熱い注目を集める最新のスマート農業機器。その中で大きな存在感を示したFJDynamics
FJDynamics(エフジェイダイナミクス)は、農業・建設・測量・草刈りなどの分野で活用されるロボティクス技術を開発し、世界各地の研究開発・運営拠点を通じて、デジタル化・自動化・脱炭素化を推進しながら、より良い未来の実現を目指すグローバル企業です。自動操舵システムが代表製品です。2017年に創業し、日本では2020年から販売を開始しました。担い手不足が課題となっている日本の農業では、農業機械を使いこなす熟練の技術を持った生産者も年々減少しています。新たに人を採用しても、複雑で専門の技術を必要とする農業機械の操縦は、訓練に長い時間が必要。そこで注目されているのが、自動運転や自動操舵を実現する機器・技術なのです。ただ、すでに所有している機器に加えて新たに自動運転技術を備えたトラクターなどの機械を購入するには、大きな資金が必要となり、導入ハードルが高いのが現実。一方で、FJDynamicsの自動操舵システムは、既存の農業機械に装着するだけ。価格は新規購入と比べて安価なのはもちろん、大きな改造も必要なく、導入しやすいのが特長です。
現在、自動操舵システムを中心として、数多くの関連製品を販売しているFJDynamics。その中から、自動操舵の効果を相乗的に向上させてくれる製品を、最新の自動操舵システムの特長と合わせて、FJDynamicsのCOO兼ゼネラルマネージャーのスパーキー(Sparky.Qin)さんに紹介してもらいました。

2027年に向けて製品が充実!日本の農業のためにローカライズされたFJDynamicsの製品の実力
1 FJD AT2 ULTRA 自動操舵システム

2027年に発売予定の自動操舵システムの新製品が『AT2 ULTRA』。主力商品『AT2』シリーズの後継機で、中・大型トラクター向けに開発された最上位モデルの自動操舵システムです。他社含め、自動操舵システムでは最大級の16インチの画面が最大の特長。処理速度も既存システムに比べて大幅に向上しており、トラクターが走行するガイダンスライン・車両情報・作業機データや作業進捗、周囲の映像などを自由にカスタマイズし、マルチウィンドウで同時に表示することができます。また、インターネットにつないで、ブラウジングや動画視聴なども可能。作業データのダウンロード・アップロードもできます。有線カメラや他カメラなどを複数接続することができるので、播種や散布、収穫など作業の様子や周囲の状況を目視で確認しながら実働データと照らし合わせて作業する、といったことが容易に行えます。
日本で発売されている多数のトラクターへの導入が可能となっているのも、「スマート農業はローカライズありきの技術」と考えているFJDynamicsならでは。大規模農場はもちろん、数ha規模の中小規模の生産者さまにも、メリットが大きいのが自動操舵システムです。狭小や変形している圃場でも、登録しておいたガイダンスライン通りに効率よく作業を進めることができます。
2 FJD AL02 RTK/Max 自動レベラーシステム

AL02 Maxはより高度な管理・作業が可能となる2027年発売予定の新製品です。
レベラーシステムは、その名の通り「圃場の高低差をならして平らにする」ためのシステム。GNSS衛星の測位信号を、FJDynamicsの基地局からの補正情報などで補正するRTK方式で使用し、均平精度±2.5cm(条件により変動)を実現しています。また、切土・盛土の比率を正確に把握できるので、効率よく整地できるのはもちろん、燃料消費量と作業時間の節約に貢献します。圃場を均平化すれば、灌漑用水が均一に分配できるほか、水の流出や停滞も防げ、作物の健全な生育を実現できます。
均平化だけでなく傾斜を作ることもできます。水田以外では水はけのために微妙な傾斜をつけた方が栽培に有利になることがあります。簡単な設定で圃場形状に合わせて勾配をつけることができ、より高度な水管理を実現し、収量最大化に貢献できます。
またAL02の新機能として、後述するFieldFusionを介して、ドローンの測量データと連携させることができるようになりました。ドローンで取得した測量データを所定の形式に変換し、均平作業用のデータとしてAL02に連携することで、測量から整地までの作業をよりスムーズに進められます。
3 FieldFusion

