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コガネムシの対策方法は?生態・被害・おすすめ殺虫剤など紹介

コガネムシの対策方法は?生態・被害・おすすめ殺虫剤など紹介

ガーデニングや農業において、コガネムシの被害に悩んでいる人は少なくありません。被害を放置しておくと拡大する一方なので、効果的な対策を講じることが大切です。そのための第一歩としては、まずコガネムシの生態やどのような被害をもたらすのかといった内容を理解することが重要でしょう。今回の記事では、コガネムシについての基礎知識を解説した上で、おすすめの殺虫剤を紹介します。

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コガネムシの生態は?

コガネムシは街中で見かけることも多い比較的身近な昆虫ですが、その生態について一般的に広く認知されている訳ではありません。
まずはコガネムシの生態について基本的な情報を整理しておきましょう。

生態および特徴

学術的に言うとコガネムシは甲虫目コガネムシ科の昆虫の1種で、広義には「コガネムシ科」に属するコガネムシ類の昆虫全般を指します。

本州から九州まで幅広いエリアに分布しており、北海道や沖縄など、特定の地域のみに生息する種類も確認されています。
幼虫期は地下30cm程度で越冬し、その後、成虫になります。成虫の体長は1〜3cm程度で丸みを帯びたシルエットです。
冬を越せない成虫の平均寿命は約1年、幼虫期を合わせても生涯の寿命は2年程度です。

基本的にコガネムシの成虫は広葉樹の葉を好んで食しますが、種類によっては農作物の葉を食べることもあります。また、幼虫は植物の根を食害するので注意が必要です。
なお、コガネムシ類には夜行性の種が多く明かりを頼りに移動することでも知られています。夜に街灯の周りをコガネムシが飛び回るのはこのためです。

種類について

一口にコガネムシと言ってもその種類は様々です。世界には約3万種類存在するとされていて、日本で確認されているのは約360種類です。

街中でもよく見かけるキレイな緑色のコガネムシは、単に「コガネムシ」という名前が付けられています。主な生息エリアは本州・四国・九州です。
比較的大型の種としては、腹部に生えた毛が特徴的で沖縄などにも生息する「アオドウガネ」や、身体が銅色で北海道から沖縄まで広く分布している「ドウガネブイブイ」などが挙げられます。
小型種は1.6cm前後で身体のカラーバリエーションが豊富な「ヒメコガネ」、1.3cm程度で茶色の羽を持つ「マメコガネ」などが有名です。

コガネムシが発生する時期

コガネムシは年1回発生しますが、種類ごとに発生する時期や期間が異なります。
越冬した幼虫は4~7月ごろにサナギとなり、羽化して成虫になります。成虫になった後は6月から9月にかけて精力的に活動するのが基本です。
産卵期は7〜9月ごろで卵は1週間程度でふ化します。この時期に孵化した幼虫は気温が低くなる10~11月ごろまで植物や農作物の根を食害し、以降は地中深くに潜って越冬します。
植物や農作物に被害が出るのは初夏から秋がメインと言えるでしょう。
なお、コガネムシの中でもマメコガネの活動期間は5〜10月と他の種に比べて長いので注意してください。

コガネムシの被害は?

意外に思われるかもしれませんが、コガネムシの被害は成虫期よりも幼虫期の方が大きいです。
成虫による被害の方が見た目で分かりやすいので気を取られがちですが、根本的な解決を目指すのであれば幼虫の被害にも目を向ける必要があるでしょう。
ここではコガネムシによる被害状況について詳しく掘り下げます。

被害のターゲットになりやすい植物・農作物

コガネムシの好物は種類によって異なるので、それぞれ被害に遭いやすいものを把握しておくと対応しやすくなるでしょう。
コガネムシのターゲットになる代表的なものは以下の通りです。

コガネムシの種類 ターゲットになりやすい植物・農作物
ドウガネブイブイ さつまいも、さといも、らっかせい、だいず、いちご、ピーマン等のトウガラシ類、芝
ヒメコガネ さついまも、らっかせい、だいず、ピーマン等のトウガラシ類、キウイフルーツ、バラ
マメコガネ だいず、ぶどう、キウイフルーツ、バラ
アカビロウドコガネ さつまいも、らっかせい、だいず
セマダラコガネ だいず、芝、バラ
その他 ブルーベリー、アサガオ、トマト、なす等

幼虫期の被害

コガネムシ類の幼虫は地中で植物の細い根を狙って食べるため、被害に遭った植物は十分な水分と養分を吸い上げることができなくなり栄養不足に陥ります「水切れ」と呼ばれるこの状態では、植物の葉がしおれたり変色したりといった症状が出るので注意深く観察してみてください。
水切れが長期間続くと最悪の場合植物が枯れてしまいます。栄養を補うために肥料を足しても結局のところ根が養分を吸い上げてくれないため、効果が期待できないどころか逆に根腐れの原因となるので要注意です。

