常識を覆す!貿易会社が生んだ画期的なブルーベリー栽培システム
人工培地養液栽培システム『ブルーベリーバッグカルチャーシステム』は、1973年創業のオーシャン貿易株式会社が開発した。専用の培地や肥料、混入機、特許品種を組み合わせ、独自のノウハウを一貫して提供。代表取締役会長 米田多智夫氏が設立した同社は、日本初となるタスマニア牛のハラミの輸入に始まり、提携企業と取り組んだブランド鮭『オーロラサーモン』の開発など、売り手、買い手、世間の「三方よし」という理念の独創的なビジネスを展開している。
1年半で初収穫&プレオープン!農業未経験からの観光農園経営
茨城県つくば市のアオニサイファームは、2021年に導入した観光農園。代表の青木真矢氏はもともと東京でグラフィックデザインの仕事をしており、農業の経験は一切なかった。ただ義祖父が過去に芝生農家をしており、いつかその土地を活用したいと考えていたころに出会ったのが『ブルーベリーバッグカルチャーシステム』だ。
京都の観光農園の広報デザインをたまたま引き受けた際、その農園で導入されていたバッグ栽培を知り、一念発起して京都に移住。4年ほど京都で学んだ後に、つくば市にアオニサイファームを開園した。
ブルーベリーの生育には4年~5年ほど掛かるのが一般的だが、同システムは約2年で収
穫ができる。アオニサイファームでは、約1年半でプレオープンできる程度の収穫ができるようになった。これは、バッグ栽培だからこそ実現できるもの。肥料濃度やPH値の調整などの難しい作業を簡単にできブルーベリーの本来のおいしさを引き出せる。技術面はもちろん、時間的にも費用的にもコストを大幅に抑えられるのだ。
「潅水と施肥が全自動のため、空いた時間を有効活用できますし、手厚い栽培サポートがあるのでいつでも相談できるのはありがたいですね」と、青木氏は話す。「つくばコレクション」にも認定されたジャムはバッグ栽培で育てたブルーベリーを使用している。
アオニサイファームに併設されたカフェでは砂糖不使用のソースを使ったブルーベリーピザが1番人気だ。砂糖を使わなくてもしっかりとした甘さのソースに仕上がるのは、バッグ栽培で育てた果実だからこそ。この農園で初めてブルーベリーのおいしさに気付き、リピーターになっているというファンが多い。
そして、農園を軸にデザイナーという青木氏のキャリアを生かした情報発信もライフワークとなっている。ブルーベリーと農業からつくばを盛り上げたいと発足した「ワニナルプロジェクト」では、農家の地域コミュニティを作り、フリーペーパーの刊行やフェスの開催などあらゆるものを掛け合わせて農業の魅力をさまざまな方法で発信している。
青木氏は「つくば市は農業の魅力がたくさんある。もっと多くの人に、ブルーベリーとつくば市の農業の魅力を知っていただけるよう今後も発信したい」と展望を語った。
ブルーベリー農園経営のかたわら、カフェや発信プロジェクトなどのさまざまな取り組みが行えるのは、栽培管理が容易な『ブルーベリーバッグカルチャーシステム』ならではのメリットだ。他の事例では、地域の活性化、産地化、耕作放棄地対策、また収穫物が少なくなりがちな盛夏に副収入を得る手段として導入するケースもあるという。
栽培システムだけでなく、地域に合った品種の紹介など、全面的な支援体制もオーシャン貿易の強み。ぜひ一度、相談してみてはいかがだろうか?
商品名
ブルーベリー人工培地養液栽培システム『ブルーベリーバッグカルチャーシステム』
初期導入コストの目安:100万円~600万円(税込)
お問合せ
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著者:宮崎新之
撮影:荒金大介