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高架下で育てた野菜を一流ホテル注目の品へ「東京メトロの野菜作り」販路開拓法

高架下で育てた野菜を一流ホテル注目の品へ「東京メトロの野菜作り」販路開拓法

2017年08月01日

東京メトロの新規プロジェクト“とうきょうサラダ”。高架下の遊休地を活用して育てられた野菜が、ブランドとして評価されるまでにどのような取り組みがあったのでしょうか。“東京メトロが作った野菜”という話題性に加えて、おいしさはもちろん、安心・安全な野菜という付加価値に魅力を感じてくれたパートナーとは? 東京メトロ・事業開発本部にお話をうかがいしました。

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写真提供:東京メトロ

東京メトロ東西線の西葛西駅から葛西駅間の高架下で育てられた野菜“とうきょうサラダ”。プロジェクトメンバー全員が農業未経験というところからスタートし、徹底した管理と熱意の元、商品化にまでこぎつけました。しかし、まだまだ大きな課題が残っていました。販路をどうやって開拓するかということです。

当初は売れなかった野菜がなぜ、“とうきょうサラダ”というブランドとして知られるようになったのか、東京メトロ・事業開発本部の高原麗美(たかはられみ)さんと柴崎遼太(しばさきりょうた)さんにお話しをうかがいました。

関連記事:東京メトロが野菜作り!? 高架下の野菜工場で育った「とうきょうサラダ」

「なかなか売れない」から、ホテルをターゲットに販路を開拓

──どのようにして販路を開拓されたのですか。
高原さん 最初は、西葛西周辺のお店に毎日のように電話をかけて売り込みをしていました。「東京メトロが水耕栽培で野菜を作っています」とお話しすると、興味を持ってくださるのですが、なかなか購入までにはたどり着かなくて。

水耕栽培は設備に費用がかかっているので、価格が露地野菜に比べて割高になってしまうのです。なので話は聞いてくれても、値段の折り合いがつかずに購入までには至らないのです。

それで、発想を変えなければと考え、マーケティングの結果たどりついたのがホテルへのアプローチでした。“東京メトロが作った野菜”という話題性に加えて、商品の付加価値に魅力を感じていただけるのではないかと思ったのです。

具体的には、ホテルでは異物混入に非常に敏感です。そのため異物混入の心配がほとんどないという水耕栽培野菜の特長がニーズに合うのではないかと考えました。そして実際にいくつかのホテルで採用が決まりました。今では、「お互いに宣伝し合って、相乗効果を出して行こう」と、一緒にPRに取り組んでいるホテルもあります。

柴崎さん それにホテルは、大量に仕入れていただけるのでとてもありがたいです。配送も自分たちでやっているので、一カ所で大量に買っていただければ配送の効率も良いので私たちも助かります。

高原さん 最初の頃は車もありませんでしたからね。

シェフとのコミュニケーションで野菜が日々進化

──ホテルからはどのような評価をいただいていますか。
柴崎さん 品質に関してはご好評をいただいています。何より品質が良くないと買っていただけないと思っています。あとは、入荷量と価格が安定しているのは重宝されています。
“とうきょうサラダ”は室内の水耕栽培で、種を植えてから何日後に収穫できるか決まっているので、収穫時期や収穫量がある程度コントロールできます。

またシェフと直接コミュニケーションが取れることがとてもありがたいです。社員が直接野菜をお届けするのですが、その時にいろいろとご要望をいただけています。これまで「この時期に手に入らない野菜を作って欲しい」「価格が高騰している野菜を作って欲しい」「この野菜が年中買えたら助かる」などといった声をいただき、野菜作りに反映してきました。

高原さん ホテルの声を受けて、品種の選定も進めています。今栽培している野菜は緑色のものが多めですが、ホテルでは見た目が華やかな野菜が喜ばれるので、赤など色味のある品種を増やしています。

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