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遊牧舎 秦牧場のブタがシェフに選ばれる理由【ファームジャーニー :北海道十勝】

遊牧舎 秦牧場のブタがシェフに選ばれる理由【ファームジャーニー :北海道十勝】

2017年08月14日

北海道十勝で、放牧しながら豚を育てるスタイルを実践しているのが、遊牧舎 秦牧場です。「遊ぶた」の愛称をもつ、この豚肉を好んで料理に採用しているレストランシェフに、なぜ遊ぶたを選んだのかお聞きしました。

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ワイナリー&レストラン「Fermier(フェルミエ)」外観
ワイナリー&レストラン「Fermier(フェルミエ)」外観

遊牧舎 秦牧場で放牧養豚されている「遊ぶた(あそぶた)(※記事リンク)」は、新潟市のワイナリー&レストラン「Fermier(フェルミエ)」で、ワインと絶妙なマリアージュを楽しめる食材として採用されています。なぜ「遊ぶた」がこだわりのあるレストランに選ばれるのか。シェフが食材を選ぶ観点から探ってみました。

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シェフが食材にこだわる理由、食材の選び方とは

坂井祐介シェフ。遊ぶたの熟成ロース肉を手に
坂井祐介シェフ。遊ぶたの熟成ロース肉を手に

新潟市にあるワイナリー&レストラン「Fermier(フェルミエ)」のシェフ坂井祐介(さかいゆうすけ)さんは、自家製ワインと合う最高の料理を追求しています。そのために、「生産者とのコミュニケーションは、互いをよく知り、信頼関係を深めるために必要」と言います。食材を選ぶときには、可能な限り生産者のこと、土地のことなど背景を知るように心がけています。また、自社のワインと調和し、引き立てあう素材を選び抜き、丁寧に料理することを信条としています。

坂井さんと遊ぶたの出会いは衝撃的なものでした。一般的に流通する豚の肩ロースよりも何倍も大きくカットされた遊ぶたのブロック肉に、「こんな豚肉、見たことない!」と大興奮したといいます。遊ぶたは、成熟した味わいを引き出すため、一般的なブタよりじっくり時間をかけて大きく育てます。そのため、ブロック肉も必然的に大きくなるのです。

「一般的な豚肉は、柔らかいけれど水っぽく、その分旨みが薄いと感じていました。しかし、遊ぶたの肉は繊維が細かく、新鮮で水っぽさがなく、旨みの凝縮感がありました。脂も密度が濃く、口どけもいいですね」

フェルミエのワインに合う豚肉をずっと探していたという坂井さんは、遊ぶたのポテンシャルに惚れ込み、レストランで使う食材として採用しました。

プロならではの遊ぶたの調理法

坂井さんは「遊ぶたの肉と脂の旨みを楽しむには、ロース肉を焼くのがふさわしい」と、ロティ(ロースト)という調理法を採用しています。ロティとは、オーブンでじっくり火を通す焼き方です。

遊ぶたのロース肉を高温の薪釜の中に入れ、時々休ませながら、じっくりと火を入れていきます
画像提供:Fermier(フェルミエ)

遊ぶたのロース肉を高温の薪釜の中に入れ、時々休ませながら、じっくりと火を入れていきます。こうして、美しいバラ色の「遊ぶたロース肉のロティ 赤ワインソース」が出来上がります。

「香り、旨味、口どけがいいので、それを活かすために、下準備は塩のみでコショウはしません。ソースはスターアニス(八角)で少しだけ香りをつけました」

遊ぶたロース肉のロティ 赤ワインソース
遊ぶたロース肉のロティ 赤ワインソース

「遊ぶたは放牧豚でよく動いているということもあり、肉質がしっかりしているので、火を入れる感覚が他の豚肉とは違う。筋肉が発達しているから部位ごとの火の入りの差もある。そのため、調理にはとても気を使います。少しでも気をぬくと、最高のタイミングを逃してしまいます」

手間ひまがかかったぶん、おいしさも抜群だと坂井さんは言います。遊ぶたの肩ロースも、大きく固い肉質なので下処理に手間がかかるのですが、やはり味がいいので時間をかけて丁寧に調理をするそうです。

「肩ロースはジビエのような野性味もあり、ブロックも大きく、肉本来のおいしさを感じてもらえる部位だと思います。しかし、筋が固くなりやすい傾向があるので、下漬けをして低温調理をしてから、少量の出汁を入れて蒸し焼きにするポワレという調理をしてお出ししています」

自分たちも「農家(Fermier)」だからこそ、生産者の思いに共感

「Fermier(フェルミエ)」とは、フランス語で農家の意味。それを冠したワイナリー&レストランだからこそ、生産者と向き合い、こだわりのワインや料理を提供しています。フェルミエの(ほんだ ゆき)さんは、「自分たちも農家である」という自覚をもって、「Fermier(フェルミエ)」を運営しています。

自社渾身のアルバリーニョのワインをテイスティングする本多さん
自社渾身のアルバリーニョのワインをテイスティングする本多さん

「フェルミエでは、生産者が愛情を注いで育て上げた食材を使用しています。良い食材は、料理のインスピレーションを湧き上がらせてくれるのです」

本多さんは、生産者がこだわりを持って丁寧に育てた食材を前にしたとき、シェフの目の輝きが変わるといいます。「シェフの坂井さんは、遊ぶたを始め素晴らしい食材に出会ったときには、本当に楽しそうにレシピを考え、料理をします。その瞬間に立ち会えることが私の喜びですし、坂井さんと一緒にメニューを考える時間をとても大事にしています」

坂井さんと本多さんで作り上げた遊ぶたの料理に感動して質問をするお客様も多いそう。遊ぶたがお客様とお店のコミュニケーションツールになっているのです。

「不思議なことですけれど、人の思いが乗った一皿は、いきいきとした表情を見せてくれます。原点である食材に込められた生産者の方の愛情があるからこそ、それを受け取り、私たちの思いを乗せ、お客様の感動につながるのではないかと思っています」と本多さん。

遊ぶたは、お客様へのホスピタリティ溢れるおもてなしの源泉として、フェルミエに欠かせない存在になっているようです。

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Fermier(フェルミエ)

住所:新潟県新潟市西蒲区越前浜4501
電話:0256-70-2646
営業日時:火曜日のみ11時~17時(ラストオーダー16時)、不定休
http://fermier.jp/
https://www.facebook.com/fermier.winery/
※写真提供:フェルミエ、まぎぃ

遊牧舎 秦牧場

住所:北海道中川郡幕別町忠類明和140番地
電話:01558-8-3033
https://www.yubokusha.jp/

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