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カボチャの品種22選を図解付きで分かりやすく解説【家庭菜園】

カボチャの品種22選を図解付きで分かりやすく解説【家庭菜園】

カボチャは、甘みとホクホク感が楽しめる人気の野菜で、家庭料理やお菓子作りに欠かせません。そんなカボチャには、西洋カボチャ、日本カボチャ、ペポカボチャの3つの種類があり、それぞれ異なる特徴や味わいがあります。本記事では、カボチャの基本情報から22種類の品種について、図解付きで分かりやすく解説します。

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カボチャって?

カボチャの特徴


カボチャは、ホクホクした食感と優しい甘みが魅力のウリ科の野菜です。煮物やスープはもちろん、お菓子作りなど幅広い料理で活用できます。また、栄養価も高く、β-カロテンやビタミンC、ビタミンEを豊富に含む健康的な食材です。
原産地はアメリカ大陸で、16世紀にポルトガル人によって日本にもたらされました。その名前は、寄港地のカンボジアに由来するとされています。また、南瓜(なんきん)や唐茄子(とうなす)なんて呼ばれることもあるんですよ。

カボチャの種類

カボチャの種類
  • 西洋カボチャ
  • 日本カボチャ
  • ペポカボチャ

カボチャには大きく分けて「西洋カボチャ」「日本カボチャ」「ペポカボチャ」の3種類があります。西洋カボチャは甘みが強くホクホクした食感が魅力で、味や食感が栗に似ていることから「栗カボチャ」と呼ばれることもあります。日本では最も流通量が多い品種です。一方、日本カボチャはねっとりとした舌触りで、特に煮物に適しています。ペポカボチャは観賞用としても人気があり、ハロウィンでおなじみのジャックオーランタンに使われることが多いです。ズッキーニもここに分類されます。

カボチャの旬の時期


一般的な国産のカボチャは10〜12月頃が旬の時期。収穫時期は6月~9月頃ですが、カボチャは収穫後に追熟させることで甘みが増すため、秋から冬にかけて出回る量が増え、おいしい時期になります。保存性も高く、丸ごとの場合は常温で2カ月程度保存可能。カットしたものは種とワタを取って冷蔵や冷凍保存をすると長持ちします。

カボチャの栽培方法


カボチャは初心者でも育てやすく、家庭菜園にぴったりの野菜です。種まきは春が適期で、ポットや直まきどちらでもOK! 日当たりが良い場所と水はけの良い土壌がカギです。種まき後は間引きをしながら元気な苗を1本立ちに育て、本葉が4~5枚になったら畑やプランターに定植します。広がるツルに対応するため、畑の場合は1株当たり1~2平方メートル、プランターの場合は幅60センチ以上の大型プランターを用意し、十分なスペースを確保しましょう。
成長に合わせて摘心や誘引を行い、ツルや葉の整理を忘れずに。受粉がうまくいかない場合は、朝の涼しい時間に人工授粉をしてみてください。収穫時期の目安は受粉から約45日後。果梗がコルク化したら完熟のサインです。

>>カボチャの育て方を詳しく知りたい人はこちら

西洋カボチャの品種11選

九重栗®(くじゅうくり)


九重栗は、濃い緑色の皮と、濃い黄色の果肉が特徴のハート形カボチャ。甘みが強く、ホクホクした食感が楽しめます。果皮が薄く柔らかいので、カットしやすく、皮ごとおいしく食べられるのがうれしいポイント。煮物やサラダ、グラタンなど幅広い料理で活躍する万能カボチャです。

えびす


えびすは適度なホクホク感としっとり感の絶妙なバランスが魅力で、スッキリとした甘さが特徴のカボチャです。果肉は濃い黄色で煮崩れしにくいので、煮物やスープなど、幅広い料理に使える万能カボチャとして長年愛されています。初心者からプロまで安心して栽培できる人気品種です。

みやこ


みやこは濃緑色の皮と鮮やかな橙色の果肉が特徴のカボチャです。果実は1.2~1.8キログラムの大きさで、甘みが強くホクホクとした食感が魅力です。
側枝が少なく、手間がかからない省力型の品種なので、栽培初心者にもおすすめです。煮物や天ぷら、サラダなど幅広い料理でその濃厚な風味を楽しめます。

坊ちゃん


坊ちゃんは、重さ500g前後の手のひらサイズが可愛らしいミニカボチャです。甘みが強くホクホクとした食感が楽しめます。栄養価が高く、特にβカロテンが豊富。丸ごと調理しやすいサイズで、グラタンやプリンなどの器としても使える万能さも魅力です。
濃い緑色の皮の「坊ちゃん」に加え、オレンジ色の皮をした「赤い坊ちゃん」、白色の皮の「白い坊ちゃん」の3種類があります。

