ふじ
甘味たっぷり、果汁もジューシー!歯ごたえシャキシャキで不動の人気ナンバーワンを誇るのが「ふじ」です。果皮が縞状に赤く着色するのが特徴です。「国光」と「デリシャス」の交配種で、当時の農水省果樹試験場・盛岡支場で育成されました。1962年に「りんご農林1号」として品種登録され、その後「ふじ」と命名されました。長期貯蔵に適した品種で、数ヶ月貯蔵しても果肉の劣化は少ない品種。ふじの登場によってリンゴの流通が変わったと言われているほど、リンゴの世界で革命を起こした品種です。
鮮度の良いおいしいふじの見分け方
全体に赤いもの、花落ちの部分が横にしっかり開いているものは鮮度が良い証拠です。見た目よりもずっしりと重いものを選ぶようにしましょう。
ふじの保存方法
冬場は冷暗所に保存しましょう。冷蔵庫の野菜室に入れる場合は、フルーツキャップをつけたまま紙袋に入れて、さらにビニール袋でしっかり閉じて空気に触れないように保存します。
ふじの旬の時期
ふじの収穫はリンゴの中では遅い方で、10月から11月に行われます。長野・山形・福島県産は収穫後すぐに出荷されますが、青森県産は12月から出荷され、CA貯蔵(※)などによって翌年7月頃まで出回ります。
ふじをおいしく食べるワンポイント
果汁が豊富で味のバランスもいいのでジュースにもオススメです。
蜜入りは完熟のしるしです。早めに食べるようにしましょう。
※外気を遮断して、酸素や炭酸ガスの量を調整した低温の環境下で貯蔵すること。
つがる
味がのってくる9月がベストシーズンなリンゴが「つがる」です。果重は250gから300gと大玉の中に果肉がぎっしり、果汁もたっぷり詰まっているのが特徴です。酸味は少なく爽やかな甘味が人気で、「ふじ」に次ぐ人気を誇ります。青森県りんご試験場が育成した品種で「ゴールデンデリシャス」と「紅玉」の交雑種として生まれ1975年に登録されました。
鮮度の良いおいしいつがるの見分け方
鮮度がいいつがるは、軸が太く緑色をしていて、果肉が硬いのが特徴です。果皮の色が全体によく回った、ずっしりと重みがあるものを選びましょう。
つがるの保存方法
つがるは冬場は冷暗所、野菜室で保存する時はフルーツキャップをつけたまま紙袋に入れ、さらにビニール袋で包みます。あまり日持ちがしないので早めに食べるようにしましょう。
つがるの旬の時期
つがるは早生リンゴのナンバーワンです。旬は8月~10月頃。味が安定した9月がベストシーズンだと言われています。
つがるをおいしく食べるワンポイント
「生食が一番」オススメです。まろやかな甘味は朝のフルーツにピッタリです。果物の表面に油が分泌してくることがありますが、有害ではないので布巾で拭き取れば大丈夫です。
王林
王林は香り高くジューシーな青リンゴの王様です。果皮は黄緑色で、そばかすのような荒い点が入ります。その外観から「そばかす美人」という愛称を持っています。果重は250gから300gの大玉で、卵型の形が特徴です。「ゴールデンデリシャス」と「印度」の交雑種で、福島県の大鎚只之助氏によって育成されました。リンゴの王様との意味を込め、1952年に命名された品種です。
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鮮度の良いおいしい王林の見分け方
鮮度がいいものは全体に黄色い色をしています。花落ちの部分が青いものは渋みがあるので要注意。サビが出ていて、いい香りがするものを選びましょう。
王林の保存方法
冬場は冷暗所に保存し、野菜室に入れる時はフルーツキャップをつけたまま紙袋に入れ、ビニール袋に入れて保存しましょう。
王林の旬の時期
王林の旬は11月から3月頃です。
王林をおいしく食べるワンポイント
香り高く酸味が少ないので、小さな子供にも好まれ、ジュースにしてもおいしく味わえます。黄色くなった頃が食べごろです。
ジョナゴールド
「ジョナゴールド」は緻密な果肉と甘味と酸味が適度に調和した「紅玉」に似た味をしています。果重は300gから350gと大玉で、果皮の色は黄色い地肌に鮮やかな紅色が艶やかに発色し、表面にワックスが出やすいのが特徴です。ニューヨーク州立農業試験場で1943年に紅玉とゴールデンデリシャスを交配し育成されました。
鮮度の良いおいしいジョナゴールドの見分け方
色がよく回っていて艶があり、軸が太いものを選びましょう。
ジョナゴールドの保存方法
ジョナゴールドの保存方法は他のリンゴと同じですが、ワックスが出やすいので、保存する前にワックスを拭き取るようにします。
ジョナゴールドの旬の時期
ジョナゴールドの旬は、10月から11月です。
ジョナゴールドをおいしく食べるワンポイント
柔らかく、酸味も適度にあり生食のほかジャムなどに加工するのにも適しています。
熟しているものはツヤが出るので、早めに食べるようにしましょう。
今日買うリンゴ、決まりましたか?それぞれの個性や旬の時期が異なるので、みんなで食べ比べしてみるのもおすすめです!
参考:「野菜と果物の品目ガイド〜野菜ソムリエEDITION」(農経新聞社)