消費者への気配りもアワノメイガ対策も徹底したい JAいなばが日本一のハトムギ産地になるまでの歩みと思い|マイナビ農業

マイナビ農業TOP > 農業ニュース > 消費者への気配りもアワノメイガ対策も徹底したい JAいなばが日本一のハトムギ産地になるまでの歩みと思い

消費者への気配りもアワノメイガ対策も徹底したい JAいなばが日本一のハトムギ産地になるまでの歩みと思い

消費者への気配りもアワノメイガ対策も徹底したい JAいなばが日本一のハトムギ産地になるまでの歩みと思い

水稲の転作作物といえば、大豆や麦が代表格。でも、果たしてその選択はベストな答えなのでしょうか?今から15年前、小さな農地から”ハトムギ”の生産を始め、全国トップクラスの産地へと急成長した富山県小矢部市で、地域の農業経営に新たな活路を見いだしたみなさんにお話を伺いました。

わずか3軒の農家が始めたハトムギ生産 努力と工夫で全国一に

日本海側有数の米どころとして知られる富山県。
県西端の小矢部市と高岡市福岡町を管轄するJAいなば管内は、南北に流れる小矢部川流域に広々とした水田が広がる穀倉地帯です。コシヒカリの「メルヘン米」をはじめ、大豆、大麦などを栽培するほか、近年では全国一のハトムギ生産地へと急成長を遂げた地域です。

 width=600

JAいなば管内で昨年収穫されたハトムギは610トン。その9割は県外へ出荷されています

富山県でハトムギの生産が本格的に始まったのは平成16年。県西部の氷見市の中山間部で先進的に栽培が始まり、その後県内各地で作付けされるようになりました。

JAいなば管内では、平成19年に小矢部市内の農家3戸が小さな農地で栽培を始めたところ、全国の産地と比べて2倍以上の高収量を上げたことから、新たな土地利用型作物として市内全域に栽培が拡大。
わずか6年ほどで栽培面積、生産量ともに全国トップクラスのハトムギ生産地になったのです。

「土壌的な問題かもしれませんが、私の圃場は山沿いにあり、大豆などの転作作物ではなかなか収量が上がりませんでした。それで他に何か良いものがないかと考えていた時に薦められたのが、氷見市で栽培が始まっていたハトムギでした」(農事組合法人田川営農組合/代表理事 水上俊秀さん)

 width=600

農業に従事するまでは自動車関係の会社員だった水上俊秀さん。営農組合の代表として産地の課題に向き合います

JAいなばでは、高品質のハトムギをより多く生産するために、生産者を集めて栽培講習会や技術指導を行うなどして、産地を挙げてハトムギ生産の強化に取り組みました。

さらに、玄穀の状態で出荷するだけでなく、精白加工して出荷するために乾燥調製施設や加工施設も整備し、商品開発にも積極的に取り組んでいます。

環境の変化に伴うさまざまな課題も浮き彫りに 健康や美容をサポートするハトムギならではの難題

国内の主要産地として基盤を築く一方で、近年はさまざまな課題にも直面しています。
「ハトムギはあまり手がかからず、ある程度の収量が見込めるということで作り始めたのですが、そうは言っても突き詰めれば突き詰めるほど、当初は感じなかった難しさも感じています。連作障害や雑草の問題、気象や温暖化の影響など、10年ほど前と比べても環境の変化による影響が大きいですね」(水上さん)

ハトムギの播種は例年5月の田植えの後に行っています。播種から収穫までは135日かかるとされているものの、収穫時期はその年の気温や気象条件、台風などの自然災害にも左右され、収量や品質にも影響を及ぼします。比較的順調に生育した年でも収穫直前に台風などの被害に見舞われれば、その損害は計り知れません。

なかでも、厄介なのがアワノメイガなどの病害虫です。ハトムギやトウモロコシなどを好むアワノメイガは、茎の中に入り込んで植物の栄養を根こそぎ奪ってしまう害虫です。一度発生すると圃場全体が壊滅状態になりかねないため、防除は必要不可欠です。