FMSから名称を変更したFieldFusionは、農場管理システム。
FieldFusionを導入することで、このシステムが核となって、FJDynamicsの全製品を一元管理することができます。相乗的に効率が向上し、より大きなメリットを感じていただけるはずです。
FieldFusionの具体的な機能は
・圃場・境界管理
境界線や重要地点を登録できるなど、圃場情報を一元管理。作業計画・結果のレポート作成などができます。
・ガイダンスラインとスマート経路計画
自動操舵やレベリングのための効率的な経路を、圃場データを見ながら作成できます。効率的なラインを作成しておけば、実作業の無駄が大きく省け、省力化が実現します。
・リアルモニタリング
スマートフォンやPCで、現地にいなくても圃場の状況を把握できます。農機の現在位置、速度、走行経路などの作業進捗をリアルタイムでチェック可能。
・作業レポート
当社の機器の多くの作業を追跡可能です。レポート作成も容易で、コスト管理や作業証明などに活用できます。
これらの機能を使えば、整地から収穫までをFieldFusionで一元管理することができます。ヨーロッパではすでに1万人以上の生産者に選ばれた、自動操舵システムと並ぶFJDynamicsを代表する製品です。
いまこそ導入すべき理由とは?FJDynamicsの製品が開く、日本農業の未来への道

海外では大きな評価を受けているFJDynamicsの製品。では、日本では実際どのように活用され、評価されているのでしょうか。日本の総代理店の販売担当である株式会社FAGの菊地厚志さんにお話をお聞きしました。
菊地さんは、全国の生産者を訪ねてFJDynamics製品の使い方をレクチャーしているほか、生産者からの意見を吸い上げ、FJDynamicsのローカライズに活かしているそうです。その菊地さんが「いまこそ日本全国でFJDynamicsの製品が営農に大きく貢献できるタイミング」と話します。
「日本の農業は担い手が減少しています。基幹的農業従事者は直近25年間で56.8%減少し、現在は約104万人になりました。さらに今後20年で30万人まで減ると言われています。現在の平均年齢は約68歳。一方で作物への品質要求の向上や多品目栽培化、農作業の技術革新もあり、複雑で多岐にわたる作業が増え、労働時間も延びる傾向です。省力化が可能な自動操舵などの技術の導入は、生産者が生き残るためのカギと言えるのです」
自動操舵やレベリングのシステムがあれば、経験の有無にかかわらず同じ作業ができます。さらに、作業の効率が上がり省力化も実現するため、耕起や播種で省けた時間を他の農作業に使うことができます。
「FJDynamicsは製品を充実させています。中でも中小規模の生産者さんにも導入してもらいやすい価格帯の製品が増えているんです。実際、FJDynamicsの出荷台数はこの1年で大幅に伸びました。さらに、これまでは北海道がメインでしたが、本州での販売台数が上回ったのです。おかげで、オリジナルの基地局の設置数も伸び、ほぼ日本全国をカバーできる状態に。政府の補助金や税制支援も充実しているため、いまが最も導入ハードルが低い時期と言っても過言ではないですね」
さらに菊地さんは、米の価格の変動などへの対応にも、FJDynamicsの機器が貢献できるといいます。昨今、米価が乱高下し、2026年は県によっては栽培コストが売価を上回り、作るほど赤字という状態のエリアも。そのため水田を休耕させたり離農する米農家が急増しています。一方で、ばれいしょやタマネギなど野菜は高価格で推移している作物が多くあるのです。
「畑作でもレベラーシステムが大きな力を発揮します。AL02がドローン測量に対応し、高低差マップの作成がぐっと容易になりました。さらに勾配が簡単かつ効率的に作れるので、整地を迅速に完了させ、畑作への対応を行うことができるのです」
また、マルチの展張・播種・畝立てなどは自動操舵で実施することが可能。自動操舵を導入することで、作業が大幅に省力化できるため、導入効果が大きい、と菊地さんは話します。

すでにFJDynamicsの製品を導入した生産者からの声を聞くと、規模や経営形態を問わず、導入するメリットが大きいことを実感できたという菊地さん。
「ハンドルを握らなくていいので、作業の状況に集中して確認できて品質が上がったという声や、自動操舵なので他の作業や休憩ができるという声も。作成した経路に沿って運転されるため、新人にも任せやすいという話もありました。誰がやっても条間が揃うので、その後の作業も楽になるというメリットもあります。たくさんの方から『導入して良かった』という感想と『もうナシの状態には戻れない』という感想をいただいています」

そう話す菊地さんは、改めて「いまこそが導入に最適」といいます。

「FieldFusionでFJDynamicsの製品が一元管理できる。これはとても大きい。正直に言えば、自動操舵は競合と大きな機能差があるわけではありません。でもその他製品と合わせてひとつのシステムで管理できるようになったので、データを活用してあらゆる農作業をもっと楽にできる。そして均一に栽培でき、収量も拡大できる。社会の動向とも合わせて、本当にいまがFJDynamicsの製品を導入するもっとも良い時期だと思います」
これからの農業の持続性を高めるためには必須になるスマート農業用機械。なかでも既存製品に簡単に装着できる自動操舵やレベリングのシステムは、すぐに大きなメリットを享受できるものの代表格。水稲・畑作、規模を問わず、検討する価値のある製品と言えるでしょう。















