農家が教えるズッキーニの育て方 初心者も簡単! 支柱立てと栽培方法のコツ

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連載企画:農家が教える栽培方法

農家が教えるズッキーニの育て方 初心者も簡単! 支柱立てと栽培方法のコツ
最終更新日:2020年03月09日

ズッキーニは、比較的最近家庭菜園での栽培が増えてきた野菜です。
そのためまだまだ一般的に手に入る品種も多くなく、日本の気候に合った栽培の仕方というものが確立されていないのが現状でしょう。
しかし、調理用途も幅広く、栽培自体も易しい部類に属する品目ですので気軽に試してみてください。

ズッキーニのタネまき

ズッキーニは比較的種からでも育てやすい品目ですので、種からの栽培をおすすめします。
とはいえ発芽適温は25℃くらいなので、長く収穫するためには、2月下旬にはポットに種まきをしてビニール等で保温してあげないといけません。
直接畑にまく場合は、4月中旬以降になります。4月播種(はしゅ)でも充分収穫に至るのですが、収穫できる期間は少し短くなります。

ズッキーニの育て方

種はおおよそ1センチ程埋め込みます

ポットに一粒ずつまいて、しっかり水やりします。芽がでるまでは毎日、発芽してからも土が乾かないように水やりを心がけましょう。

ズッキーニの土づくり 畑の準備

ズッキーニの露地栽培では、収穫できる量に対してスペースが多くとられます。一株あたり1メートルくらいの間隔が必要なので苗の本数を考慮して畑を準備しましょう。
植え付け2週間前には1平方メートルあたり堆肥(たいひ)20リットル、石灰100グラムを土に混和しておき、1週間前には化成肥料を50グラム投与して畝を立てておきましょう。

ズッキーニの植え付け

ズッキーニの育て方

ズッキーニの植え付けは4月下旬以降、遅霜の恐れがなくなってから行います。
最初は間が空きすぎているように感じるでしょうが、80センチ~1メートル程度の株間を確保して植え付けます。
肥料袋などであんどんを作っておくと、初期の生育が旺盛になり、アブラムシが寄り付きにくくなるなど、手間がかかること以外は良いことずくめですので、家庭菜園の場合はぜひやってみましょう。

ズッキーニの支柱の立て方

ズッキーニは浅根性で、強風により倒れやすいのが難点です。せっかく順調に育っていたのに、ある日突風で一瞬にしてダメになってしまうのを避けるためにも、支柱をすることをおすすめします。

仕立て方はいくつかありますが、初めて栽培する人はこちらの二本立てる形で十分でしょう。

ズッキーニの育て方

長く収穫するための仕立てではありませんが、10本ほど収穫してやめる程度であればこちらで問題ありません。
ただし、長期収穫を目指すのであれば、以下の仕立てをオススメします。

ズッキーニの育て方

このタイプであれば長く収穫し続けて、上に上に伸ばしてとり続けることができます。
ズッキーニは株のすぐ近くに支柱を立てると果実が支柱に当たって傷ついてしまうので、このように20~30センチ程度離れた位置に立てた支柱に葉柄を結びつけるような仕立て方になってきます。

ズッキーニの授粉

ズッキーニは虫が豊富にいる時期であれば、授粉作業をしなくても十分収穫することが可能です。しかし、栽培初期のまだ虫が少ない時期や、確実に量を確保したい場合は人工授粉が必要になります。

雄花を採取して、花びらを外すと授粉しやすくなります。雄花と雌花の違いは、花の根元にズッキーニの赤ちゃんがついているかどうかで、一目で判断できます。

ズッキーニの授粉

そして、あらわになった雄花をできるだけ早朝に(遅くとも午前10:00くらいまでに)ちょんちょんと雌花に触れさせてあげれば確実に受粉します。
雄花は花びらが開き始める頃にならないと、花粉が出てきません。未熟な雄しべで授粉してもうまくいかないので、雄しべに指先で触れてみて黄色い花粉が付着するかどうかを一度試してから授粉作業をおこないましょう。

ズッキーニの収穫

ズッキーニは大きくなりすぎない20センチ以下で収穫した方が本来の食味を発揮することができます。太りだすと肥大が早いので、早めにハサミで切り取りましょう。
あとは、ただただ収穫をし続けるだけでも一株10本くらいはとることができます。

ズッキーニの長期収穫

摘花

病害虫防除をしっかりできていれば、ズッキーニは長く収穫し続けることも可能です。
はじめての栽培の場合はおすすめしませんが、もっとたくさんとりたい場合は、雌花の一番花~三番花は花が咲く前に摘花してしまい、株全体の勢いを優先します。

わき芽かき

品種によって出やすいもの、出にくいものとありますが、伸びてくるわき芽を切除して主枝が強く伸びるように仕立てます。

摘葉

収穫が終わった果実より下位の葉は適宜切り落としていきます。黄化した葉が残っていることのないように葉を切ってしまいましょう。しかし、ズッキーニの葉は大きく、一度にたくさん切ってしまうとダメージが大きいので、葉柄の角度が90度より下がったタイミングで少しずつ切除しましょう。

ズッキーニの育て方

矢印の色は葉の勢い(元気度)。赤→オレンジ→黄→青の順に勢いがなくなり、青のように下を向いたものから切り落とす

追肥

2番目の雌花が咲いた頃に1回目の追肥をします。一株当たりスプーン1杯を株元から20センチ離れた位置に与えます。以降2週間に1回のぺースで追肥をおこないます。
花が小さくなってきたら肥料が足りないサインです。すこし量を増やしたり、タイミングを早くしましょう。
花があまり咲かず、咲いても落ちてしまうようで、葉は青々しく茂っているようでしたら肥料のやり過ぎですので、追肥は控えましょう。

よくある相談と病害虫防除

ズッキーニの果実が変形している、腐ってしまう

果実の先だけが太っていたり、逆に細くなっていたり、また大きくなっていたのに途中でしおれるようなときは、ほとんどの原因は受粉の失敗によるものです。人工授粉を心がけましょう。

アブラムシ

ズッキーニはアブラムシの好物です。大量発生すると手が付けられないので、定植時にアドマイヤー1粒剤をまいておいたり、チェス顆粒水和剤などで対応します。少数であればホームセンターにある粘着性の天然薬剤でも対応できます。
アブラムシは、虫そのものの食害よりも、それによって媒介される凶悪なウイルス病が問題になりますので、しっかり対応しましょう。

うどんこ病

ウリ科の宿命、うどんこ病は、葉に白い粉が付着する病気です。高温多湿条件で増殖します。ダコニール1000やトップジンM水和剤などの手に入りやすい農薬でも対応できるので、早めの防除を心がけましょう。

以上がズッキーニの栽培です。まだまだ高級な野菜ですので、自分で育てるメリットの大きい作物です。調理の幅がぐんと広がる万能野菜の収穫を楽しんでみませんか。

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