「アワノメイガなどの害虫は、発生してから対処するようではもう手遅れ。虫が発生する前に防除剤を散布して被害を最小限に留めるように努めています」(いなば農業協同組合 営農指導課/林 信宏さん)

とはいえ、ハトムギといえば健康や美容をサポートする食品。消費者のことを考えると、薬剤の選択にあたっては慎重な判断が必要でした。
さまざまな試験を行った結果、JAいなばが採用したのは微生物殺虫剤の『サブリナフロアブル』。同剤は、環境負荷が少なく、チョウ目害虫の幼虫に高い効果を発揮するBT水和剤です。

 width=600

JAいなばが令和3年から採用したBT水和剤「サブリナフロアブル」。薬剤選びは、環境負荷の少ないものにこだわりました

「サブリナフロアブルに決めたのは、環境負荷が少なく、コストパフォーマンスも良かったからです。この地域では昨年度から使用していますが、今のところ大きな害虫被害に見舞われておらず、効果を実感しています」(林さん)

サブリナフロアブルは、JAS(日本農林規格)で定める有機農産物生産に使用でき、特別栽培農産物生産に使用した場合でも化学合成農薬としてカウントされません。
安心安全で高品質なハトムギにこだわるJAいなばの思いにまさしく合致する薬剤でした。

全国にハトムギの魅力を発信し、地域の農業を活性化したい

 width=600

水上さんが箱買いしているというはとむぎ茶から、うどん、クッキーなど手軽に楽しめるラインナップ

タンパク質やビタミン、ミネラルが豊富なハトムギは、健康や美容への関心の高まりが追い風となり、私たちの暮らしに身近な存在になりつつあります。

JAいなばは、健康や美容効果が期待されるハトムギをこれまで以上に広く普及させるために、商品開発にも積極的に取り組んできました。

 width=600

いなば農業協同組合 販売課 沼田拓弥さん

JAいなばの沼田拓弥さんは「ハトムギは無駄のない作物で、精白の過程で出るものもすべて使えるのが魅力です。一般的にはお茶のイメージが強いですが、私たちはご飯と一緒に炊いてハトムギの栄養をまるごと摂取する“はとむぎご飯”を推奨しています」と力を込めます。

このほか、ハトムギの成分を配合した化粧品やシリアルなど幅広い商品を開発し、オンラインショップや道の駅などで販売しています。

 width=600

沼田さんのおすすめ、はとむぎ精白粒。米と一緒に炊くと、ハトムギのビタミン、ミネラル、食物繊維が手軽に摂取できます

最後に、産地一体でハトムギ栽培に意欲を燃やすみなさんに、今後の展開をたずねると、
「作付面積・収量ともに全国一にはなりましたが、まだまだ知名度不足だと感じています。今後も販路拡大に努め、JAいなばのハトムギの魅力を全国に向けて広く発信していきます」(林さん)
「農業は気候変動などの影響が大きい業種です。あらゆる変化に対応できるように新しい品種の栽培にも挑戦して、品質・収量・収益を意識したやり方を考えていきたいです」(水上さん)
と意気込みは十分。

地域の農業の未来を切り拓くJAいなばの挑戦は、まだ始まったばかりです。

\ハトムギ商品はこちらからチェック/

取材協力

いなば農業協同組合
富山県小矢部市赤倉97
TEL:0766-67-8000

農事組合法人 田川営農組合
富山県小矢部市田川7317-2
TEL:0766-68-1762

お問い合せ

サブリナ普及会
【事務局】株式会社MMAG
〒103-0027 東京都中央区日本橋1-19-1日本橋ダイヤビルディング
TEL:03-5290-5855(代)
FAX:03-5290-5859

サンケイ化学株式会社
〒891-0122 鹿児島県鹿児島市南栄2丁目9
TEL:099-268-7588
FAX:099-269-6121

〒110-0005 東京都台東区上野7-6-11 第一下谷ビル3F
TEL:03-3845-7951
FAX:03-3845-7950

関連記事

タイアップ企画

公式SNS