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京野菜の代表的な種類とは

京野菜の代表的な種類とは

2017年10月22日

古くから愛され、日本の歴史の中で大切に育まれてきた京の伝統野菜「京野菜」。現存する京の伝統野菜のなかで有名なものをいくつかご紹介します。

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古くから愛されてきた京の伝統野菜。昭和63年に伝統野菜の定義が定められ、現在37品目が現存し、2品種が絶滅しています。さらに京の伝統野菜に準じるものとして3種類があります。

絶滅した京の伝統野菜

絶滅した伝統野菜は郡大根、東寺蕪の2種類です。京野菜は1970年代後半頃から、核家族化などの社会の移り変わりによって消費が減少し、一時期絶滅の危機がありました。郡大根は、第二次世界大戦中に栽培が途絶えたとされています。東寺蕪は、千枚漬けの材料に用いられていましたが、他のカブの普及によって衰退し、絶滅しました。現在は生産者と行政とが一体となってブランド力を押し上げ、伝統野菜として認定を受けた現存野菜の生産量は回復してきています。

次に、現存する京の伝統野菜のなかでも有名なものをいくつかご紹介します。

【関連記事はこちら!】伝統野菜「京野菜」の歴史と成り立ち

みず菜(京みず菜)

関東の水菜と区別するため「京みず菜」と呼ばれることもあります。元来は初秋に種をまき、1株が3 kgから4kgほどの大株になるまで育てて出荷されていました。大株で出荷されていた頃の用途は、煮物や漬け物などで鯨肉と煮込んだ「ハリハリ鍋」が代表的な食べ方でした。近年のように子株で流通させるようになってからは、煮物や鍋物、浅漬けはもちろん、おひたしやサラダの具材などに利用されています。

水分の蒸散が激しいので、早めに使い切るのがポイントです。

壬生菜(みぶな)

壬生菜は水菜の一種で、自然交雑によってできた変種だといわれています。葉先がヘラのような丸味を帯びていて柔らかく、水菜よりもほろ苦く独特の香りがあります。こちらも3kg程度の大株で出荷し、漬け物の材料として利用されてきました。近年は、みず菜と同様に子株での流通が始まり、浅漬けやサラダなどに利用されるようになっています。旬は12月から翌3月頃までです。

賀茂(かも)なす

ナスの女王とも呼ばれる賀茂なす。このナスは直径12 cmから15cmの大型の丸いナスで、黒に近い濃い紫色が特徴です。皮が柔らかく、肉質がよくしまっており油との相性がよいので加熱すると、とろりとした食感になります。煮崩れしにくいので煮物や田楽によく利用され、京漬け物の「しば漬け」では、この賀茂なすが利用されています。出回り時期は5月の下旬から9月の下旬です。

京山科(きょうやましな)なす

電球の形をしたナスで、柔らかく水分が多いのが特徴です。皮が薄く劣化が早いので、購入後はすぐに調理します。漬け物や煮物にしてもおいしいナスですが、煮物や焼き物にしても楽しむことができます。

市場には6月上旬から9月に出回ります。紫色が濃く、つやと光沢があるもの、ガクが張っているものが鮮度の高いものです。

鹿ヶ谷(ししがたに)かぼちゃ

ひょうたん型のユニークな形をしたカボチャで、江戸時代に東北から持ち帰った種を鹿ヶ谷地区で栽培したことに由来する名前です。高さ20cm、重さ3kg前後の粘質で煮崩れしにくいカボチャのため、主に煮物谷天ぷらに利用されます。種は全体に入っているのではなく、ひょうたん型の下の部分に入っています。

九条ねぎ

とても甘みのあるネギで、緑色の部分を食べます。葉の内側にぬめりが多く、甘さと柔らかさがあります。名前は、京都の九条辺りで栽培されていたことに由来します。古来より親しまれてきた野菜の一つです。種をまいてから収穫までに1年以上の生育期間が必要ですが、その分、葉が長くて太くなります。近年は薬味ネギとしての利用が増え、薬味ネギ同様の細い葉の状態で出荷する栽培法も増えています。

伝統的な栽培方法で育てると、11月から翌2月が最も風味のよい頃とされています。

伏見とうがらし

京都の伏見で栽培されている唐辛子の一種で、甘味種に分類されます。旬は6月から9月頃で、とうがらしの中でも細長く、20cmほどまで大きくなるものもあるといわれています。辛みがなく子どもでも食べることができ、ビタミンCやカルシウムを多く含みます。焼いたり天ぷらにしたりする他、熟して赤くなったものを調理の彩りに利用することがあります。葉も佃煮にして食べられており、その佃煮は「きごしょう」と呼ばれています。

聖護院だいこん

形が丸く肉質がとても柔らかいダイコンです。煮崩れしにくく甘味のあるダイコンで、主に煮物に利用され、皮を厚くむくと甘みが引き立ちます。水分が多いため、ダイコンおろしにはむいていません。旬は11月中旬頃から翌1月頃中旬頃までです。

聖護院かぶ

国内最大級のカブで、直径15 cmから20cm、1.5kgから5kg近くにもなります。食物繊維が少ないため、肉質がとてもなめらかです。かぶら蒸しに利用されるほか、千枚漬けの材料としても利用されます。調理の菜は、思い切って皮を厚くむいて面取りをすると煮崩れしにくくなります。

万願寺とうがらし

万願寺とうがらしは、京の伝統野菜に準じるものに分類されています。全長15cm程の大きさながら肉厚で柔らかく、甘みがあるトウガラシの一種です。種が少ないため食べやすく、人気があります。基本的には甘い品種なのですが、希に辛いものがありますので、辛さを避けたいときは白いワタを取り除くとよいでしょう。旬の時期は6月中旬から8月中旬で、京都の夏を代表する野菜です。

堀川ごぼう

長さが50cmほどの極太のごぼうで、直径が6 cmから9cm、重さが1kgほどになります。肉質が柔らかく、芯は空洞です。味がしみやすく、そのまま煮物にするほか、すり身やひき肉を詰めて煮込むのが一般的な調理法です。煮物にする前に、お湯に米ぬかをいれたもので半日ほど煮て、竹串が通るくらいになるまで下茹ですると臭みが抜けます。下茹で後、ぬか臭さを抜くには数時間水にさらすとよいでしょう。

京たけのこ

孟宗竹を長岡京市寂照院に植えたのが始まりで、圃場に稲わらを敷き詰めて、その上に土を盛った中で育ちます。京都府南部で収穫された象牙色の「シロコ」と呼ばれるタケノコは、最高級品とされています。京たけのこは白くて柔らかく、吸い物や木の芽和え、煮炊き、天ぷら、タケノコご飯など、色の白さを活かした料理に幅広く利用されます。鮮度のよいものは調理時間を短めにしたり薄味に仕上げたりすると、香りも楽しむことができます。出回る時期は3月下旬から5月上旬です。

日本の歴史の中で大切に育まれてきた様々な種類がある「京野菜」。ぜひ一度調理して、京野菜のおいしさに触れてみてください。

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