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広島県でも活躍中! 牧場経営を支える「酪農ヘルパー」の仕事とは?【広島県酪農業協同組合】

広島県でも活躍中! 牧場経営を支える「酪農ヘルパー」の仕事とは?【広島県酪農業協同組合】

豊かな自然に恵まれた「広島県」では、山間部を中心に大小の「牧場」が点在。乳牛を飼育し、おいしくて栄養価の高い牛乳・乳製品を主に中国地方に提供しています。私たちの食生活に欠かせない「酪農業」ですが、牛という生き物を世話するため、休みが取りづらいという課題も…。そんな酪農家を代行業務でサポートするのが「酪農ヘルパー」という仕事です。今回は、広島県酪農業協同組合からの業務委託で働く現役の酪農ヘルパーの方と、ヘルパー制度を利用している牧場経営者にお話を伺いました。

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酪農家に休日を! 広島県内全域の牧場に出向く酪農ヘルパー

広島県酪農業協同組合に加盟している県内の酪農家は95軒(2024年2月現在)。そのうちの約70軒が酪農ヘルパー制度を利用しているといいます。

広島県酪農業協同組合

酪農ヘルパーという仕事が普及した背景には、酪農業界全体が慢性的な人手不足で「酪農家が休日を取りづらい」という大きな課題を抱えているためです。例えば、冠婚葬祭などの予定が入ったり、病気やケガに見舞われたりしても、牛の健康管理やストレスのない環境づくりに不可欠な朝晩の給餌(餌やり)や搾乳(乳しぼり)、牛舎の掃除などは365日休むことができません。そこで、酪農ヘルパーが牧場に出向いて牛の世話を代行するヘルパー制度が各地で取り入れられるようになったのです。

広島県酪農業協同組合

広島県酪農業協同組合では、現在11名の酪農ヘルパー(職員1名/業務委託10名)が所属し、県内各地の牧場に足を運んでいます。酪農ヘルパーという仕事を選んだ方たちの前職は、同じ酪農業に携わっていた方や、農業をしていた方などが中心ですが、なかには異業種からの転職者もいるそうです。

酪農家の財産を扱う仕事。だからこそ責任もやりがいも大きい

酪農ヘルパー歴10年の山田千草さんは、もともと酪農家の生まれ。広島県の北西部・北広島町にあった牧場の後継者でしたが、父親を亡くしたことで家族経営が難しくなり、酪農ヘルパーという働き方を選びました。

広島県酪農業協同組合

作業中に牛が甘えてくることもあるそうで、たまらなく「カワイイ!」と感じるそうです

日々の業務は、酪農家からの依頼に沿って広島県酪農業協同組合がシフトを作成します。1~2名で県内各地の牧場に車で出向き、餌やり、搾乳、牛舎の掃除、子牛への哺乳を夕方(15~16時スタート)と翌朝(5~6時スタート)の各4時間ずつを1セットとして担当。前半の勤務が終了したらいったん帰宅、もしくは最寄りのホテルなどに宿泊し、日中の空いた時間は自由に過ごせます。

広島県酪農業協同組合

同じ酪農作業でも、牧場ごとに作業の段取りや導入している機械が違うため、初めて担当する酪農家とは事前に打ち合わせをしたり、先輩の酪農ヘルパーに指導してもらったりと、万全の態勢で臨みます。「月1回、酪農ヘルパー会議があるので、そこでの情報交換も役立っています」と話す山田さん。ご自身が実家の牧場を手伝っていた時にも酪農ヘルパーを活用しており、「酪農家はなかなか休めないと感じていましたし、酪農ヘルパーのありがたみもよく知っています。だから今は、各酪農家の飼育方法にできるだけ寄り添って、牛を大事に世話してあげたいと思うんです」と微笑みます。

広島県酪農業協同組合

酪農ヘルパーの仕事は、未経験の方でも可能なのか? と伺うと「移動や作業は1年くらいで慣れますよ。牛が好きという気持ちが第一です」と山田さん。経験の浅い方には必ずベテランのヘルパーが同行するので、現場で学びながら仕事に取り組むことができますし、酪農ヘルパー全国協会の研修会など、知識や技術を学ぶ機会もあるそうです。

酪農家のサポート役として働く山田さんですが、出役先の「日々の業務の流れをつなぐ立場」というプロ意識は忘れません。例えば、機械のちょっとしたトラブル、牛の体調面で気になったこと、分娩に立ち会った際は親牛と子牛の様子などを随時報告。酪農家の方が不在の時は、電話をかけたりメモを残したりするなど、細かな報告・連絡・相談を徹底しているといいます。

「酪農家の財産でもある牛を世話するのが私たちの仕事。責任重大だし、だからこそ、任せてもらっている、頼られているという大きなやりがいも感じています」と山田さん。作業が終わると「今日も無事に牛を返せた」という満足感に包まれるそうで、大好きな牛と関るために1年でも長く酪農ヘルパーの仕事を続けることが、山田さんのこれからの目標です。

酪農家にとっては「来てもらわないと困る」唯一無二の存在

東広島市の志和町にある「山延(やまのべ)牧場」は創業約70年。「自然の中で過ごして足腰を鍛えてほしい」と出産前の牛を近隣の牧草地に放つことが牧場のこだわりで、現在は3代目の山延伊久江さん(就農20年目)が、ご両親とともに乳牛43頭を飼育しています。また、酪農ヘルパーの利用歴も長く、広島県酪農業協同組合がヘルパー制度を整備してからは、月4~6回の頻度で利用しています。

広島県酪農業協同組合

「ヘルパーさんができるだけ働きやすい環境を提供していきたい」と話す山延さん

「地域の集まりがある時や、今は簿記の勉強時間を確保するためにヘルパーさんを依頼することが多いですね。もちろん、旅行や休暇、冠婚葬祭の時なども大いに助かりました。来てもらわないと困る存在ですね」と山延さん。

そんな山延さんが、酪農ヘルパーを利用する側として心がけているのは、餌の表を分かりやすく掲示するなど、作業環境を整えておくこと。また、出役してくれたヘルパーとのコミュニケーションにも心を配ります。「私は在宅で他の仕事をしていることが多いので、休憩時には一緒にお茶を飲んでいろんな話をするんですよ」とニッコリ。ご家族みんなが話好きで明るい山延さん一家。酪農ヘルパーにとっても、仕事がやりやすい環境に違いありません。

広島県酪農業協同組合

餌の量などをリストにして牛舎内に掲示。作業の確認に使っています

全国の酪農家が減りつつある今、酪農ヘルパーは個々の地道な力で日本の酪農業界を支えています。酪農ヘルパーという仕事に興味を持たれた方はもちろん、未経験だけど大好きな牛に関わる仕事をしたい方や、体を動かして働きたいなどの理想をお持ちの方は、まず一歩目を踏み出してみませんか。

広島県酪農業協同組合では「酪農ヘルパーインターンシップ」の参加者を随時募集しています。気軽にお問い合わせください。


 

広島県酪農業協同組合

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◆お問い合わせ

広島県酪農業協同組合
〒728-0023 広島県三次市東酒屋町306-65
TEL:0824-64-2071
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