ロロン


ロロンは、ラグビーボールのようなユニークな形と、約2キログラムの大玉サイズが特徴のカボチャです。濃緑色の皮にちらし斑が入り、果肉はキメ細かく滑らかな舌触り。上品な甘さとホクホクとした食感が魅力で、スープやコロッケはもちろん、ペースト状にしてスイーツに使うのにもぴったりです。
「消費者にもっとカボチャを食べてほしい」という育成者の「ロマン」と、「マロン(栗)」のような食味を持つことから「ロロン」と名付けられました。甘みを生かした料理でそのおいしさを存分に楽しめますよ。

宿儺(すくな)かぼちゃ


宿儺かぼちゃは岐阜県高山市の伝統野菜で、細長いヘチマのような形と薄い灰緑色のすべすべした皮が特徴です。果肉は濃い黄色で甘みが強く、ホクホクした食感が楽しめます。皮が薄く扱いやすいので、煮物や天ぷらだけでなくスイーツにも最適です。
両面宿儺とは、約1600年前、丹生川出生の豪族で地方開発の先駆者として土地を拓き、民を守ることに一身を賭けた人物といわれています。その伝説にちなみ、両面宿儺のように人々に親しまれる野菜になってほしいと名付けられました。

夢味(ゆめみ)


夢味は、美しい白皮と栗のような食感が魅力の西洋カボチャです。甘みが強く、ホクホクとした食感で食味が抜群。重さは1.8キログラム程度できれいな果実がそろいます。日持ち性に優れ、長期保存も可能。葉が大きく栽培力も強いですが、着果が安定しており育てやすい品種です。

雪化粧


雪化粧は白い皮の西洋カボチャで、果皮が白っぽいグレー、重さは2.3kg前後と大きめが特徴です。ホクホク感が強く、煮物や天ぷらでも煮崩れしない安定した食感が魅力です。皮は硬めですが加熱すれば食べやすく、濃いオレンジ色の果肉が料理を彩ります。

白爵(はくしゃく)


白爵は、白い皮とメロンのような甘い香りが特徴の西洋カボチャの一種です。北海道や新潟などの寒冷地で栽培され、収穫後に熟成させると甘みが増し、ホクホクとした食感に仕上がります。
ハート型の果実は約2キログラムと大きいですが、煮崩れしにくいため煮物に最適です。長期保存が可能で、夏に収穫したものを年明けまでおいしく楽しめます。

打木早生赤栗


打木早生赤皮栗は、その鮮やかなオレンジ色から朱色の果皮が特徴的で、形は丸みを帯び、ヘタが飛び出して玉ねぎのようなシルエットが印象的です。
果肉はしっとりとして優しい甘味があり、煮物やスープにぴったり。また、ホクホクとした食感の品種もあり、サラダや素揚げにも最適です。

コリンキー


コリンキーは鮮やかなレモン色の果皮が美しい生食用のカボチャです。サラダカボチャと呼ばれることもあり、皮が柔らかく包丁で切りやすいのが特徴。クセがなく、コリコリとした食感でサラダや浅漬けにぴったりです。未熟な状態で収穫するため皮ごと食べられ、シャキシャキした歯触りが楽しめます。水分が多く、ズッキーニやキュウリに似た味わいで、加熱してもおいしくいただけます。

日本カボチャの品種7選

黒皮かぼちゃ


黒皮かぼちゃは宮崎県を代表する伝統野菜で、日向かぼちゃとも呼ばれます。艶やかな黒い皮が特徴で、滑らかな果肉は煮崩れしにくいため、煮物に最適です。上品な甘みとさっぱりとした味わいが魅力で、日本料理の最高級素材として京都でも高く評価されています。
見た目もコロンと可愛らしく、皮ごとおいしく食べられるため、幅広い料理に活用できます。

会津早生菊南瓜


会津早生菊南瓜は、江戸時代から福島県会津地方で栽培されてきた伝統的な日本カボチャです。特徴的な菊座型の形状と、果皮に蛇紋模様が美しく、見た目もユニーク。しっとりした果肉は甘みは控えめですが、煮物にすると風味が引き立ち、日本カボチャならではの味わいが楽しめます。収穫期は7月中旬〜8月中旬で、夏至カボチャとも呼ばれています。
会津早生菊南瓜のような形状のカボチャは、その断面の見た目から「菊座カボチャ」と呼ばれることもあります。

