴い、農業資材もその煽りを受け、一度価格が上がったものはそう簡単には下がりません。箱詰めをダンボールからコンテナに移行したり、育苗や肥料にかかる経費を定植の仕方を工夫することで抑えていたり、その努力と発想には本当に頭が下がります」

そう話す武史さんが清水社長のアドバイスのもと、実践しているのが株間5cm間隔にネギの苗を3本植える方法です。一般的に2本の苗を植えるところを3本にすることで経費を抑え、収量を増やす狙いがあります。

一般的に5cm間隔に2本の苗を定植するのに対し、3本を定植することで効率化と育苗費削減が可能に。

「2本から3本にすると育苗費を抑えることができます。ネギが細くなるのでは?と思われがちですが、そこを太くするのが技術力。当社ではさらに10cmに4本を定植し、育苗費50%削減に取り組んでいます。農業はどんぶり勘定では絶対だめ。売り上げが今ひとつ上がらないという生産者はまず、売上に対して原価(経費)がどれくらいかかっているかを数字に打ち出し、向き合うことを徹底してみてください。規模にかかわず、自分が経営者であることを自覚する必要があります」(清水社長)

栽培技術、販売方法、経営など旧態依然の農業を根本から見直し、改革に本気で取り組む清水社長。その原動力は「日本の農業の底力を知らしめたい」という思いです。自身が築いたメソッドをセミナーやメディアで広く共有し、悩める農業人を救いたいー。全国の生産者が清水社長の元に集うのも納得です。

「市場では常時、数万ケースの農作物が取り引きされ、消費者の元に届けられています。その中に埋もれるのではなく、『山武のネギが欲しい』と言われる高品質のネギを作ることが目標。寅さんの力だけでなく、自分も成長しながら挑戦していきたいです」と、力強く語る武史さん。

清水社長は今後も現地セミナーや圃場見学ツアーを受け入れ、武史さんのような“同志”と共に日本の農業の改革に取り組む方針です。
情熱や理想論ではない実績に基づいたその改革は、悩める農業人に「答え」を導き出してくれることでしょう。

現地セミナーや圃場見学ツアーの受け入れと共に、資材メーカーとのコラボなども計画中。清水社長の「農業改革」から今後も目が離せない!

【お問い合わせ】
ねぎびとカンパニー株式会社
〒994-0075
山形県天童市大字蔵増字宮田4389-1
TEL/FAX:023-665-4930

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