また、植物を支える根が減少することで、植物が安定しなくなるというのも特徴的な症状と言えます。
植物を揺するとグラグラするといった状態は、地中にコガネムシ類の幼虫が潜んでいる可能性が高いでしょう。
さらに、秋に収穫するさつまいもなどのいも類の農作物においては、収穫する部位を直接食害されてしまうこともあります。

なお、コガネムシ類の幼虫は11月以降からサナギになるまでを地中深くで過ごし、活動が鈍くなります。このシーズンに入ると殺虫剤も効きにくくなるため、卵から孵化する時期などなるべく早い段階での対処が重要です。

成虫期の被害

コガネムシ類の成虫は食欲旺盛で、ターゲットになる植物の葉は葉脈以外食べ尽くされてしまうことも珍しくありません。
光合成できなくなった植物は枯れるのを待つだけになってしまうでしょう。
また、花が食べられるケースもあり、きれいに咲いた花が文字通り虫食い状態になってしまいます。

コガネムシ類の幼虫の対策方法は?

コガネムシ類は幼虫期にしっかり対策しておけば大きな被害を防ぐことができます。
ここでは効果的な対策方法についていくつかのパターンを見ていきましょう。

手作業で駆除をする

ガーデニングや農作業の最中にコガネムシ類の幼虫を発見したら、その場ですぐに駆除するように心がけましょう。
1匹いたら2匹、3匹といる可能性もあるので、注意してください。

植え替える

農薬を使用しない駆除方法としては、被害に遭った植物の植え替えというアプローチもあります。やや手間がかかる方法ですが、土の中に潜む幼虫を見逃す心配がないという点がメリットです。
植え替える場合は、まず養分を豊富に含んだ新しい土と肥料を用意してください。根の周りに付いた土は痩せこけていて植物本体を支えられない状態になっているため、熊手などを使って優しくかつしっかり取り除いてください。
次に、コガネムシに食べられた根を切り離し(切り戻し)、新しい根が生えやすいよう整えましょう。

農薬(殺虫剤)を使用する

「植物に症状が出始めているが幼虫を見つけられない」「広範囲なので手作業による駆除が難しい」といった場合は、コガネムシ類(コガネムシ類幼虫)に適用のある農薬(殺虫剤)を使用しましょう。
ネオニコチノイド系や、有機リン酸系の農薬が代表的ですが、即効性を期待する場合は有効成分として「ダイアジノン」を含む有機リン系の殺虫剤がおすすめでしょう。

コガネムシ類の幼虫におすすめの殺虫剤は「ダイアジノン粒剤5」

上記でも触れましたが、コガネムシ類の幼虫を駆除するのにおすすめの農薬(殺虫剤)としては「ダイアジノン粒剤5」が挙げられます。
ダイアジノン粒剤5は粒状の薬剤で、水で希釈することなくそのまま使用できるため扱いやすく、対応している作物は60種類以上というバリエーションの広さが特徴です。特に畑の常備剤として人気があります。
また、目的や用途に合わせて柔軟な使い方ができるという点も大きな魅力と言えるでしょう。
なお、ダイアジノン粒剤5は土壌中の幼虫に対して効果のある薬剤であり、葉を食害する成虫を駆除するには別の殺虫剤を使用する必要があります。

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ダイアジノン粒剤5に効果的なその他の害虫と作物は?

ダイアジノン粒剤5はコガネムシ類の幼虫以外の害虫にも有効性が確認されているため、ガーデニング愛好家農家から幅広い支持を得ています。
効果が期待できる害虫の一例、および対応している作物は次の通りです。

土壌害虫

地中で種子や根を食い荒らす土壌害虫は、被害状況や害虫の種類を特定するのが難しいため対応が遅れがちです。しかし、ダイアジノン粒剤5であれば、これ1つで多くの害虫を駆除することができます。
効果が期待できる土壌害虫は「ネキリムシ」「ケラ」「タネバエ」「キスジノミハムシ」などです。コガネムシ類の幼虫も土壌害虫に含まれます。

子実害虫

サヤや実に被害をおよぼす子実害虫は、特にマメ科の植物が標的にされやすいです。せっかく育て上げた作物を台無しにされる前に、早めの対応を心がけましょう。
ダイアジノン粒剤5で駆除できる主な子実害虫は「カメムシ」「マメシンクイガ」「フタスジヒメハムシ」「ダイズサヤタマバエ」「シロイチモジマダラメイガ」などです。

※子実害虫の防除には散布でお使いください

使用可能な作物

ダイアジノン粒剤5を使用可能な作物は幅広いため、ここではコガネムシによって被害がもたらされる可能性のある農作物を抜粋して列挙します。

代表的な使用可能な作物

  • かんしょ(サツマイモ)、ばれいしょ(じゃがいも)
  • 大根
  • キャベツ
  • レタス、非結球レタス
  • なす、トマト、ピーマン
  • ネギ、わけぎ、あさつき
  • なばな類
  • だいず、らっかせい
  • など

ダイアジノン粒剤5の使い方は?