鹿ヶ谷(ししがたに)かぼちゃ


鹿ヶ谷かぼちゃは、京都の伝統野菜で、ひょうたん型のユニークな形が特徴です。江戸時代に津軽から京都に持ち込まれたかぼちゃが突然変異を起こし、現在の形状に至ったとされています。果肉は緻密で水分が多く、しっとりした食感が魅力です。淡白な味わいで、だしを効かせた煮物や天ぷらに最適。煮崩れしにくいので日本料理にぴったりのカボチャです。

鶴首かぼちゃ


鶴首かぼちゃは、その名の通りツルの首のように細長い形が特徴的な日本伝統のカボチャです。果皮は淡いオレンジ色や緑色で、切ると鮮やかなオレンジ色の果肉が現れます。甘みが非常に強く、繊維が少ないため滑らかな舌触りが楽しめます。
ねっとりした食感の果肉は、ポタージュやサラダに最適。種が下部に集中しており、調理の手間が少ないのも魅力です。

バターナッツ


バターナッツは、ひょうたんのようなユニークな形と滑らかなベージュ色の皮が特徴的なカボチャです。果肉は鮮やかなオレンジ色で、上部は水分が多くあっさりした味わい、下部は種が詰まっていて甘みが強く、ねっとりとした食感が楽しめます。
原産地はアメリカですが、植物分類学上は日本カボチャに分類されます。

島かぼちゃ


島かぼちゃは、沖縄の在来品種でチンクワーとも呼ばれる日本カボチャの一種です。皮は黄色や緑色で表面が滑らか、果肉はオレンジ色で水分が多く、ねっとりした食感が特徴です。
甘みは控えめであっさりしており、煮物やスープ、炒め物など幅広い料理に活用できます。

万次郎(まんじろう)カボチャ


万次郎カボチャは、高知県で生まれた品種で、1987年に発表されたロングセラーのカボチャです。ラグビーボールのような楕円形で、淡緑色の斑点が特徴的。果肉はオレンジ色でしっとりしており、甘みが強く濃厚な味わいが魅力です。
また、糖度は最大で24度にも達し、ポタージュやスイーツにぴったりな品種です。

ペポカボチャの品種4選

金糸瓜(キンシウリ / そうめんカボチャ)


金糸瓜は、茹でると果肉が糸状にほぐれるユニークな野菜です。その見た目からそうめんカボチャやスパゲッティ・スカッシュ(スパゲッティカボチャ)とも呼ばれ、シャキシャキとした食感が特徴的。
低カロリーで、カリウムが豊富なため、ダイエット中の人にもぴったりです。

テーブルクイーン


テーブルクイーンは、ペポカボチャの一種で、直径6~7cmほどの可愛らしいミニカボチャです。皮ごと種まで食べられるのが特徴で、ズッキーニのように炒めたり、中をくり抜いて肉詰めにしたりと多彩な調理が楽しめます。加熱するとほんのりとうもろこしのような香りが立ち、シャキシャキと柔らかい食感に、かすかな甘みが魅力です。オーナメントにもなる美しい姿と優れた味わいからテーブルクイーンと呼ばれています。

プッチィーニ


プッチィーニは、サカタのタネが品種登録したミニカボチャで、可愛らしい見た目と手のひらサイズが特徴です。黄橙色の皮にオレンジ色の縦縞模様が入り、200~300グラム程度と小ぶりながら甘味が強く、ややねっとりした食感が魅力です。皮が薄く、電子レンジで数分加熱するだけで簡単に調理可能です。

ズッキーニ


ズッキーニは、ウリ科カボチャ属の野菜で、イタリア語で小さなカボチャを意味します。見た目はきゅうりに似ていますが、淡白でほのかな甘みと苦みがあり、さまざまな料理に使いやすいのが魅力です。皮が柔らかくそのまま食べられるため、炒め物やスープ、サラダなど幅広いレシピに活用できます。

>>ズッキーニの種類と品種を図解付きで分かりやすく解説

>>農家が教えるズッキーニの育て方

まとめ

カボチャは、西洋カボチャ、日本カボチャ、ペポカボチャと3種類に分かれ、それぞれに個性豊かな品種がそろっています。ホクホクしたものからねっとりしたものまで、料理や用途に合わせて選ぶ楽しさも魅力のひとつです。また、栄養価も高く、保存性にも優れているため、家庭菜園や日常の食卓に取り入れやすい野菜です。本記事を参考に、お気に入りのカボチャを見つけて、ぜひさまざまな料理に挑戦してみてください。

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