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牛肉文化も多様性の時代「土佐あかうし」ブランド誕生のストーリー【ファームジャーニー:高知県】

牛肉文化も多様性の時代「土佐あかうし」ブランド誕生のストーリー【ファームジャーニー:高知県】

2017年08月15日

昨今のグルメ界で注目されているのが赤身肉です。そんな赤身肉ブームを受けて年々評価が高まっているのが、高知県でのみ飼育されている「土佐あかうし」です。かつて飼育数が激減した、高知県での和牛飼育の歴史と、土佐あかうし誕生についてご紹介します。

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「土佐あかうし」ブランド誕生のストーリー

「土佐あかうし」。高知県が誇る、日本でも飼育頭数が少ない、希少な肉用牛です。 かつて、県内で最も多く飼育されていた和牛でしたが、流通のニーズに翻弄され、その数は激減。そこで、平成21年に土佐和牛ブランド推進協議会が「土佐あかうし」ブランドを立ち上げ、平成24年に地域団体商標に登録されました。以降その取り組みが功を奏し、飼育数も増加に転じています。

高知県における、和牛の歴史と土佐あかうしブランド誕生までのストーリーを追いかけました。

関連記事:赤身肉の旨味が光る「土佐あかうし」改良の戦略とは【ファームジャーニー:高知県】

土佐あかうしの特長

「土佐あかうし」ブランド誕生のストーリー

写真提供:山口信吾さん

日本の肉用牛である和牛には、黒毛和種、褐毛(あかげ)和種、日本短角種、無角和種の4種類があり、それぞれのルーツや改良過程が異なります。

黒毛和種の飼育は全国で行われており、農林水産省が平成29年7月に発表した統計(※1)によると、現在日本で飼育されている和牛は全部で166万4,000頭。そのうち黒毛和種は161万8,000頭と、97%もの大部分を占めています。

一方、黒毛以外の和牛は頭数も少なく、産地も限定されることから、地方限定品種とも言われています。褐毛和種は2万1,000頭と、わずか1.3%にすぎません。褐毛和種は、さらに熊本系と高知系に分類され、前者は熊本県を中心に北海道などで飼われ、後者は高知県でのみ飼育され、「土佐あかうし」は褐毛和種高知系に該当します。

土佐あかうしのルーツは明治初頭、褐色の牛のこだわり選抜改良から始まります。昭和30年代後半以降、役用から肉用へ転換が進み、産肉能力を主体とした改良が進められ、現在の褐毛和種高知系が出来上がりました。

土佐あかうしの特長は、青い空や牧草によく映える褐色の被毛。目元と鼻、蹄だけは黒い毛色を持ちます。性格は人懐こく、好奇心が旺盛、じっとしているとそばに寄ってきてペロンと舐めてきたり、愛嬌があります。真っ黒な目と長いまつ毛がとりわけ愛らしく、初めて見る方が「かわいい!」と声を上げることもしばしば。牧場を訪れる方は、その魅力に心を奪われてしまいます。

味の特長は、赤身とサシのバランスの良さにあり、独特の味を持つ赤身は、28ヶ月齢程度まで肥育されることでグルタミン酸やアラニンなど、旨みや甘みを感じるアミノ酸が豊富になります。サシと言われる霜降りは、入りすぎず適度な量。黒毛和種の融点は25℃から33℃なのに対し、土佐あかうしは26℃と低く、さらにサシの目が細かいことから、キレの良い独特の風味を生み出します。

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