ダイアジノン粒剤5の効果的な使い方は育てている作物によって異なりますが、有効成分であるダイアジノンには浸透移行性がなく根から作物に吸収されないため、害虫が居る場所へ処理するというのが基本です。
また、有効成分は土壌中微生物によって分解されるなどで減少していくため、ダイアジノン粒剤5が殺虫効果を発揮する期間は、使用後7~10日ほどです。そのため、決められた使用時期の範囲内で、害虫の発生時期に合わせて使用するのが上手な使い方になります。

なお、ダイアジノン粒剤5の殺虫効果は、
①害虫が薬剤を摂食する
②害虫が薬剤に接触する
③土壌中で有効成分がガス化してそのガスを害虫が吸入する、またはガスが害虫に付着する
のいずれかの経路で発揮されると考えられています。

なお、使用方法については、作物ごと、害虫ごとに定められているので、製品の紹介資料や製品の容器、メーカーのウェブサイト等でご確認ください。

コガネムシ幼虫類

サツマイモ(かんしょ)での上手な使い方
・5~6月の作付前に、ダイアジノン粒剤5を畑に全面処理し土壌とよく混和(全面土壌混和)します。越冬した幼虫から苗の根を守って、しっかり生育できるようにしましょう。
・夏の終わりから9月に掛けて、使用時期の収穫30日前までを守って、10日間隔で2回、作条処理して軽く覆土します。この時期に孵化したコガネムシ類の幼虫は非常に食欲が旺盛なため、ダイアジノン粒剤5を使用して、収穫前のサツマイモを幼虫からしっかり守って、きれいなサツマイモを収穫しましょう。
※全面処理とは、畝と畝間の両方を合わせた作物を植える区画全てに薬剤を処理する方法で、薬剤の使用量はその区画の面積で計算します。
※作条処理とは、作物の植えられている畝のみに薬剤を使用する方法で、薬剤の使用量は畝の面積のみで計算します。
※使用時期の「作付前」や「植付前」の「~前」とは、概ねその1週間前から直前までを指します。

いちごでの上手な使い方
・仮植床への植付時、あるいは本圃への定植時にダイアジノン粒剤5を全面散布して土壌とよく混和します。
※使用時期の「は種時」や「定植時」の「~時」とは、その前後24時間以内を指します。

タネバエ

タネバエは植物の種周辺に幼虫が集まるため、土壌のうね土を中心にダイアジノン粒剤5を散布し土壌と混和します。
幼虫は比較的地中の浅い位置で活動するため、混和時は深く掘り上げないように注意しましょう。家庭菜園などにおいては、レーキなどで数cm程度の深さで混和すると良いでしょう。
また、だいず、えだまめで収穫期前の被害を抑えたい場合は、収穫30日前までを守って、作条処理して軽く覆土しましょう。

ネキリムシ類

ネキリムシ類(カブラヤガ等のヤガ科害虫の幼虫)は、作物の出芽時に地表面を這って近づき茎の地際部を食害しかみ切るため、薬剤とよく接触するようにダイアジノン粒剤5を土壌表面に広く散布するか、または土壌全面に散布後にして深さ数cm程度に浅く混和するのが効果的な使い方です。
使用時期については作物ごとに異なるのでよく確認してください。
なお、予め周辺にある雑草を早めに除去しておくことで、ネキリムシ類の発生を抑え込む効果が期待できます。

農家の方でコガネムシ類幼虫の長期の防除を期待する場合には「ダイアジノンSLゾル」

ダイアジノン粒剤5と同じ有効成分である「ダイアジノン」をマイクロカプセル化して残効性と安全性を高めた薬剤で、水で希釈して土壌に散布し土壌混和で使用します。
コガネムシ類の幼虫が土壌中の有機物を食べるときに一緒に薬剤を取り込み、害虫の体内でカプセルが潰れて有効成分が放出されることで殺虫効果を示します。
1回の使用でコガネムシ類幼虫を長期間(3~6か月程度)の防除効果を期待できます。
使用可能な作物はダイアジノン粒剤5とは異なりますので、こちらから確認してください。

自力でも効果的なコガネムシ対策は可能!

比較的身近な存在であるコガネムシは、ガーデニングや農業の大敵でもあります。大切な植物・作物を守るためには、幼虫期の段階から早めの対策を講じることを心がけましょう。
農薬を使わない対策もいくつか挙げられますが、作業効率や効果を期待するのであれば安全面に配慮した農薬の使用がおすすめです。
特にダイアジノン粒剤5は幅広い作物や害虫に効果が確認されているので、積極的に活用してみてください。

ダイアジノン粒剤5の詳細はこちら

ダイアジノンSLゾルの詳細はこちら

【お問い合わせ】
日本化薬株式会社 アグロ事業部
電話:03-6731-5321(平日9:00〜17:30 ※土日、祝日、当社休業日を除く)

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