捨てる摘果を使った新たな可能性。加工専売品による利益の改善を。 – マイナビ農業

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生産者の試み

捨てる摘果を使った新たな可能性。加工専売品による利益の改善を。

捨てる摘果を使った新たな可能性。加工専売品による利益の改善を。

2017年08月01日

森山さんが考える、リンゴ農家の未来について、全3回でお送りします。第2回は、加工品の必要性を強く感じたエピソードや、実際に作っている商品についてお届けします。

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日本のリンゴ生産方法発祥の地で知られる青森県弘前市。その地で先祖代々続くリンゴ農園を経営する森山聡彦(もりやまとしひこ)さん。リンゴの生産プロセスを可視化するためのツール「ADAM(アダム)」の開発や、加工専売品の生産に取り組んでいます。森山さんが考える、リンゴ農家の未来について、全3回でお送りします。第2回は、加工品の必要性を強く感じたエピソードや、実際に作っている商品についてお届けします。

加工品の可能性

リンゴ農家の経営を改善するために、加工専用品を作ることが重要だと考えています。ほとんどの農家は、基本的に生で販売するためにリンゴを作り、見た目が悪かったり傷がついて農協に出せないものだけを加工用に回します。私たちもリンゴジュースを作っていました。しかし、加工用は買取価格は低く、生で販売するためにかけた生産コストに見合いません。「ゼロよりはましだから販売する」といった雰囲気さえあります。

そう聞くと、加工品では儲からないように聞こえますが、はじめから加工用に作れば生産コストを下げられます。リンゴの場合、味だけではなく見た目を良くするために行う作業がいくつかあります。例えば、リンゴをまんべんなく赤くするために余計な葉を取る作業がありますが、加工用であれば必要ありません。この作業をなくすと約3割のコストをカットでき、加工用に販売しても若干の黒字が見込めます。

丹精込めて作ったリンゴが全く売れない

加工専用品を作らなければと本気で感じたのは、雹害(ひょうがい)でリンゴが全部やられてしまった年のことです。6月の雹害により、ほとんどの実に傷がついてしまいました。大きな傷があるリンゴは農協に出荷できません。それでも、業界主導で「諦めないで頑張ろう」という趣旨のキャンペーンが行われ、例年と同じように丹精込めて作りました。

その結果、傷がついているとはいえ、味はほとんど変わらないリンゴができました。しかし、規格外ということで、農協には買ってもらえませんでした。結果、ほとんどを加工用に回すことになり、20キロ入りのリンゴ箱が1箱50円にしかなりませんでした。しかも、同じ境遇のリンゴ農家が多すぎて、加工会社も仕入れを制限し、大量の余ったリンゴが周囲に捨てられるような状況でした。

本当は、雹害によって実に傷がついた時に、無駄なコストをかけないために生産をやめればよかったのです。

この一件で、それまでと同じやり方をしていたら、リスクが大き過ぎて、法人として継続させるのは難しいと痛感しました。雹害や台風などの自然災害からは逃れられません。しかし、もりやま園のように人手を借りなければならない規模の法人では、従業員の給料が支払えなくなってしまえば潰れてしまいます。法人としてやる以上は、何かしらリスクを回避する工夫が必要だと感じました。

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