契約農家とともに現場を駆ける、フィールドパーソンの存在

加工用トマト。業務用国産100%ケチャップ/ピューレや、国産100%ジュースに使用されています
カゴメのフィールドパーソンとは、生産者とともに加工用トマト栽培を進める現場担当者のことです。年間の栽培計画から定植、収穫、出荷に至るまで、農家の営農を総合的に支援しています。
「生産者と二人三脚で歩むサポーターです。一緒に良いトマトをつくり、農業に関する相談にも乗りながら、加工用トマトの栽培を長く続けていただけるよう支援するのが仕事です」と、東北エリアを担当する林恵理子さんは話します。

カゴメ株式会社 林恵理子さん
林さんが担当するのは岩手・宮城・山形の3県で、約40名の契約農家と日々連絡を取り合っています。
「一人ひとりに寄り添い、現場の力を高めていくことがフィールドパーソンの使命」と語る林さん。圃場で一緒に作業したり、地域農業の将来を語り合うこともあります。
現在、南は九州から北は北海道までの各地域で、林さんを含め約9名のフィールドパーソンが活動しています。それぞれの得意分野を活かして情報交換し、気象や病害虫、最新の栽培技術を共有しながら、より良いトマトづくりを支える体制が整っています。
国産トマトの需要拡大、契約栽培のメリット

機械による収穫の効率化も、加工用トマトの契約栽培の魅力です
カゴメといえば、国産トマトの栽培と加工で120年以上の歴史をもつ企業です。
「世界でもトマト栽培は盛んですが、国産の加工用トマトはまだまだニッチな領域。だからこそ、今後の可能性を感じています」と林さんは語ります。
近年は健康志向からトマトジュースの需要が拡大し、国産原料への信頼感も高まっています。特にジュース向けの国内加工用トマトは全て契約農家によって育てられており、新たに取り組む生産者が求められています。
加工用トマト契約栽培の魅力は、安定した収益と始めやすさにあります。
まず、市場価格に左右されず、あらかじめ決めた価格で全量を買い取るため、収益を見通しやすいこと。次に、一般的な露地園芸で必要な農機で始められ、収穫したトマトはカゴメが用意するコンテナで翌日までに回収されるため、予冷や出荷調整も不要です。さらに、栽培期間が短く、夏場の収入源にもなります。そして、フィールドパーソンによる支援。初めて加工用トマトに取り組んでも、専門指導員の伴走で安心して始められると好評を得ています。

支柱を使わず、地に這わせるように育てます
カゴメではものづくりの理念に「畑は第一の工場」という理念を掲げています。
「生産者の方もカゴメと志を共にする仲間です。『昨年よりおいしいトマトができた』『全国に届くのがうれしい』という声をいただくたびに、同じ目標を共有していると感じます」と林さん。一杯のトマトジュースは、生産者と企業が築いてきた確かな関わりから生まれているのです。
米価高騰や気候変動…。変わり続ける契約栽培の持続性
水稲などの機械収穫栽培の転作作物として拡大してきた加工用トマトですが、近年の気候変動や米価高騰の影響により、新規参入に二の足を踏む生産者も少なくありません。それでもなお、加工用トマトが選ばれ続けるのには理由があります。
東北や北関東では、水稲一本の経営から脱却し、複数作物で収益を確保したいという考えから加工用トマトへの取り組みが加速しました。
「米価が乱高下するなかで安定した収益を確保したい」という声は多く、加工用トマトはその解決策のひとつとして支持されています。繁忙期が重ならないため、水稲経営と並行して導入できるのも利点です。近年では、米や大豆との輪作体系に加工用トマトを組み込む事例もあります。

ハウス栽培に比べコストをかけずに規模拡大ができます
気候変動への対応も進んでいます。カゴメは約7,500種のトマト遺伝資源を保有し、その中から耐暑性や病害抵抗性の高い品種を選抜。また、栽培技術を体系化した管理マニュアルをもとに、生産者とともに試験栽培や資材検証を重ねています。
「環境は変えられませんが、栽培品種や技術でリスクを下げる手助けができます」と林さんは力を込めます。
カゴメの契約栽培では、フィールドパーソンが生産者と年間の栽培計画を立て、結果を振り返りながら翌年の改善につなげるPDCAを回して収益性を高めています。この伴走型サポートにより、新規参入者も安心して挑戦し、数十アールから始めて年々規模を拡大しています。
いま、加工用トマトは、農業経営に柔軟性と持続性をもたらす作物として、地域の期待を集めています。

フィールドパーソンが各生産者に寄り添い、サポートします
ともに挑む仲間、熱き「トマト野郎」たち
加工用トマトの現場では、トマト栽培に真摯に取り組む生産者を、敬意を込めて「トマト野郎」と呼ぶ文化があります。フィールドパーソンが生産者同士をつなぎ、圃場見学会や意見交換の場を設けることで、互いに刺激を受けながら収量アップを目指しています。
宮城県加美町の早坂内装株式会社は、内装業を営みながら農業に取り組む法人です。経営の多角化を図る中、水稲とリンゴに加え、3年前に加工用トマトの生産を開始。
「米とリンゴだけでは収穫時期が秋以降に偏り、価格変動も大きい」と語るのは農業部門を担当する眞坂豊さん。経営リスク分散を目的にカゴメとの契約栽培を選びました。

早坂内装株式会社 眞坂豊さん
良質な黒ボク土の圃場で、従業員と家族がローテーションで管理。地域のみなさまと協力しながら、機械貸与を活用して栽培を進めています。
「露地栽培で広い面積を効率的に管理でき、機械化で作業期間も短縮。売り先の心配がなく、サポート体制が充実しているので安心です。加工用トマトの栽培は面白く、他の契約農家との縁もやりがいにつながっています」と言葉を続けます。
気候変動に対しては、雨不足には補助的に潅水を行い、排水対策を徹底。収穫機に扇風機を設置するなど高温下での作業環境の改善にも取り組んでいます。
「カゴメの指導を受け、基本を忠実に守ることで収量を落とさず乗り切れています」。初年度こそ不安があったものの、3年間で収量は安定して増加しています。
目標は、宮城県の最高収量7.6トンの壁を越えること。
「安定継続と高収量を両立させ、地域で栽培者を増やし、協力しながら宮城県の加工用トマトを盛り上げたい」と意気込みます。

苗の定植作業
カゴメでは、ともに加工用トマトを育てる仲間「トマト野郎」を募集しています。農業経営や地域農業の可能性を広げる挑戦に加わってみませんか。
募集要項
| 詳細 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | ・夏場の収入を確保し、年間収入の安定化を図りたい方 ・将来的に、栽培規模1㌶以上を目指す方 ・排水性の良い圃場を保有している方 ・転作作物を探している方 |
| 募集エリア | 群馬県、茨城県、栃木県、宮城県、山形県、岩手県 |
| 募集時期 | 26年度より栽培希望の方は3月上旬までにご連絡ください。 契約に関するご相談は通年受け付けております。 |
| 募集人数 | 定員に達した場合は、お断りする可能性がありますので予めご了承ください。 |
| お問い合わせ | カゴメ株式会社 生産調達本部 野菜原料部 受付担当:薄井、阿久津 TEL:0287-36-6598 営業時間:10:00~15:00(土日祝は除く。お問い合わせ内容を確認し、後日担当者よりご連絡します) |
















